こばとの独り言

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「紙の上の魔法使い」 あらすじ・感想その5 九章~十章

2015年01月19日 20時10分46秒 | 美少女ゲーム

真実が語られる九章~十章です~。

九章-1「ホワイトパールの泡沫恋慕」
妃が自ら消えてしまったことで、またも心を痛めた夜子。クリソベリルは彼女を救うには彼女の過去を知る必要があると瑠璃に言い、一冊の魔法の本を開かせます。その本は「ホワイトパールの泡沫恋慕」。遊行寺夜子の過去が分かるという本でした。しかし、それは全て事実ではなく、ある辛い真実を隠すための幻が入り込んだ本でもあります。つまり、この本で語られることが全て事実ではないということです。
先ずは闇子のことが語られています。遊行寺家へ嫁いできて周囲から色々言われたが当主の夫が守ってくれたことで幸せだったこと、自分の知らぬ間に夜子が迫害されていたこと、闇子が夜子を守るために黒き魔法の本を開いていたこと、その行為によりますます夜子の立場が悪くなってしまったこと、更にこれまでずっと守ってくれた遊行寺家当主である夫からも敬遠され図書館暮らしになったこと、夜子のために理央を作ったこと、本家から手に負えないと汀がやってきたこと、汀は夫の不倫相手の息子であること、全てを諦めて夜子のためだけに生きようと決めたこと・・・。
その後は瑠璃と夜子の出会いの話が語られます。瑠璃の初恋が夜子であることも。お互い初恋同士で結ばれ幸せになるはずが、夜子が自分から離れることを恐れた闇子によって2人の恋は引き裂かれてしまいます。魔法の本を使って。挙句に妃の淡い恋心を利用して夜子と瑠璃の普通の恋愛を兄妹の禁断の恋にすり替えてしまうとか・・・これがもしも本当のことなら闇子はかなり自分勝手な人間ってことになりますが・・・ここは話に違和感のある部分なので、幻ということになりますね。この直後、その指摘をかなたがしますけど。
瑠璃はホワイトパールの本が語る過去を受け入れようとしますが、しかし、かなたはこれが真実ではないと主張します。これがもし本当なら、1年前、瑠璃は幻想図書館に招かれることはなかったこと、図書館に住むようになってからは夜子との関係を取り持とうとしていたことなど、本の中で語られる闇子の気持ちとは正反対なことばかりしているからです。
一方、瑠璃をかき乱して満足気味なクリソベリルは闇子が遺した物語「パンドラの狂乱劇場」の本を開きます。すると、ページが破られており、困惑します。妃エンドを除けばクリソベリルが初めてあのイラッとする嗤い以外の表情を見せた瞬間でしたね。ホワイトパールの語る過去が真実かどうか・・・それを調べるかなたは、妃の部屋で一通の手紙を見つけます。それは妃から瑠璃に宛てた手紙でした。その手紙に書かれた場所・・・廃教会に行った瑠璃とかなたは、破られたパンドラのページを見つけます。そして・・・妃との束の間の邂逅を経て、再びクリソベリルと対峙。そこで、クリソベリルに破れたページを返すかどうかの選択肢が現れます。

九章-2「ファントムクリスタルの運命連鎖」
破られたページを返した場合、「ファントムクリスタルの運命連鎖」となります。そして、パンドラのページを戻すクリソベリルですが、まだ1ページだけ欠けていることに気付きます。そう、妃だけではなく、理央もまたパンドラの存在を知り、ページを破っていたのです。その破った1ページは理央にとって許せないものだったから。「四條瑠璃が遊行寺夜子を好きになる」・・・瑠璃の初恋もまた本によって書かれていたものでした。でも、瑠璃の気持ちを知った理央はクリソベリルに対し、この破ったページはもう必要ないと言い、クリソベリルの元にページを置いていきます。クリソベリルもまた瑠璃の気持ちを信じ、表舞台から姿を消すことにします。
その後、瑠璃は夜子に告白しますが、夜子に拒絶されてしまいます(というか逃げられる)。瑠璃の本心を確かめるために夜子は魔法の本「ファントムクリスタルの運命連鎖」を開きます。これは主人公にとって都合の良い自分を見せる本。自分と正反対の性格の自分になり、瑠璃を騙して試そうとします。瑠璃は突然性格が変わった夜子に戸惑い本の仕業ではないかと疑いますが、もしかしたら本当に自分を変えようとしているのかもしれないと静観することにします。
そして、夜子とのイチャラブが続いたある日の夜、夜子は瑠璃を外へ誘い出し、瑠璃の本心を聞き出し、ネタばらしをします。瑠璃が好きになったのは本によって変わった夜子であって、本当の私を好きになったわけではないと・・・。瑠璃はそのことにショックを受けますが、自分自身が最初に抱いた気持ち・・・夜子を幸せにしたいという気持ちを思い出し、開き直って夜子に自分の想いをぶつけます。
告白への返事が出来ずまたも逃げ出す夜子ですが、かなたによって図書館に鍵をかけられ、逃げ場を失った夜子は「あたしはキミのことが大嫌い、それでも傍にいてくれるなら全然別に構わないから」と大よそ素直じゃないOKの返事をします。なんかもう、本当ツンデレを超えたツンデレな女の子ですねw 恋人同士になった後の夜子のデレっぷりはハンパねぇですw 可愛いw 最後も幸せな結末でしたしね。本の上での幸せってことなんですけど、理央編や妃編に比べたら何万倍も良い終わり方だったと思います。

