航空万能論FG
2023.11.18
ウクライナメディア、アウディーイウカの危機は第2防衛ラインの欠如が原因
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/ukrainian-media-says-avdiivka-crisis-is-due-to-lack-of-second-line-of-defense/
春から伝えられている戦況情報は、相当意図的に歪められていることが、このブログ記事を読むと分かります。
アウディーイウカに関しては、ロシア軍が攻撃してウクライナ軍が撃退したニュースしかありませんでした。もっぱら、南部のウクライナ軍の反撃に関するニュースばかりでした。
しかし、このブログ記事の略図を見ると全然違う戦況が見えてきます。この元の情報は、ウクライナ軍の広報であろうと思います。それを西側のメデイアは多分、意図的に報道しないのであろうと思います。ウクライナ軍優勢の情報を伝えるためでしょう。西側の支援国向けの情報操作であろうと思います。
この略図は、2022年2月23日からの双方の支配地の変化を図上で示しています。見ると分かりますが開戦後ロシア軍は主にアウディーイウカ北側で占領地を拡大しています。
そして2023年2月から、ロシア軍の攻撃意図が明確になります。図の中で2023年2月にアウディーイウカ南の郊外で占領地を少し拡大しています。2023年3月には北側の攻撃方向が変化しています。明らかにアウディーイウカ北側の郊外を西に占領地を拡大しています=攻撃しています。
それを見るなら現在のアウディーイウカ包囲作戦は、今年の2月から始まっています。そして秋までにウクライナ軍の防御が強いと思われる周辺拠点を少しづつ制圧しています。3月の時点で現在の包囲の体制が出来上がっています。
この間ウクライナ軍は、南部で反撃作戦を進め同時にバフムト市街西の郊外を南に進撃してロシア軍を若干押し戻しただけです。
ロシア軍がアウディーイウカ包囲作戦を途中で中断したのは、南部戦線の防衛のためであろうと思います。予備兵力を南部戦線の応援に投入しました。この時点ではロシア軍にも予備兵力がなかったのであろうと思います。
南部戦線の防衛に目途がついたのと、多分新規の部隊がウクライナ戦線に投入されて、ロシア軍の秋の攻勢が始まったのであろうと思います。
ロシア軍がアウディーイウカ包囲作戦は3月に時点でほぼ完成しており、あとは本格的に攻撃するだけになっていました。略図では、そうなっています。現在、略図上で見るアウディーイウカのウクライナ軍にとって危機的な状況は既に完成していたことになります。
素人が見ても分かる危機的な状況に対してウクライナ軍は有効な対策をしなかったことになります。今でもロシア軍に大打撃を与えているからウクライナ軍に有利である・的なコメントをゼレンスキー氏は発言しています。
それとは正反対にアウディーイウカのウクライナ軍は包囲されかかっていて、かなりの増援部隊を送り込まないとそれを防ぐことは難しいように見えます。
おそらくアウディーイウカのウクライナ軍は包囲されるか、撤退するかの決断を近いうちにする必要に迫られると思います。
南部戦線での攻撃部隊を撤収してドネツク州の防衛を強化しないと、ウクライナ軍の冬の苦戦は必至の状況に見えます。
それをウクライナ政府は理解しているのかどうか❓
大統領府とウクライナ軍の最高司令部が反目に近い状態にあることを見ると、ゼレンスキー氏の進軍ラッパが優先されそうです。(=防御を強化しない。=ドネツク州のウクライナ軍は危うい。)
西側のウクライナ応援団メデイアは、いつそれを報道するのか❓
※関連日記
2023年11月20日 1:31
この冬のロシア軍の作戦計画を推測してみる<2023.11.19
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/a4638475473c482e76ce22995fc1530e
2023年11月20日 0:17
個人ブログが伝えるドネツク州アウディーイウカの戦況・他<2023.11.19
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/c76dd39a49e7672563db996d9db3014d
※唯一それらしきことを書いた記事
『 ロシア軍、アウディーイウカのウクライナ軍拠点に迫る…制圧されれば補給線断たれる恐れ』
2023/11/17 18:19
https://www.yomiuri.co.jp/world/20231117-OYT1T50184/
16日の英国防省の見解をどこか外国のメデイアが記事にしているのを転載したのだろうと思います。
こうなると海外メデイアが自主規制しているのか、日本向けの記事に自主規制があるのは、分かりませんね❓
両方かもしれません・・・
※忘れていました・・
「ウクライナ式大本営発表」
最近、ウクライナ軍の不利は一切言いません。
ひたすらロシア軍の損害と、ウクライナ軍の全体の戦況にほぼ影響がないと思われる、ほんの少しの「お手柄」を吹聴しています。
そう吹聴するのは、大統領府の面々です。
誰が負け戦を主導しているのかが分かります。
現状を見るなら❓
ウクライナ軍は、各方面で少しづつ劣勢になるか負けつつあります。
唯一優勢なように見えるのが、ドニプロ側東岸の渡河作戦です。しかし、これとて小規模な部隊が何とか東岸にへばり付いているだけのように見えます。ほぼ無意味な軍事作戦です。
これを大統領府は、大戦果として吹聴しています。
大勢には、何の影響もありません。