2018年11月30日発売予定、ensemble最新作「乙女が結ぶ月夜の煌めき」の体験版をプレイしてみました(*'▽')
毎度お馴染み乙女シリーズですね。
乙女が結ぶ月夜の煌めき 概要
日本有数の名家・四條家に仕える主人公・結城冬弥が、専従している主・四條蘭と共に、明月女学園に短期留学することになり、女装して通うことになるというお話。
体験版では共通ルートだけではなく、個別ルートの序盤も見ることが出来ます。
乙女が結ぶ月夜の煌めき 用語解説
四條家
古くは江戸時代、材木の取引から始まり、やがて自前の船を持ち大店となった廻船問屋を祖に持つ日本有数の名家。この作品の主人公・結城冬弥はこの四條家に仕えている。
現当主はヒロインの1人、四條蘭の父親で、娘の蘭は次期当主として父親や先代のお手伝いをしている。
明月女学園
令嬢が通うお嬢様学校。全寮制。四條家とも付き合いの多い冷泉家が理事に名を連ねており、その縁で天才と呼ばれる四條家令嬢の蘭に“学生の模範”となってもらうために短期留学を打診した(蘭の性格をよく知る冬弥は“反面教師”の間違いではないかと思っている)。
“主人と従者”という、学園創立当時に貴族や旧家の子女が通っていた頃に出来た慣習がある。ただ、主従とはいっても、今では精神的な繋がりでしかない(元々は封建的な意味合いがあったようだが)。
一ヶ月に一度、学園の庭園でお茶会が開かれているが、その庭園の花の手入れを学園生が当番制で行っており、週毎にクラス単位で当番が変わる。当番で水をやることを“お水やり”と呼んでいる。
服装については大らかで、申請すれば指定の制服以外の服を着ることが出来る。ただし、授業中や全校集会など時と場合によっては制服着用が義務付けられている。
寮は全学生が入ることになっており、食堂やトイレ、お風呂は共同。風呂は夕飯前~夜11時までに入ることになっているが、特別な事情がある場合に限り、早朝に入ることが許可されている。そのため、女装している冬弥はいつも早朝に入ることにしている。
ブライトとクレセント
明月女学園内で呼ばれる通称のこと。ブライトはエスカレーター組、クレセントは後期課程から入った一般組のことを指す。
明月女学園は数年前までお嬢様のみが通う六年制の女学園だったが、少子化に伴い一般学生にも後期課程からの入学が認められるようになったため、通称でどちらなのかを使い分けることになった。
基本的にブライトとクレセントで分けられることはなくクラスも一緒だが、クレセントは学生会役員になれないなどの制約があり(ルール上は問題ないが、伝統校らしく慣習が優先されてしまっている)、近年は両者の扱いの差が問題になっている。ただ、家庭科部のみ、部長の藤咲渚の人徳のおかげか、ブライトとクレセントが共存できているようである。
お披露目会
明月女学園の伝統的なイベントの1つ。外部の人々を招いて行われる芸術発表会。外部の人間は招待券を持った人のみ入場が許され、基本的には学生の家族や卒業生である。そのため、お披露目会は男性が学園内に入れる貴重な機会になっている。
お披露目会は二日間に渡って行われ、初日はクラスや部活動単位で行われ普通の文化祭のようなものになっており、二日目は自ら希望した学生達による発表会となっている。二日目はブライトしか出場できないとされているが、明確なルールはなく、昔からの慣習もあって、そうなってしまっているだけである。
ルナ
“Luna of Glory(月の女神の栄光)”の通称。年に一度行われるイベント・お披露目会の二日目、全学生の前で有志による発表会が行われるが、その発表会において、一番の高評価を得た出場者が最優秀学生として選出される。その最優秀学生が“ルナ”の称号を得る。ルナになった学生には特定の称号が付く場合もある。
慣例として、ルナになった学生は次期学生会長となるため、三年生はよほどのことがない限り出場することはなく、ルナになれる機会は2年間しかない。尚、とある事情で現在の学生会長は空席となっている。
乙女が結ぶ月夜の煌めき キャラクター紹介
塔矢優紀(結城冬弥)
四條蘭専従のお世話役。人に頼まれると断れない真面目な性格だが、それゆえに主である四條蘭に振り回されている。歌が上手いと評判だが、それが理由であることに巻き込まれることになる。
蘭に似ているため(目の色だけ違う)、必要に応じて入れ替わっているが、今回、蘭がお嬢様学校である明月女学園に編入することになったため、お目付け役として女装して付いていくことになった。