破られたページを読んだ場合、物語は正規の方向へ向かいます。
夜子エンドみたいな終わり方でいいから、理央エンドもそうしてほしかった(つд⊂)

十章「オブシディアンの因果目録」
ついに語られる真実。先ずは汀のことから。汀は遊行寺家当主と浮気相手との間に出来た子ども。これはホワイトパールと同じ。そして、当主は闇子ではなく浮気相手が元々本命だったが結婚を反対され遊行寺家と密接に関わる家系である神宮寺家の闇子と結婚することになりました。これは闇子視点のホワイトパールでは書かれていなかった真実です。そして、産まれたのが夜子でしたが、白髪赤目は遊行寺家にとって“呪われた赤ん坊”でしかなく、前当主である祖父は夜子を殺そうとした・・・ここもまぁホワイトパールと同じです。そこからは闇子と夜子が島流しにされたこと、2人が居なくなったことで再び汀が疎ましく思われるようになり2人と同じ島へ飛ばされたことなどが語られ、夜子と汀が出会います。本家で酷い目に遭って対人恐怖症になっていた夜子を見た汀は彼女を守ろうと思い、彼女との交流を図ろうと努力します。それから半年後、夜子の心境に変化が現れたことから、今度は友達を作ろうと瑠璃を紹介します。
汀の次は夜子です。最初は夜子と瑠璃の出会いから。この部分はホワイトパールでは幻に置き換えられた部分になります。2人の出会いはホワイトパールで語られたような甘いものではなく、最悪に近い形での出会いでした、まぁ単に瑠璃が踏み込み過ぎて夜子にビンタくらっただけなんですけどw それでも、瑠璃は態度を変えずに夜子に接します。夜子が瑠璃を嫌う理由はただの強がり。裏切られるのが怖いから嫌いで居続け、嫌いなままならもし裏切られても耐えられるから。まぁ要するに好きなんだけど自分の心を守るために嫌いで居続けたいってことですね。そして、そういう自分が1番大嫌いということも。
3人目は理央。瑠璃と出会ったことで夜子は更に変わっていきましたが、夜子の初恋に気付いた理央と闇子は、彼女が良い方向へ変化していることに安堵。しかし、闇子は1つ懸念を抱きます、夜子が失恋したらどうなるのだろう・・・と。そして、瑠璃と妃が相思相愛であることに気付きます。ホワイトパールでは本が2人を引き寄せたことになっていましたが、それは間違いということでした。しかし、最初に瑠璃に告白したのは妃ではなくクラスメイトの女子。それを目撃した夜子は心の痛みに堪えられなくなり、それを見た闇子は最初は失恋も彼女の成長に必要だと思っていたのに理性とは違う本能的な行動に出てしまいます。それがパンドラの原型。しかし、あまりに中途半端なものだったため、夜子は瑠璃が告白されたことを忘れたものの、瑠璃は“誰かに告白された”という記憶だけが残ってしまいます。それが現実を歪ませ、瑠璃は“妃に告白された”と思うようになってしまいます。闇子がしたことは、傷つく夜子を楽にしようとしたはずが、逆に禁断の恋を実らせてしまうという皮肉な結果に終わります。理央は全てを知りながら、好きな人が悩み苦しんでも何も出来なかったこと・・・理央がローズクォーツで知られたくなかった秘密とは自分が紙の上の存在だったからというだけじゃなく、瑠璃の味方にはなれないということを知られたくなかったからでした。
