宇津井健著 幻冬舎 ISBN978-4-344-01578-4
1100円+税 P66より引用
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14、「自分は偉い」という考えは
いくつになっても持たずにいたいものです
歳をとった人間は、「人生の先輩」
として敬うべき存在です。しかしだ
からといって、年寄りがみんな偉い、
ということにはならない。とぼくは
考えています。「俺は若造より偉い
んだ」と思いこんでしまったら、人
間としての間口がぐっと狭まってし
まう。僕は77歳になりますが、「自
分は偉い」という考えはいくつにな
っても、何があっても持たずにいた
いものでと思っています。(中略)
役者は主役だから偉い、ということ
もないと思います。確かに台本の上
で主役の責任は重い。しかし作品は
主役だけで成り立っているわけでは
ありません。例えば、喫茶店の場面
では注文をとりに来るウエイトレス
がいなかったら話は進まないし、ま
た街中のシーンでは街を歩いている
人たちがいなかったらそのシーンは
成立しないのですから。
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▼随分と長い役者人生を歩んで見え
て、相変わらずに元気な姿をテレビ
で拝見します。普段から身体を鍛え
て見えると聞いています。奥さんを
亡くされる前にあれこれご本人は段
取りをつけて、健さんにも家事がで
きるように教えて、アイロンがけか
ら料理、卵の焼き方、ベーコンの焼
き方、トーストの作り方食洗機の使
い方、ゴミ出しのことまで事細かに
指導をされた。それを素直に実践さ
れた健さんも立派です。アイロンが
けは人に自慢出来るようになったと
か。頭が下がります。誠実な性格が
そのまま画面から感じられますね。