尚、男のときの名前が「結城冬弥」で、女装したときの名前が「塔矢優紀」であり、優紀の時の女装姿は蘭とは似せていない。
四條蘭
四條家現当主の娘。若くして既に父親の手伝いで事業を手掛けており、天才と称されている。しかし、見た目は完璧な令嬢ではあるが、性格的には色々と問題ががあって、特に冬弥にイタズラしてからかうのが好き。人にあだ名を付けるのが趣味(?)で、冬弥のことは「ユウ」と呼んでいる。
また、彼女が興味ない事=不得意であり、理系は教師たちが唸るほどの天才ぶりを発揮するが、文系や芸術系は壊滅的など、その落差が非常に激しい。特に歌唱が苦手。その激しい落差を埋めるために、得意分野が正反対な冬弥がいつも身代わりとなっている。
明月女学園の理事長に“学生のお手本”になってほしいと乞われ、その頼みを断ることが出来ず、明月女学園に短期編入されることになった。しかし、招待された理由の1つに冬弥が代わって出席した記念式典の歌のことがあったため、女装した冬弥を同行させるが・・・。
冷泉雫音
明月女学園理事長の娘。学生会役員でお披露目会実行委員長も務めている。ブライトの2年生。副会長の篠森涼花のことを慕っており、苦労人の彼女を支えている。従者の能見彩春とは幼馴染の関係。
他人に対しては思いやりのある接し方をしているが、クールで自分に厳しく常に淑女たろうとするため、周囲から誤解を受けやすく、孤高の存在になってしまっている。
それでも、幼馴染の彩春と一緒にいるときは年相応の表情を見せたり、正真正銘のお嬢様なせいか、一般の常識に疎くてやや世間知らずな発言をすることがあり、時々可愛らしい一面を見せる。
蘭とは幼い頃に会ったことがある。その時付けられたあだ名が“白ワンピちゃん”。
藤咲渚
家庭科部の部長。クレセントの2年生。明るい性格でノリが良く、蘭のペースについていける数少ない人物(冬弥は蘭様が2人になったと思っている)。出会ってすぐに名前で呼び合うなど、すぐに蘭と打ち解けた。
家庭科部の部長を務めているだけあって、ただのお調子者ではなく、お菓子作りや裁縫などの技術力が高く、周囲への気配りもきちんとでき、誰とでも分け隔てなく接することが出来る。そのため、ブライトからもクレセントからも人望がある。
1年生の佐倉こころとは幼馴染の関係で、こころのことを妹のように可愛がっている。
篠森涼花
明月女学園の学生会副会長。ブライトの3年生。おっとりした性格でどちらかというと補佐に向いているタイプだが、空席となっている会長の代わりに学生達をまとめている。しかし、本人は自分自身がどうしたいかを考えるのが苦手なようで、いつもそのことで悩んでいるが、誰にも相談できずにいる。
ブライトとクレセントの問題について心を痛めており、どうにかしたいと思いつつも自分で考えるのが苦手なせいか何も出来ずにいる。前会長とは親しい間柄だったようだが・・・。
佐倉こころ
家庭科部所属の1年生。クレセント。幼馴染の渚のことを“お姉ちゃん”と呼んで慕っている。蘭によって“こころん”というあだ名が付けられた。
素直な性格だが少し人見知りをする。しかし、一度親しくなればよく懐いてくれる。ズボンの裾上げとシフォンケーキ作りが得意。また、アニメが大好きで語りだすと止まらない。何やら人には言えない秘密があるらしい。蘭はそのことに薄々気づいている模様。
実家のトイレが古く、子どもの頃はトイレの底から手が出そうで怖いと思っていたせいか、今でもトイレに1人で行くのが怖いため、渚に付き添ってもらうことが多い。(おもらしっ子の予感)
可愛い。とにかく可愛い。
能見彩春
冷泉雫音に仕えている使用人。ブライトの2年生で、雫音とは幼馴染の関係。両親がいないため、冷泉家にお世話になり、そのまま雫音に仕えることになった。ただ、きちんと仕えるようになったのは、明月女学園に入学してからである。
普段は控えめだが、言うべきときははっきり言うタイプで、それは主の雫音に対しても同じである。蘭に出会って早々“お春さん”というあだ名が付けられた。
冷泉美夜子
明月女学園の理事長。雫音の母親でもある。しかし、非常に若く見え、母親には見えない。蘭曰く“白ワンピママ”。
やや堅苦しい娘とは違い、ノリがよく、蘭とも気が合うようで、蘭は彼女のことを“ママ”と呼んでいる。
攻略できんとですか(´・ω・`)?