4人目は妃。妃の死の真相を語る重要な場面です。瑠璃たちが闇子の使いで廃教会に赴き、奏から「サファイアの存在証明」の本を受け取ったときのこと。奏は1つだけ嘘を吐いていました。渡した本は「サファイアの存在証明」ではなく「オニキスの不在証明」。妃が黒い本に興味を持たないように善かれと思って吐いた嘘でしたが、「サファイアの存在証明」の内容に興味を持った妃が本を開いてしまったことで事態はどんどん悪くなっていってしまいます。妃は途中からこれが「サファイアの存在証明」ではないことに気付き、クリソベリルが現れてからはそれが「オニキスの不在証明」であることを知ります。サファイアは忘れられてまた思い出す物語。けれどもオニキスは忘れて思い知らされる物語。つまり、瑠璃が妃を忘れるのではなく、まったくの逆で、妃が瑠璃への恋心を忘れる。更に最悪なのがその後。瑠璃を忘れ別の男に恋をしてしまうという結末でした。そんな結末を許せない妃は、ほんの一時でも瑠璃以外を愛するくらいなら瑠璃への想いを抱いたまま死んでみせようと決意します。妃の瑠璃への想いがどれほど強いか分かりますね。妃エンドでもそうであったように、その固い決意でクリソベリルの上をいくことが出来た唯一のヒロインです。
5人目は瑠璃。三章の終わりでクリソベリルから妃の死については真実が語られてましたが・・・1年後、瑠璃がそれを覚えていなかった理由・・・それは、“瑠璃は既に死んでいたから”。“妃の後を追って自殺したから”でした。そう、理央と妃だけではなく、瑠璃もまた紙の上の存在でした。そして、瑠璃と妃の本を書き上げた闇子は力尽き息絶えます。
これまでの過去が語られた後、瑠璃は冷静にそれを受け止めます。そして、紙の上の存在であったとしても、妃とは違い自分の存在を認め、残された人のために何が出来るか考えるようになります。一方、かなたはクリソベリルから一連の魔法の本の事件は誰が起こしたものなのか聞かされます。夜子の心の闇がそうさせたのだと。そして、かなたは有る事に気付き、1つの物語を終わらせるために、行動を起こします。かなたを危険視するクリソベリルは次に夜子の元を訪れ、一冊の本を彼女に渡します。それは瑠璃の本でした。その本に書き加えれば思い通りになると。しかし、夜子はクリソベリルの予想に反してそれを拒みます。
理央もまた、ローズクォーツのときから宙ぶらりんになっていた自分の気持ちにケジメを付けようと瑠璃と話をします。失恋した理央の「こんなことなら最初から恋心をなくしてくれたらよかったのに」と「最後まで好きだって言えなかった」と「瑠璃くんを好きになれて幸せだったよぉ」っていうセリフが印象深かったですね。次に生まれ変わったときは普通に恋を伝えられる普通の女の子としていきたいなっていう願いが切なかったとです。
かなたは夜子に対し「瑠璃に告白する」と宣言し、瑠璃と廃教会で2人きりになり、黒い本が語った真実の中に語られてなかった最後の真実があることを話します(隠されていたのではなく言及されていなかっただけ)。瑠璃に初めて告白してきたのは誰なのか・・・そして夜子がかつて言っていた“サファイアは開いている”ということ(妃が開いたのはオニキスなので本来ならサファイアは閉じてないといけない)。瑠璃に告白してきたクラスメイトというのはかなたのことであり、サファイアを開いたのもかなたでした。蛍がかなたの元にいたのも瑠璃から託されたから。そういった記憶がサファイアによって消されていたのですね。ヒスイやアメシストはサファイアがかなたの物語を進めるために開かせた本だったわけです。ちなみに、本を開かせたのは夜子。瑠璃への告白を見てしまった夜子が、かなたにサファイアを開かせてしまったというわけです。クリソベリルが言っていた“夜子は加害者”というのは真実でもありました。図書館に来てから汀や瑠璃の存在によって良い方向へ向かっていたはずが、この時から夜子を取り巻く世界は壊れていった・・・というわけです。
こうして、十章で過去に関する真実はほぼ語られることになりますが、かなたの告白を見てしまい、これまで色々あった出来事で心がボロボロになっていた夜子は、瑠璃とかなたの2人が結ばれるという事実を認めたくなくて、ついに自ら“魔法の本”を書いてしまいます。
十章で分かったことは、メインヒロインは妃でも夜子ではなく、かなた!ってことですね。まぁ途中から薄々感じられたことですけど。

