清水富美加さん主演映画「暗黒女子」公開 暗黒すぎて観て後悔? あまりに気の毒
2017.03.30(liverty web)
地獄的な映画は精神衛生上に異常を及ぼしかねない
《本記事のポイント》
- 映画「暗黒女子」は清水富美加さんが主演していることで知られる
- 同作は「イヤミス」(嫌な気持ちになるミステリー)の典型
- 演じる俳優が苦しみ、社会を暗くする映画をもてはやすべきではない
近年、観たり読んだりすると、後味が悪く、結末が悲惨で、イヤな気持ちになるが、何だかクセになるというミステリーを「イヤミス」と呼び、もてはやす風潮がある。
4月1日、全国で公開される映画「暗黒女子」は、その象徴と言える作品だろう。
映画の宣伝文句には、「イヤミスの新たな傑作!」「”裏切り”エンターテインメント」「全員悪女で嘘つきがダマしダマされる!」などと、過激な言葉が並ぶ。
幸福の科学に出家した、清水富美加(法名・千眼美子)さんが主演していることで、多くのテレビや新聞が取り上げたため、公開前から多くの人の知るところになった。
女子高で起きた謎の死をめぐる物語
物語の舞台は、セレブな女子高生たちが通う、私立の女子高。ある日、この学校の経営者の娘・白石いつみ(飯豊まりえ)が、校舎の屋上から落下し、謎の死を遂げる。
やがて、いつみが会長を務めていた文学サークルの部員の誰かが彼女を殺したという噂が流れる。
サークルの会長を引き継いだ、いつみの親友・澄川小百合(清水富美加)は、「いつみの死」をテーマに、部員5人で順番に自作の物語を朗読する定例会を開く。
朗読の中で、それぞれが異なる”犯人”を告発するため、誰が本当の犯人か部員たちは疑心暗鬼になるが、最後に衝撃的な真相が明らかになる――。
グロテスクな映画を観続け、金縛り、憑依現象に襲われる
清水さんは昨年の夏、この「暗黒女子」と、今年夏に公開される映画「東京グール」の撮影の時期が重なっていた。この頃のことを、清水さんは自著『全部、言っちゃうね。』で、こう明かしている。
「ある映画の撮影に入る前の役作りとして、恐怖感や殺人などを日常的な感覚として身につけるために、ホラー映画とか、血がいっぱい出るグロい映画をたくさん観てたんです。やるんだったらしっかり、ぬかりなくやりたいし。……俳優ならそのくらいあたりまえだと言われてしまえば、その通りなんですけどね。
最初はつらかったんですけど、何本か観ているうちにだんだん、人を殺して、死体を分解して、内臓を捨ててっていうのを観ても、マヒして、全然、何も感じなくなってきて。」
その後、清水さんは、毎晩金縛りにあって眠れない日々が続いた。また、体から意識が追い出され、自分の意思とは関係なく、口が勝手に「われわれはお前たちを絶対に許さない」と言い続けて止まらなくなる現象に襲われた。これは、宗教的には「憑依」と言える。
映画の影響で小学生が同級生を殺害
憑依とは、本人の心と霊が同通(波長同通)することで、霊を引き寄せ、肉体に宿っている魂が影響を受ける現象のこと。簡単に言えば、テレビのチャンネルを合わせることで、飛び交っている電波をキャッチするようなものだ。
2004年に長崎県佐世保市で、小学6年の女子児童が校内で同級生を殺害するという事件が起きたが、加害者の女児は、国家の命令で中学生同士が殺し合う映画「バトル・ロワイアル」のDVDを繰り返し鑑賞していたという。
ちなみに、同映画のキャッチコピーは、『ねえ、友達殺したことある?』だ。
この事件を受けて、社会的な影響の大きさから、当時、同映画の続編DVDの発売が延期された。
「暗黒女子」も、観る人に、一体どんな影響を及ぼすのだろうか。
気の毒な状況に追い込まれていた清水さん
清水さんは、何とか与えられた仕事をやり遂げようと、グロテスクな映画の撮影にも歯を食いしばって臨んだ。
結局、体力的にも、精神的にも追い込まれ、仕事ができなくなり、従来から信仰していた幸福の科学に救いを求めた、というのが一連の騒動の実態。あまりにも気の毒である。
どんな映画を観るかは一人ひとりの自由だろう。しかし、それを演じている俳優たちが、画面の裏で人知れず苦しんだり、観ている人々に「人を殺してみたい」「だまされる方がバカだ」などという気持ちを持たせ、社会を暗いものにしたりするのであれば、「イヤミス」などと言って、もてはやす気にはなれないのではないか。
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