乙女が結ぶ月夜の煌めき 体験版 あらすじ
四條蘭に呼び出された結城冬弥は、彼女の部屋に入るが、冬弥を呼び出した本人はPCに向かってヘッドホンを付けており、彼の存在に気付いていなかった。しばらくすると、冬弥の存在に気付き振り向くが、彼女が真剣になって見ていたものは、冬弥が蘭の代わりに女装して市の記念式典に参加したときの映像だった。蘭の用件は、今度お嬢様学校である明月女学園に編入されることになったから、冬弥にも女装して同行しろというものだった。
明月女学園に着いた優紀(塔矢が女装して塔矢優紀に改名した)と蘭は、学生会副会長の篠森涼花に案内され、学生会に向かう。学生会室では役員の冷泉雫音や雫音の従者・能見彩春と挨拶を交わし、お茶会を開く。それが終わった後、2人は学園の敷地内を散策するが、優紀がバラの棘に引っ掛かってしまい、スカートを破いてしまう。優紀が慌てていると、そこへ1人の女の子がやってきて、もうちょっと剪定しておくべきだったと謝ってきた。
声をかけてきた女子は家庭科部2年生・藤咲渚と自己紹介し、優紀のスカートの解れを直すために家庭科部へと案内する。しかし、事情を説明されてなかった優紀は、家庭科部に来てすぐにスカートを脱いでと言われて驚き、調子に乗った蘭がスカートを脱がそうとしたため、それを叱りつける。優紀に怒られた蘭は、優紀のことを恥ずかしがり屋だと説明し、渚にスカートを着けたままでやってほしいと頼み、優紀は男だとバレずに済んだのだった。
スカートを直している間に、渚から“ブライト”と“クレセント”についての説明を受けた優紀と蘭。その説明が終わったところで、家庭科部に1人の女子生徒が入ってきた。見知らぬ優紀と蘭を見て、ポカンとしていた女の子は、渚の幼馴染・佐倉こころで、こころは人見知りするのか、我に返るとすぐに渚の後ろに隠れてしまう。しかし、渚のフォローもあり、何とかこころも打ち解けた。その日の夜、蘭は優紀にこの学園のことについて、気になることがあると言うが、その内容についてはまだハッキリしてないため、言葉を濁すのであった。
渚と同じクラスに編入された優紀と蘭。蘭は早速人気者になるが、ときどき優紀をからかっては優紀の反応を楽しんでおり、優紀はいつ男子であることがバレるか冷や汗の連続だった。そして、だんだん新しい生活に慣れ始めた頃、寮で2人の歓迎パーティが開かれる。そこで優紀は、クレセントの2人組に蘭のことについて理事長が彼女を“ルナ”にするために呼ばれたのかと質問され、優紀はその“ルナ”のことについて何も知らなかったため、聞き返そうとしたところ、ブライトの2人組が声をかけてきて、クレセント2人組と一緒にどこかへ行ってしまう。その時、優紀は初めて、ブライトとクレセントの間にある壁のようなものを感じたのだった。
歓迎パーティが終わった後、こころと彩春の2人が同時に話しかけてきたため、蘭はこころの方へ、優紀は彩春の方へ付き合うことになり、優紀は雫音の部屋にお邪魔した。そこには雫音だけではなく涼花も一緒だったが、優紀は気になっていた学生会長が不在であることについて聞くと、涼花がまず“ルナ”について説明する。お披露目会にて最優秀学生になった生徒が“ルナ”になり、そのルナが次期学生会長になると。しかし、昨年度“ルナ”に選ばれた生徒は海外に転校となり、更にその生徒が自分の代わりとなる学生会長を指名しなかったため、現在の学生会長は空席になっているということだった。
数日後、優紀はクレセントの生徒が学生会役員である涼花と雫音に直談判しているのを目撃。どうやら、クレセントが学生会役員になれないことへの陳情のようだった。慣習が優先される現状を聞いた優紀は、渚のいる家庭科部で学園のルールについて聞いてみると、家庭科部の子たちはあまり両者の違いについて気にしてないようだったため、先ほどの事柄を皆に打ち明けてみることにした。すると、渚たちは、ここ最近ブライトとクレセントの間に嫌なムードが漂うようになったと話す。そして、家庭科部の部室を出た後、蘭に会った優紀は彼女にも先ほどのことを話すことにしたが・・・。