さてさて、次はクライマックスの十二章~十三章です~。・・・何故か十一章はありませんw

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「紙の上の魔法使い」 あらすじ・感想その4 七章~八章

2015年01月19日 00時48分12秒 | 美少女ゲーム

死んでしまった妃への気持ちに決着が付く七章~八章です~。

七章「ブラックパールの求愛信号」
今回は汀がメインになっています。何故あそこまで復讐に燃えるのか、何故血のつながりもない幼馴染の妃のことを“妹”と言っていたのか・・・その辺のことが語られます。
妃だけじゃなく理央までも居なくなった図書館。夜子は心の支えを失ったことで更に引きこもりが酷くなり、汀はますます魔法の本への復讐心が増し本を皆殺しにするために再び動き出します。
妃のことを思いだすたびに彼女が1度だけ見せた乙女の顔が忘れられなかった汀は、彼女が想いを寄せていた人物が誰なのか、かなたに調べるよう依頼します。かなたは瑠璃から兄妹の歪な関係を聞いているため、汀の依頼を拒否しようとしますが、汀から「それなら瑠璃に聞く」と言われてしまったので、仕方なく依頼を引き受けることに。
かなたは理央のいなくなった図書館の住人を心配してか、泊まり込むようになります。生活能力のない夜子は悩むことなくOKします。まぁ最初からかなたは彼女を言いくるめるつもりだったので、どうあがいてもOKせざるをえなかったわけですがw そして、かなたの料理を食べて心が緩んだ夜子は、これまで理央が寂しがるからという理由で住まわせていた瑠璃を追い出してしまいます。
居場所がなくなった瑠璃は廃教会に身を寄せ、幸いにもお金は闇子からたくさんもらっていたため、そこで生活を始めます。夜子は、かなたから瑠璃が「アパタイトの怠惰現象」で妃が願った日常を叶えようと頑張っていると聞き、「戻ってきたら許しても良い」と彼女が原因でこういう状況になったにも関わらず相変わらずの上から目線で瑠璃が戻ってくることを許します。まぁすぐには戻りはしませんでしたが。
一方、クリソベリルからメールで呼び出された汀は、彼女から取引を持ち掛けられます。「ブラックパールの求愛信号」・・・それは大切なものと引き換えに死んだ人間を生き返らせることの出来る本・・・黒い本に復讐するつもりだった汀はクリソベリルの甘言に負け、本を開いてしまいます。ただ、彼は簡単には屈したりはしませんでした。
廃教会までやってきた汀はどこか狂っていて、妃を生き返らせるためにかなたを殺そうとします。妃の恋人は誰なのか・・・それが知りたいがために。瑠璃も知っていると思った汀は標的を瑠璃に変えたため、かなたは瑠璃を連れ図書館へ逃げ込みます。瑠璃は汀を止めるため対話を試みますが、何を言っても聞かない汀は瑠璃に暴力を振るい、挙句に瑠璃を庇ったかなたをも殺そうとします。
これ以上大切な人を失いたくない瑠璃は、ついに汀に妃の恋人が自分であると告白。すると、汀は猫のキーホルダーだけを残して消えてしまい・・・そう、瑠璃たちを襲った汀はドッペルゲンガーだったのです。「ブラックパールの求愛信号」。恋人を亡くした少年は、1度は“誰かを殺してその死体で人を生き返らせる儀式”をしようと思います。しかし、人であることを選んだ少年はそれを実行することはなく、理性を取り戻します。でも、世界はそれを許さず彼の前にドッペルゲンガーを遣わします。ドッペルゲンガーは彼の潜在的な願いを勝手に解釈して“人を生き返らせる儀式”を実行してしまいます。それを知った少年は平常心を失くし壊れてしまう・・・それがブラックパールの物語でした。
汀は、このドッペルゲンガーにかなたから盗んだ盗聴器を仕掛け、強引すぎるやり方で瑠璃たちから妃の恋人を聞きだし、もう1つの復讐を果たすことに成功。目的のためなら手段を選ばない汀らしいやり方ですね。瑠璃から妃の恋人を聞きだした瞬間に本を殺しましたし。こうして、2人は和解したわけですが・・・そこにまたもクリソベリルが現れ、理央に関する事実を語りだします。
理央は遊行寺闇子が作りだした「伏見理央」という本から生まれた・・・“この世には存在しない、魔法の本によって生み出された架空の存在である”と。そして、もう1つ・・・「月社妃」という本の存在があることも判明します。・・・というわけで、七章から少しずつ種明かしが始まっていきますね。
ここで最も重要なのは“汀の失恋”ですね。理由は、ある1人の少女がこの経験を恐れたがために、この物語がここまで抉れることになったからです。ここで汀の失恋を見て、夜子が何かを感じてくれたら、更にややこしくなることもなかったんですよね。

