夏競馬でも最も盛り上がるレースがG2の札幌記念。近年はG1級の馬が集まるレースになっている。
今年は何と言っても、牝馬クラシック戦線で圧倒的な強さを見せ付けてくれた2冠牝馬ブエナビスタの参戦だろう。このレースをステップに、欧州の最高峰レース、凱旋門賞へ出走する予定だ。
そのブエナビスタに対抗するのは一昨年のグランプリホース、マツリダゴッホら歴戦の古馬たち。
でも、ブエナビスタにとっての最大の敵は歴戦の古馬より札幌競馬場の短い直線。中央競馬でもっとも短い直線だ。後方一気を得意とするブエナビスタにとってはもっとも走り辛い馬場であることは間違いない。
そして、その予想は当たることになる。
レースがスタートし、ブエナビスタはいつもより良いスタートを切る。中団よりやや後ろに位置しているが、いつもより前に付けていた。
引っかかっているようには見えないが、直線の短さを意識していたのだろうか。
3コーナー過ぎ。
ずっとブエナビスタをマークする形で後方待機していたマツリダゴッホが動き出す。ブエナビスタは4コーナー中ごろから仕掛ける。
直線の短い攻防。マツリダゴッホは早仕掛け過ぎたのか伸びてこない。代わりに上がっていったのがブエナビスタ。一頭だけものすごい脚で大外から強襲した。
しかし、経済コースをひたすら走っていたヤマニンキングリーを捉えることが出来ずに2着。
シルバーコレクターだったヤマニンキングリーはようやくの重賞タイトルを手にした。
@50mあったら間違いなく差し切っていただろうが、これも競馬。
ブエナビスタは歴戦の牡馬たちを相手に力を出し切ったと思う。少なくとも古馬相手でも勝負になることが証明できた。
っていうか、ディープスカイが屈腱炎で引退した今、牡馬で頼りになる馬がいない・・・。ウオッカやブエナビスタの強さは認めるが、メイショウサムソンやアドマイヤムーンがいなくなってから、牡馬で強い馬がいないってのはどうなの?
今の3歳牡馬が強くなることを祈るしかないねー・・・。牡馬3強(ロジユニヴァース、アンライバルド、リーチザクラウン)がさらにパワーアップして帰ってくれば面白い。
とりあえず、ブエナビスタには無事、フランスへ旅立ってほしいね。
凱旋門賞は厳しいレースになるとは思うけど、結構良い結果を出してくれるんじゃないかなー。勝てないまでも。