ある日、涼花からお披露目会の二日目について、今までの慣例を打破していつもと違うことをしたいので、外部から来た2人のアイデアが欲しいと言われた優紀と蘭。優紀はブライトとクレセントの関係の改善も図りたいと考えていたが、蘭はいずれはそういったしがらみに縛られるものと現実を見ていた。しかし、優紀は学園にいる間だけでも、そういったルールに縛られずに友人を作った方がいいと主張した。すると、蘭は純粋な心を持つ優紀にアドバイスを送り、優紀の好きにしなさいと背中を押す。彼女が優紀にしたアドバイスとは、お披露目会を利用しろというものだった。
それから改めて涼花に学生会室に呼ばれた優紀と蘭だったが、外部から蘭が来て以来、学園の雰囲気が変わりつつある、今が学園を変えるチャンスだから、今度は内から変えるために学生会に入ってほしいと打診される。しかし、蘭はその話にはすぐ了承しなかった。何故なら、涼花はまだ話していない学園の本当の問題について触れていなかったから。蘭にそう言われた涼花は、ブライトとクレセントの間にある問題を話すことにした。生まれも育ちも違う両者の間に見えない壁が出来てしまっている・・・それは、これまでの短い学園生活の中でも、優紀や蘭が感じていたことであった。事情を説明した後、涼花は頭を下げるが、蘭はその回答を保留した。そして、それから数日後、蘭は優紀にその判断を委ね、優紀は考えた末に学生会に入るかどうかを決めたが・・・。
共通ルート分岐点
【学生会に所属する】
涼花の誘いを受け、学生会に参加することを決めた優紀。すると、涼花は2人が学生会に入ることを喜び、歓迎する。その後、雫音も学生会室に来たため、早速現状について涼花から説明を受ける。ブライトとクレセントの対立の表面化。蘭はその話を聞いて、自分の意見を話す。
明月女学園はその歴史も長く、格式も高く、数々の著名人を輩出してきた。在学する学生もやんごとなき家の出身者が多く、それぞれが誇りを持って学んでいる。その誇りは大切なことではあるが、今はそれが悪方向へと作用してしまっている。小さい頃から系列の学舎に通い、気風に慣れ親しみ、明月女学園へと進学した学生達。彼女らはこう思っている。“ブライトの私達こそが、正当な明月女学園の学生である”と。涼花たちは驕り高ぶるつもりはないが、クレセントの学生からすればそう見える。“お高くとまっている”と。
そんな蘭の話を聞いて、涼花も雫音も少なからずショックを受けていた。そんな2人に優紀はある提案をする。現状を打破するためには古い慣習を破ることも必要だから、お披露目会の二日目を全学生に開放したらどうかと。二日目の発表会については、クレセントが参加してはいけないというルールはないが、古い慣習がクレセントの参加を許していなかった。だから、学生会が誰でも参加できるとハッキリ宣言すべき。そんな優紀の提案を涼花も雫音も受け入れ、早速次の全校集会で宣言することに決めたのだった。
【学生会には入らない】
ブライトでもクレセントでもなく“明月の生徒”として融和を考えたいと思った優紀は、涼花に学生会入りを断り、両者が共存できている家庭科部へと向かう。そして、先ずはクレセントである渚やこころから話を聞くことにしたが、話をしてみると、特にこころが感じていることがクレセント全体で感じていることなのだと思った優紀は、クレセント側の問題を指摘する。それは“劣等感”だった。しかし、生まれを変えることは出来ない。それならクレセント側には何が必要か。優紀は代わりの物を持てばいいと言う。こころで言うなら、お菓子作りやアニメの知識、渚ならリーダーシップ。張り合おうとするから辛くなるのであって、それぞれの好きな物を誇れば、そういった劣等感はなくなるはずだと。そこで、優紀は提案する。渚たちにもお披露目会の二日目に参加してもらいたいと。
その提案に最初は遠慮した渚たちだったが、蘭の口添えで学生会にもクレセントが参加できるよう明文化させると言い、更に参加してくれれば優紀が何でもすると言ったため(本人の了承なく)、渚たちは乗り気になり前向きに考え始めるのだった。
個別ルート分岐点
【冷泉雫音編】
