たわごと~産業カウンセラーとして~

資格取得後もまだまだ研鑽の日々です。勉強会で感じたことを中心に、日々思う事や季節のことレシピまで自分を表現する日記です。

グリーフカウンセリング

2009-12-04 21:25:06 | 勉強会
前回の勉強会も書かないうちに12月の勉強会がやってきそうなので、早く書かないと…

グリーフとは、喪失体験による心の影響やそのことで身体に現れる反応です。

喪失体験とは、大切な人を失う、「死」というものだけと思いがちですが、人生は喪失体験の連続であるということです。
失恋、離婚、失業、定年退職、老化…
それとは逆に結婚、新築、入学、入社など、良い面ばかりが見えるものでも、以前の生活を喪失するということでもあります。

喪失体験とは、以外に身近なものなのです。

グリーフの理論もたくさんあるのですが、すべてを紹介できないのでわかりやすい理論から…

グリーフには段階があります。
はじめは「回避」(喪失を認めたくない)→次に「直面」(強い悲しみ、怒り、罪悪感など)→最後に「適応」(大切な人などがいない世界で生きていくこと)という段階に至ります。

この直面の段階がもっとも苦しく、悲しみの感情だけでなく、原因についての怒りや恨み、自分のせいなのだという罪悪感など、どん底まで苦しみます。
これは誰もが避けたい、逃げたいと思います。認めたくないという「回避」の気持ちになるのはとてもわかります。

具体的な例をご紹介いただいたのですが…
ある事故で子供さんを亡くされた家族が、母親には最後の姿を見せるのが忍びないと、最期会わずにお葬式をすまされたのですが、いつまでも死を受け入れたくない「回避」のところでとまってしまい、心の病になってしまったそうです。
ご家族の気持ちもとてもよくわかるのですが、辛いお話しでした。
「直面」はとても辛いことですが、ここを通り抜けないと「適応」ができないものなのだそうです。

では「適応」するにはどうすればよいのでしょうか?
グリーフからの回復というのは、喪失が大きければ大きいほど回復はありえないそうです。
でも、そこに人生の意味を見出し、これからの人生の再構築を行っていくということです。
「喪失の意味」をみつけるってどうやって?
それは個人それぞれの意味があると思うので、難しいことです。深いです。

今回の講師はご夫妻なのですが、7歳の息子さんを白血病で亡くされ、大変な苦しみの中、お二人でグリーフの勉強をされて、グリーフワークなどのセミナーを開催されています。
マインドビジョンでセミナーのご案内をしています。