木漏れ日の雑木林

金剛山の西山麓で里山の保全活動を行っています。自称若者集団ですが、実態は?

昇り龍栽培 or 空中栽培

2023年05月11日 05時38分33秒 | 耕作放棄地

世に「昇り龍栽培」若しくは「空中栽培」という言葉があるのをご存じだろうか。無論、正式名称では無い。我々が唱える一種の造語である。表意文字たる漢字の特性からして、大凡のご想像はつかれるかと思う。栽培物を地表面たる畝で育てるのでは無く、一定の高さを持った棚の上で栽培する事である。崖地に立てかけた竹の支柱上で栽培するのを「昇り龍栽培」と称し、地上数メートル上の棚で栽培する事を「空中栽培」と呼んでいる。主にツル性の野菜に利用する。夏場だとカボチャが適任だろうか。ツル性とは言っても、ツル自体にある程度の強度が無いと実施不可能なのはご理解いただけるかと。

大御所がカボチャの定植を始めた模様だ。ビニールポットが放置してあったから苗を購入したらしい。彼の耕地が急な崖地にあるのが故なのか、屡々竹組を活用する。カボチャの栽培はほぼ上述の「昇り龍栽培」であり「空中栽培」であるのだ。未だ竹組は骨格のみで完成はしていないが、概要をご紹介しようと思う。上部から俯瞰したのが上の画像だ。「昇り龍栽培」の予定地で、未だ竹組は出来ていないが、数メートル下の畝にカボチャ苗が植え込まれている。この地に竹の支柱を立てかけ、カボチャを登らせる予定だ。

引き続いての事例は「空中栽培」の予定地、ここでは植え込んだ苗を数メートル上空の竹棚で栽培する予定。ほぼ垂直にカボチャを登らせる想定だ。まさに鯉の滝登りだが、不思議とカボチャは登ってくれる。真夏になると、凡そ2~3メートルの空中でカボチャの実がぶら下がっている。

カボチャの苗は紙袋で覆われているのが注目されるかと。ウリバエとも呼ぶウリハムシの襲撃を避けるのと、ある種の温室効果で育成が早まるのだ。ビニールキャップも同様だが、彼の場合は紙袋の採用がお好みな模様だ。尚、栽培は容易だが肥料過多には要注意、とりわけ窒素分が多すぎると「ツルぼけ」となりやすいので留意する必要がある。葉ばかり繁る、いわゆるハバカリサンになりやすい。

この時期に定植して凡そ4ヶ月程度、8月には収穫期に入れるだろう。空中の竹棚にぶら下がったカボチャはなかなか壮観だ。地上で栽培するのとは異なり、土の影響を受けないので綺麗な外観を形作ってくれる。商品価値も高まるというもの、同じカボチャなら美麗な物が望ましいだろう。品種は栗カボチャが多いようだ。叉、地表面では無く空中であるため、土中の水分の影響も受けにくい。病虫害の被害も軽減される模様で、健やかな発育が期待できるのも特徴かな。竹組の手間暇は掛かるが、崖地の有効利用とあいまって立派な実が期待できるとすれば、挑戦する意味合いも十分高いかなと。

 

 

 

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