雫音と一緒に本部役員として活動することにした優紀は、雫音からの指名でお披露目会の副実行委員長に選任された。そして、早速雫音と一緒に学生たちに意識調査を開始するが、聞く人皆が雫音を称え、当たり障りのないことしか口にしないため、雫音は自分は嫌われているのではと落ち込んでしまう。優紀は彼女に慌ててフォローを入れ、今度は自分が聞いてみることにした。すると、3年生の2人組からブライトとクレセントがよく口喧嘩をしているという話を聞いたことがあるが、誰から聞いたか覚えていないと話す。その後も噂は耳にするけど実際には見たことがないという話が何度も出てきたため、優紀と雫音は出所が不明というその噂のことが気になり始めた。
それから数日後、クレセントの学生2人組が理事長に直々に苦情を言っているところ目撃した優紀と蘭は、早速聞き込みを開始する。食堂で景色が見える窓際の席に座っていたところ、ブライトの学生たちが来て、そこは私達の席だと言って、席を移動するよう言われたということだった。更に以前はどうだった聞いてみると、譲り合っていたということだった。他人を思いやるという気持ちがないほどにゆとりがなくなってしまう・・・この問題が深刻になりつつあることを実感した蘭は、あることを提案する。それは、この学園に古くからある慣習“主人と従者”について、一定期間シャッフルしてはどうかというものだった。人の家のことを知れば見識が広まり、そういった差別意識も無くなるかもしれないという目的だった。しかし、すぐに全面的に採用することは難しいため、四條家と冷泉家でシャッフルしてお披露目会までを期限としてやってみようということになった。しかも、主従まで入れ替えて(つまり、雫音が優紀の従者に、蘭が彩春の従者になるということ)。こうして、“主人と従者、取り替えっこ大作戦”が始まったのだった。
【篠森涼花編】
優紀が提案した通り、涼花は全校集会でお披露目会二日目への参加を全学生に開放するという宣言をした。しかし、宣言後の学生達の反応は芳しくなかった。ブライトは戸惑い、クレセントもそんな空気の中で参加を決める流れにはなりそうにもなかった。そこで、今後の対策を立てるべく、クレセントの代表として、蘭が渚とこころを連れてきて、2人からクレセントの反応を聞くことにした。
クレセントは突然の開放宣言に戸惑うばかりで、どうやって参加したらいいのか分からない状態だった。何より、参加しづらいという空気があると渚は話す。それだけでなく、こころからは、恥ずかしいという意見も出た。それは、クレセントが人前で何かを発表するということに慣れていないから。ブライトは伝統や慣習に囚われ、クレセントは個々特有の悩みを抱えている・・・涼花や雫音が思っていたよりも事態は深刻だった。
渚とこころの話を聞いた後、学生会は再び話し合うが、涼花だけは自分の意見を言わなかった。そのことが引っかかった優紀は、涼花と2人きりになり、彼女の意見を聞くことにした。そして、涼花の提案で夕飯後に彼女の部屋へ行き、涼花がお披露目会についてどう思っているか聞いてみた。副会長としてどう進めていきたいのかと。すると、涼花はあたりさわりのないことを言ったため、そうではなく涼花様自身がどうしたいのか聞きたいと改めて聞くと、涼花は驚いた。人の心が読めるのかと。涼花は自発的に動くことに躊躇いがあった。つまり、自分の意見でどうしたらいいか、どう動いたらいいか考えることが苦手なようだった。だから、それを改善するために、年下だけど頼りになりそうな優紀に相談したいとお願いし、優紀の手を握る。涼花に手を握られた優紀は、彼女の手が震えていたため、この手を振りほどくわけにはいかないと思い、彼女の相談に乗ることに決めたのだった。
それからも対策は考えるが具体的な案は出てこず、学生会の雰囲気も重くなりつつあった。そんな中、涼花は優紀のアドバイス通り、ずっと笑顔でいたところ、雫音を始め役員たちの雰囲気も和んだことから、優紀にお礼を言う。そして、2人はどうすればいいか話し合い、一度レクリエーションとしてのお茶会を開いてみたらどうかという案を出すが、雫音から準備期間が足りないと却下されてしまう。落ち込む涼花に対し、蘭は休んだ方がいいと提案し、優紀に言って一緒に帰らせることにした。そして、優紀と涼花の2人が学生会室を出た後、蘭はあることを雫音にお願いしていた。それは、クレセントとブライトを意図的に対立させようとする動きを封じるものだった。そして、それを解決するのは優紀と涼花の2人。