八章-1「フローライトの時空落下」
八章は妃に関する過去を清算するお話になっております。
死んだはずの妃と本に還ったはずの理央が復活し、戸惑う瑠璃たち。夜子は理央のことは知っていたようで納得はしたようですが、妃の方は本当に驚いたようです。まぁでも、理央に関しては六章での理央と夜子の言動に納得がいくことはできたかな・・・。
理央は隠していた秘密について瑠璃がどう思ったか怖くて聞けず、復活してからはずっと避けていましたが、瑠璃から近づいて彼女を安心させます。そして、理央から闇子の命令=自分の本に記載されている設定であることや、ローズクォーツのときの結末・・・自分が本である以上、他の本で自分の“設定”を上書きされたとしても死ぬことはないので、自分で自分の本を閉じで死んだ風に見せかけたこと、闇子の消息は知っているけど本の設定の都合で教えられないこと・・・など教えられます。・・・頭撫でられて安心する理央が可愛い!理央については闇子が作ったことは間違いないけど、ヒロイン中No.1のおっぱいはオートマチックで大きくなったらしいwww
妃はというと、瑠璃に対して一定の距離を置くようになり、普通の兄妹として接するようになります。理由は、自分が本物ではなく紙の上の存在であり、本物に似せて作られたとはいえ、まったくの別人であるから。本の設定では「誰の事も好きではない」ということになっているっていうのもあるみたいですが。瑠璃の方は頭では分かってても感情が追い付いていない感じで、だからこそ妃は兄に対して忠告したわけですな。
妃のことで雰囲気が悪い図書館を何とかしようと、かなたはあの手この手で改善を試みますが、全て妃にその上をいかれてしまい、更に状況は悪くなってしまいます。そんなとき、妃はある一冊の本を、かなたに授けます。「フローライトの時空落下」。それは妃が書いたアパタイトの続編でした。洞察力の鋭いかなたは、それがまるで妃の身辺整理のように感じられ、不安になります。そのため、汀に対しいつ終わるかも分からない機会を逃して一生後悔するのかと問い、汀は妃へ告白することにして振られます。汀の告白シーンで見せた妃の哀しげな表情が印象深かったですね。
そして、最後は瑠璃の番。妃から告白し、瑠璃の返事の時点で選択肢が出現します。

八章-2「フローライトの怠惰現象」
「お前のことが大好きだ」と答えると「フローライトの怠惰現象」となり、再び兄妹が愛し合うようになりますが、いずれクリソベリルの手で強制的に終わらせられると勘付いていた妃は、瑠璃と共に廃教会に炎を放ち2人で心中します。これにはさすがのクリソベリルも思いつかなかったようで、これまで余裕綽々な笑い声をあげていた彼女が負けた瞬間でもありました。ちなみに、後に判明することですが、クリソベリルは三章のときにも妃に負けています。クリソベリルが警戒していたのはそのときのことがあったから・・・ですね。クリソベリル曰く、“最悪のエンディング”です。
まぁ1番の注目は、妃と猫の蛍の再会シーンですかね。かなたが飼っている猫は、かつて夜子が理央にプレゼントした猫で、その猫は夜子が猫アレルギーだからと捨てられ、その後妃が拾い隠れて育てていたものの、母親に捨てろと言われて捨てて、その後かなたが拾って育てた猫です。妃が蛍と名付けた猫は、再び蛍と名付けられていました。蛍との再会で普段人がいるところでは絶対に見せない感情を見せて大泣きするところが良かったですね。ひとしきり泣いた後の「忘れてください」って元通りになるのは笑ったけどw

「お前のことが大嫌いだ」と答えると、物語は正規の方向へ向かいます。妃は瑠璃にサヨナラを告げ自分の本を破り消えていき、瑠璃は初めての失恋をします。これから新しい恋を見つけるために。“月社妃”の本は、瑠璃を失恋させるために用意された本・・・ここまでくればクリソベリルが何をしようとしていたのか・・・もう分かってきますね。
八章では妃エンドでの、妃、瑠璃、かなた、そして猫の蛍の関係が重要かな。ある伏線になっています。

お次は九章~十章です~。

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