読売新聞 2024・12・27
『ロシアの「陰の船団」関与、バルト海でまた海底ケーブル損傷・・・クック諸島船籍のタンカーを捜査』
https://www.yomiuri.co.jp/world/20241227-OYT1T50040/
フィンランドとエストニアを結ぶ海底ケーブルがまた損傷しました。今回は、主に送電用ケーブルが損傷したようです。
今回は、ロシアのタンカーが疑われています。
11月にも通信用の海底ケーブルの損傷事件がありました。
BBC 2024年11月29日
『スウエーデン、中国に捜査協力を要請 バルト海の海底ケーブル損傷で』
https://www.bbc.com/japanese/articles/c7742epx78ko
ややこしいことに、この件では中国の貨物船が疑われています。中国船は、スウエーデン政府の要請を無視して公海上にとどまったままです。その後、どうなっているかは続報がありません。事故?のパターンは同じで錨を降ろして航行したのでケーブルに錨が引っかかったようです。(かなり、タチが悪いですね❓)
これ、困るでしょう❓
故意か過失か分からない以上、破壊工作とはまだ言えません。そもそも疑われている船が原因かも断定は出来ません。高等テクニックのロシアの嫌がらせと言えます。特にスウエーデンとフィンランドは、わざわざNATOに加盟しましたから、中々嫌がらせも手が込んでいます。
まあ、ウクライナ(またはアメリカ)は、もっと酷いのをやっています。
2022年のロシアとドイツの共有の海底ガスパイプライン「ノルドストリーム」爆破事件を起こしました。
これは被害額軽く数千億円でしょう。非常に悪質です。しかし、ウクライナを非難する声は無いですね❓
それに比べれば、ごく軽い嫌がらせ程度です。
交戦国の一方に支援や武器提供をすれば、その相手方から交戦国と認定される場合もあります。ロシアがNATOを交戦国認定しないのは、NATOとの直接戦争を回避するためです。ロシアが、もっと強ければ確実に交戦国認定するでしょうね。
しませんけれど破壊工作や謀略は、あります。今のところ、嫌がらせ程度ですが、ほぼウクライナ支援をしているヨーロッパ各国は、軒並み小規模な破壊破壊を受けています。
もっとも、ウクライナの方は、もっと大々的にロシア国内で破壊工作をしています。暗殺もかなりやっています。悪質の度合いで言えば、ウクライナの方が遥かに悪質です。
一番悪質なのは、モスクワのクロッカスホールでのテロ事件です。
大勢の民間人が犠牲になりました。ISが犯行声明を出したところで、それを信じるロシア人はいません。今回は、アゼルバイジャン航空機墜落事件がありました。これはウクライナのドローン攻撃が原因のようです。ドローンを迎撃しようとしたロシアの防空ミサイルが、逸れて民間航空機に命中した疑いがあります。民間空港にドローン攻撃するのは、テロでしょう❓
それを考えるとロシアが敵性ヨーロッパ諸国でやっている破壊工作など、「かわいい」ものです。
しかし、フィンランドとスウエーデンのケースでは、これまでより一段階レベルが上がっています。
これは、アメリカがアメリカ製のミサイルでロシア領攻撃を認めたことに対する対応です。
西側がウクライナ紛争への関与の度合いを強めれば、ロシアもそれに応じて破壊工作と謀略をレベルアップすると言うことです。
つまり❓
他国の戦争に関与して関与した国が無事で済むわけではありません。紛争が激化すれば、それなりの跳ね返りも大きくなります。
日本に対しては、余り物質的な損害の出るケースは今のところはありません。
最近、日本航空と三菱UFJ銀行にサイバー攻撃がありました。重要インフラに対する同時攻撃ですから偶然に起きたのでは、ありません。
犯人は誰か❓
証拠はありません。前後のいきさつを考えると某国の警告でしょう。
何かに関与するな!というメッセージだと思います。
石庭首相がウクライナに4719億円の融資を実行しました。
サイバー攻撃は、翌日の26日です。
これで意味が分からなければ、「バカ者」でしょう❓
つまり、「跳ね返り」は日本にも及んでいると言うことです。
他国の紛争に関与する以上、日本政府にも覚悟があるのでしょうね❓
(資金提供も、立派な関与です)
※関連記事目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑦
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27