ロシアのウクライナ東部攻撃リスク低下、越境攻撃が奏功=ゼレンスキー氏
By ロイター編集
2024年9月20日午前 6:04 GMT+91日前更新
https://jp.reuters.com/world/ukraine/B2B3NSEOLNJLVMLRQ5QBTFFP5I-2024-09-19/
ロイターも何故ここまで提灯記事を書かなければならないのか疑問です。やはりウクライナ紛争継続がイギリス政府の方針ですから、その意思を「忖度」する必要があるのでしょうね❓
ロシアーが世界中の紛争地を取材できるのはイギリス政府のバックがあるからです。BBC(イギリス公共放送)にも同じことが言えます。しかしBBCの方が、より事実を報道しようという部分は見えます。
ロイターの記事は・・・
『ウクライナ軍のクルスク侵攻作戦が成功したからロシア軍兵力を東部から引き剥がすことに成功・・・』
と言っています。
これは、ほぼ全ての関係者が失敗したと判定しています。
ゼレンスキーを助けるためにクルスク侵攻作戦の大失敗を成功と印象付けようとする内容です。
言い訳のためゼレンスキーのコメントを入れています。
『ロシア軍の攻撃が最も集中している同州のポクロフスクとクラホベ付近では「毎日激しい戦闘が続き、極めて状況は依然として厳しい』
ロシア軍を東部戦線から引き剝がすことに失敗したからこうなっています。
航空万能論
2024.09.21
ロシア軍がポクロウシク方面のフロディフカをほぼ制圧、ヴフレダル包囲の動き
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/russian-troops-almost-take-control-of-hlodivka-in-the-pokrovsk-region-moves-to-encircle-vhledal/
ロシア軍は、ポクロウシクPokrovskから10km未満の地点まで進撃した段階で、一旦進撃を停止して休養と補充、部隊の再編に入っています。
その後ルートE-50の南側のヴォブチャ川Vovcha River沿いの拠点を攻撃していましたが、こちらも一服状態です。
これは激しく攻撃する期間とその後一服して休養期間を挟むロシア軍の通常のパターンであって、特に攻撃が頓挫したわけではありません。
一番先に休養に入ったフロデイフカHrodivkaのロシア軍が攻撃を再開しました。フロデイフカ市街を制圧し、その北西郊外の高台にあるウクライナ軍の防衛ラインも制圧したようです。
その南西方向にあるノヴォホロデイフカNovohrodivkaのロシア軍と、中間にあるムイコラフカMykolaivka、クラスヌイ・ヤルKrasnyi Yar、クルテイ・ヤルKrutyi Yarの拠点を3方向から包囲しました。
フロデイフカからノヴォホロデイフカの間を面的に制圧しようという動きです。ここを面的に制圧するとデイミトロフМирноградを守る外側のウクライナ軍の拠点は、ほぼなくなります。ロシア軍の現在位置からデイミトロフМирноградまでは、既に数kmしかありません。
だからロシア軍は、もう9月の始めから総攻撃をかけようと思えば、いつでも始められます。
まだ始めないと思います。
ノヴォホロデイフカNovohrodivkaの南にある大きなウクライナ軍の拠点のセリダブSelydove攻略が先ではないかと思います。
地図を見て考えるとセリダブSelydoveから西に進撃してポクロウシクPokrovskに南側から迫っておくほうが、攻めるときの迫力が違うと思います。
複数方向、または3方向から攻撃するのがロシア軍の常套戦術です。
今回も、こうするのではないかと思います。
ここまで迫ってしまえば増援部隊が来ないウクライナ軍をロシア軍が心配するとは思えません。
ロシア軍側の準備が十分整ってからポクロウシクPokrovsk攻撃を本格的に始めるのではないか・と思います。
(2)ヴフレダルVuhledar
南ドネツク最強の要塞としてロシア軍の進撃を阻んできましたが、いよいよロシア軍が包囲に動き始めました。
これまではヴフレダルVuhledarの北東方向を、やや遠巻きに西に進撃していました。
ヴフレダルVuhledarの南でロシア側の拠点であるパヴリウカPavlivkaからロシア軍は、一気に西10km程度離れたプレチステイフカPrechystivkaを攻撃して制圧しました。その後、更に西を攻撃する気配を示していましたが、どうやらそれは陽動的攻撃であったようです。
プレチステイフカPrechystivkaの北にあるウクライナ軍の拠点のノボウクラインカНовоукраїнкаに向かって攻撃を始めました。
北東側から西に進撃しているロシア軍とプレチステイフカPrechystivkaから北に攻撃するロシア軍が協力して、ヴフレダルVuhledarを大きく包囲しようという分かりやすい作戦です。
ヴフレダルVuhledarへの補給路は、北北西にあるボホヤウレンカBohoyavlenkaから行われています。双方を結ぶ道路は、既にドローンや榴弾砲の砲撃範囲に入っていると思います。
補給は既に相当苦しくなっていると思います。
その上3方向からの包囲が完成すれば、撤退するしかないと思います。
ロシア軍とウクライナ軍の兵力差と補給量の違いを考えるなら、ヴフレダルVuhledar方面はロシア軍の勝利がもう決まっていると言っていいと思います。
元々ロシアの勢力圏に近いウクライナ軍の拠点は、ほぼ似たような状況にあります。ロシア軍の準備が整ってロシア軍が攻撃を本格的に再開すれば、ロシアの占領地は急激に拡大すると思います。
今、比較的ロシア軍が静かなのは、一旦休止の期間に入っているからです。ウクライナ軍の防御が成功したからでは、ありません。
晩秋のぬかるみの季節まであと1か月少々です。それも考慮に入れながらロシア軍は、攻撃を再開するのであろうと思います。
余りウクライナ軍に良い流れは見えません。
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「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑥
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