蘭は最近2人が仲が良いことに対して、お気に入りのオモチャが取られたような気がして寂しさを感じていた。雫音はそんな蘭に、昨年ルナに選ばれた生徒・月代未來のことを少しだけ話す。最近の涼花姉様が私以外と仲良くしているのは久しぶりに見る・・・その前は前会長であった月代未來と仲が良く、2人はまるで今の蘭と優紀のような関係だったと。そして、蘭にお願いする。涼花姉様のことは自分では力になれそうもない、だから力になってほしいと。蘭は快く引き受けるが、心の中では、きっとユウが頑張ってくれると思っていたのだった。
【藤咲渚編】
ブライトとクレセントの垣根がない家庭科部の準備を手伝うことで、両者の融和へのヒントが得られるのではと考えた優紀は、渚たちのお手伝いをすることに決めた。それから優紀と蘭の2人は、ブライトとクレセントの融和について聞き込みを開始したが、反対多数という結果になり、優紀の予想よりも深刻な状況になっていた。そして彼女たちは口を揃えてこう言っていた。「私たちの方が正しいでしょう?」と。蘭は今の状況をルナの不在も少なからず影響していると分析する。そして、昨年のルナに選ばれた生徒がもしもこの状況を見越していたとするならすごいことだと言い、自分の考えを話す。
昨年ルナに選ばれた生徒は、ブライトとクレセントの軋轢に心を痛め、そう遠くない将来、両者が衝突し爆発してしまうだろうと考えていた。だから、あえて爆発させることにした。学園の象徴たるルナ自らが去ることによって。それは、潜在的な問題を表面化させるためであったが、そこまで話を聞いて、優紀は、ルナが去ってしまったら問題を浮き彫りにしただけで解決にはならない。それならルナが学園にとどまって融和を勧めた方がいいと意見する。しかし、蘭は学園のシンボルたるルナが言えば皆は従っただろうが、それでは根本的な解決にはならないと話す。その時はよくても、原因を取り除かない限り、同じことを繰り返してしまうから。そして、ルナはそれだけの自信があった。自分の学友や後輩たちならこの問題を解決できると。それは蘭の憶測でしかないが、彼女の話を聞いた優紀は、確証なんてない想像でしかないが、それでもその憶測を信じてみたくなったのだった。
それから数日後。優紀(蘭に変装中)と蘭(優紀に変装中)はクラスメイトに誘われて食堂で昼食を取ることにしたが、そこでブライトとクレセントが列の並びについてもめているのを目撃。食堂の雰囲気が悪くなったため、優紀(蘭に変装中)が止めに入ろうとしたところ、一緒にその場にいた渚が両者の間に割って入り仲裁する。渚のおかげで場の雰囲気が一気に和んだため、その様子を見ていた優紀と蘭はあることを思いついた。それは、渚を学生会に入れるというものだった。そして、放課後、涼花と一緒に家庭科部室に行き、渚に事情を話すと(役員としてはまだ難しいためお手伝いとして)、渚は快く引き受けた。こうして、渚はブライトとクレセントの架け橋となるべく、生徒会のお手伝いをすることになったのだった。
生徒会のお手伝いをすることになったその日のうちから意見を集約し始めた渚だったが、クレセントの意見しか集めることが出来ず、そこで初めてブライトとクレセントの生活リズムが違うことに気付く。そして、彼女がクレセントから集めた意見では、融和に賛成する人が半分もいたことが判明。優紀と蘭が意見を集めたときは、融和に賛成したのは半々どころか1割にも満たなかった。それが半々にまでなったというのは、きっとクレセントから人望を集めている渚がブライトの代表である涼花に協力したことが影響したのだろうと考えた。その後、3人は両者を融和させる案を相談し合うが、まだ具体的には思い浮かばなかった。そして、その日の夜、最近少し渚のことを意識し始めた優紀は、彼女が夜に1人で外出するという話を聞いて何をするのか気になっていた。蘭はそれならバレないように男の冬弥に戻って尾行すればいいと提案するが・・・。
