次の尾西先生の講義が夏目漱石の三四郎
ということでK町の図書館へ借りに行く
第一刷りが昭和四十一年、第三刷りが昭
和六十年とあった、岩波書店発行
原文のままらしく、旧かなである。少し
読みずらい。しかしルビがあるので何と
か読めそう。昔読んだ記憶はあるが、今
読んで見ると意外に現代を予言していて
面白い、それに驚いたのは英語発音の確
かさだ明治は英国の教師が直接教えてい
たのだろうか、たとえば西洋手拭がタウ
エルとある。普通日本ではタオルである
が。タウエルなのだ。私事だが数年前に
マレーシアのホテルでタオルが置いてな
くて電話でその件を伝えようとしたが、
ほとんど言葉が通じず日本人ツアーコン
ダクターに代わってもらって何とかなり
ましたが、発音にはほんとに困った
経験があります。所で本題ですが、漱石
さんの目にはわれわれ常人には見えない
ものが見えると見えて実に細かいところ
まで描写してあります。些細なことが気
になるんですね。講義の前までに何とか
読もう。