第186回金蘭会セミナーは平成27年3月27日に昭和28年卒の水彩画家の有田卓司先生の、わたしは広島原爆で地獄を見た、というタイトルで行われました。爆心地から1.5キロのとこにおられたそうで、爆発の閃光の後の爆風は秒速400メートルというとてつもないもので、家の土壁は一瞬で吹き飛び竹の骨組みだけになったそうです。その後は、キノコ雲と、たくさんの土埃のため、あたりはしばらく真っ暗だったそうです。家の奥にいたので閃光は浴びなかったそうですが、外で浴びた人は真っ黒になる位のやけど、つまり3度の熱傷、だったそうです。みるみる晴れ上がり水がたまり、次の日には死んで行ったそうです。広島には、5本の川が流れていたそうで、川面の閃光の反射が、上空500メートルの原爆の爆発との相乗効果で、威力が強まるそうです。その川面には、沢山の遺体、半死半生の人たちが流れていたそうです。
アメリカ軍のこのような民間人の大量殺戮は、国際法違反になる位のものといえますが、硫黄島などの肉弾戦で、アメリカ軍の多数の犠牲者出たことなどから自国兵士の自衛の論理からなるようです。でも日本人としては納得しがたいですね。
こんな重苦しい雰囲気で終わった講演でしたが、56年卒の女性からの質問で、原爆の体験は、先生の水彩画にどのように影響を与えましたか?との問いかけに、いえ全く影響を受けてません、むしろその思い出を避けるように明るい画風ですとのこと。僕は、これを聞いてホッとした、救われた気持ちになりました。
人は辛い思い出では、生きていくことが難しいんだなと、やはり。おそらく、意識的無意識に辛い体験を普段は封印して頑張ってこられたんだろうと思います。
平成4年卒の乳腺外科医を、されている長田陽子先生からは、 先生は、今日満開に咲き誇る大手前高校の桜を見られましたか?という、一見的外れの質問が飛びました。うん?と思いましたが、医療人として、ここで場をなごましておかないと、とのすごく優しいお気持ちからだったようです。素晴らしい✌️
最後に、ニュースにもなりました、大手前高校の早咲き桜の写真をお届けします。
以下は調べたことのコピーペーストです。
大阪府庁の近くの「府立大手前高校」の「陽光」と言う種類の桜が咲き始めて3本の内の1本は満開です。ピンクの色が綺麗です。
そしていよいよ、次回 187回金蘭会セミナーは、僕がさせてもらいます。
頻度の高い癌の検査法と画像診断
というタイトルで、最新の画像医学の情報で、健康寿命を伸ばすために有効なこともバンバン言っていきます。