中国GDP成長率「本当は3%」米英メディア“暴露” 中国の統計は幻想
2015.10.21(zakzakより)
ロンドンのヒースロー空港に降り立った習近平国家主席(左)と彭麗媛夫人。中国経済の足元は不安定だ=19日(AP)【拡大】
今年7~9月期の国内総生産(GDP)成長率が6・9%だったとする中国当局の発表に、世界のメディアやエコノミストが一斉に疑いの目を向けている。折しも習近平国家主席は19日夜(日本時間20日未明)にロンドン入りし、5日間の英国公式訪問を開始したばかりだが、その英国からも「中国の統計は幻想」「実際の成長率は3%」と批判する声があがっている。
中国統計局の盛来運報道官はGDPを発表した19日の記者会見で「成長率が(15年の政府目標の)7・0%を下回ったといってもわずか0・1ポイントだ」と強気の姿勢を示した。
確かに6・9%というのは“絶妙”な数字だった。6月以降、株価が暴落し輸出入が大幅減となるなか、4~6月期までの7・0%を維持するというのは不自然すぎる。一方で市場の事前予想の中心値である6・8%を上回るという着地となった。
このGDP統計について「率直に言うと信じていない」と明言したのは、英独立系調査会社ファゾム・コンサルティングのダニー・ギャベイ氏。中国のGDP発表を受けて英BBCラジオの番組に出演したギャベイ氏は、「疑わしいほど目標(7%)に近いということだけでなく、(GDP統計が)著しく早く作られ、ほとんど改定されない」と信じるに値しない理由を挙げた。
人口13億人を超える中国で、9月末までの全国の統計が20日足らずで算出されるというのも、統計の信憑性が疑われる一因となってきた。同期間のGDP速報値発表は米国では今月29日、日本は11月16日だ。