【佐倉こころ編】
こころと一緒に問題に取り組むことにした優紀は、先ずは彼女の友人たちから話を聞くことにした。すると、大部分の子達はブライトとクレセントについて深い拘りがないことが判明する。ただ、それでも一部の学生からは不満の声も聞こえ、対立があるのは事実であるようだった。
ある日の夜のこと。寮の談話室で優紀は蘭からある動画を見せてもらう。それは最近、明月でも話題になっているネットアイドルの動画だった。そこへこころがやってきて、一緒に動画を見るが、見た瞬間に驚いて、自分の部屋へと戻っていった。それから数日後、蘭が用事があるということで、家庭科部に一人で来た優紀だったが、そこで1枚の布が落ちていたのを見つけたため、拾い上げた。どこかで見たことがあるものだったが、それがどこか思い出せずにいると、こころが部室に入ってきて声をかけてきた。しかし、優紀が手にしている物を見て、大声を上げて驚き、一瞬で優紀からその布を取り上げるのだった。
乙女が結ぶ月夜の煌めき 体験版 感想
差別問題のようなものを取り扱ったテーマなので、乙女シリーズにしては、やや重苦しい印象がありますね。まぁ蘭の破天荒な言動のおかげでその辺は緩和されてはいますが・・・。ヒロインは良さげなので、あまり重くなりすぎないように解決してほしいなと思います。最近プレイしたensemble作品2作目の「黙って私のムコになれ!」が私の中でのクソエロゲーTOP5に入る内容で、安心・安定がウリのensembleと言えども安心はできないと知ったばかりなので(今年6月に発売した「恋はそっと咲く花のように」もシナリオは外れでしたし)、少々不安になってきましたw 乙女シリーズはもっと単純なテーマで良いと思うんですよねぇ・・・何故あえて根が深そうなものをテーマとして取り上げたのか疑問です。
シナリオに関しては不安を感じましたが、ヒロインは相変わらず良いですね。特に、こころちゃんが可愛い。癒される。なでなでしてあげたい。ぎゅって抱きしめたい。妹にしたい。お兄ちゃんって言われたい。くすはらゆいさんでこんな純粋な子を演じられたらもうこっちとしては降参するしかありませんねw まぁ趣味的には1番純粋ではないかもしれませんがw 不安な点は、こころちゃんは恐らく消極的な子だと思ってたけどネットで歌って踊ってたとか、控えめな性格が徐々に改善されていったとか、そういう話になっていくと思うので、体験版時点で感じた“守ってあげたい感”が失われる可能性があるところですかね。個人的には控えめな子は控えめなままでいてほしい、多少改善しても良いけど好きになった部分はちゃんと残してほしいと思う派なので、守ってあげたくなる可愛らしさは変えないでいてほしいです。はい。二次元キャラは、やはり最初に感じた魅力が重要だと思うのです。そこを変えてしまったら、キャラは同じでも、もはや別人です。
あとは、涼花姉様ですね。金髪巨乳で天然ゆるふわ癒し系。こころちゃんとは違う意味で癒されました。あの癒し空間は大変良いです。甘えたいですw 見た目的には渚も好きですけど、蘭様と若干似てしまっている性格が私的には少々ネックだったりも。ただ、お嫁さんスキルは1番なので、恋心が芽生えた後が楽しみです。雫音はクールなところを見せつつ、嫌われてるかもと落ち込んだり、ちゃんと年相応の反応を見せてる点が可愛くて、最初はノーマークだったけど、見ているうちに気に入ってきましたw 蘭様は私の大将外です(爆)
サブキャラに関しては、彩春も良いですが、やはり雫音ママの美夜子さん。攻略したいです。最近のensembleはこんなんばっかりですよw 攻略したいキャラが主人公とかの母親とかで攻略できないパターンw せめて、Hシーンくらい見せてぇw
ヒロイン的には良いので買いたいところですが、最近シナリオが外れ気味のensemble作品への不安もあるので、他の動向見てから予約するか決めようと思いますわ。
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主人公に関しては可もなく不可もなくって感じかな。蘭に振り回されて可哀想だとは思いますがw