「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

アメリカは2024年のウクライナ支援をどのように考えているのか❓<ウクライナ紛争2024.2.25

2024-02-25 09:43:36 | 中立の視点で見るウクライナ紛争

ヨーロッパはウクライナ徹底支援で意見がまとまりました。EUの巨額援助が決定しました。その他にイギリス・ドイツ・フランスがウクライナとの2国間協定を締結しました。イタリアもそれに加わるようです。ヨーロッパの主要国は、2024年もウクライナ支援です。

問題は、アメリカです。
ウクライナ支援関連予算案は、下院で審議が止まったままです。議会は、2月は休会のようなので今月内に予算案が可決される見込みはありません。
仮に審議に入っても下院共和党は、否決の意向を示しています。来月もすんなり可決される可能性は低いようです。

最近のアメリカの世論調査では、ウクライナ支援の金額が多すぎるという意見が過半数のようです。
今年は大統領選挙の年であり、ほぼ全ての議会や州知事の選挙もあります。
当然、アメリカの議会関係者は有権者の意向を重視すると思います。
共和党大統領候補のトランプ氏は、ウクライナ支援には反対です。それに同調する特に下院共和党議員グループがいます。

つまり❓
ウクライナ支援が自分たちの選挙に有利か不利かの判断が大きく影響してくると思います。
結果、アメリカ国民がウクライナ支援についてどう考えているかが、ポイントになります。
当然ながらウクライナ支援に投入されているのはアメリカの納税者が払った税金です。その使い道を決めるのは有権者です。

ゼレンスキー氏は、トップ外交を繰り返しそれ以外は無視する傾向が強い人間です。共和党やトランプ氏をこれまで無視して、ひたすらバイデン大統領に胡麻を磨ってきました。半分、バイデンさんの傀儡政権みたいなものですからバイデンさんが大統領のうちは、それでもいいです。
しかし、トランプ氏が次の大統領になったらどうするのか❓は、これまで無視してきました。

ゼレンスキー氏にアメリカの有権者(アメリカ国民)を意識するような部分は見られません。それはポーランド農民問題を見ても分かります。庶民は無視してトップの支持があればいい・と言う態度がアリアリと見えます。
そういった点もこれから影響してくると思います。

問題は、アメリカの官僚機構が全体としてどう考えているか❓です。
これは外部からは伺い知ることは出来ません。
だからゼレンスキー氏がアメリカの支援を望むのであればアメリカの官僚機構とのコミュニケーションも必要です。おそらく、そんな事には気が付いてすらいないと思います。

アメリカの官僚機構は、基本的にアメリカの国益を考えます。ウクライナ紛争でのウクライナへの関与がアメリカの国益に必要なのかどうか❓と言う基本的な部分が問題になると思います。
アメリカの官僚機構がサボタージュに入れば、これまでのようにアメリカ大統領府の意図するウクライナ支援は、スムーズには行かなくなると思います。

アメリカの国益と言う視点から考えると、ウクライナ紛争への関与はバイデン氏の個人的な希望の部分が強いです。アメリカの戦争とは、言えない部分があります。
元々ウクライナは、アメリカとロシアの緩衝地帯でありウクライナは中立でした。
仮にそうなってもアメリカの国益が損なわれるわけではありません。
むしろ東ヨーロッパで極度に高まっている緊張度を考えると、それを煽ったり関与するのは安全保障の意味で極めて危険です。
より大きな紛争に発展する恐れが十分あるからです。

そしてアメリカの世界戦略にとっても、ロシアとの緊張関係は損はかなり大きいですが、得はほとんどありません。アメリカの国益にとっては、ウクライナ紛争はそれほど重要性の高いものではありません。
むしろパレスチナ問題にどう対応するかの方が、余程重要です。中国との問題もあります。

それらをトータルで考えてアメリカの官僚機構が、全体としてどう考えるか❓です。

ウクライナ支援に関してアメリカの足が止まっているのは、単に共和党が反対してるだけではないと思います。
バイデンさんが大統領の座から去るのであれば、バイデンさんの戦争を終わらせるのに何の問題もありません。むしろ巨額の税金の無駄遣いやアメリカの世界戦略を考えるなら、ウクライナ紛争は終わらせた方が、アメリカにとってはメリットが大きいように思います。

少なくともアメリカでは熱狂の季節は終わり、冷静に利害損得を考える時期がやって来ているように思います。それをアメリカの官僚機構も感じていると思います。

こんな事を続けていたら、ロシアとヨーロッパの局地戦が起きないとも限らない情勢が生まれつつあります。これは非常に大きな判断のポイントだと思います。


※関連記事目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次②
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27



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