さて、次に、意欲的な部品である中屋根から参ります。
これが中屋根。
車体がたわむことを防止し、屋根は別塗装したほうが良いとの考えから、中屋根を入れることで変形を防止する作戦ですね。
リトルジャパンの東京制作製品がこれを大きく採用していますが、キッチンさんは簡易版です。
ところがこの部品、金型屋さんにあまりよく解釈をしていただけなかったそうで、設計者の意図とは裏腹に、
このように一度屋根を嵌めてから
挿しいれて接着しようとすると・・・・
まこと残念なことに
綺麗に嵌りません。
幅が狭く、屋根カーブも合致していません。
このままではかえって使用すると危険です。
設計者の3D図面では金型を彫ってくれません。
金型屋が一度工業製品として成立するかどうかということと、工業製品としてのリスク分散などの理由で、
一度すべて設計をいじられてしまいます。また機械彫りでは高価になるため、手堀りという昔ながらの手法で彫るrことがあります。
このため、金型屋が、設計者の意図することを汲みきれないと、このような問題が起きてしまうのです。
金型師が鉄道や玩具を得意としていればまだフォローが効くのですが、そうとも限りません。
ですからこのような悲劇が往々にして起こりうるのですね。
修正の銭を出し渋らず修正を重ね、時間を掛け続けるといずれ合致してくるでしょうけど、そうも行かない事情がありますね。
私もほかで経験があるのですが、理不尽な修正費がかかることがあります。
「あんたのミスだろ!」と言いたい所でも、なぜかこちらで銭を払うのです。
払いきれないことだってあるわけです。
それは価格に転嫁されるから。
そこで、この部品を活かしつつ、このように改良してみました。
0.25mm×0.5mmのプラ板を
このように張って
浮かせて接着します。
これで屋根のカーブの合致しないトラブルを避けました。
まぁ、ぶっちゃけ、無理にこの部品を利用せず、ただのプラ板でも構わない訳です。
このとき、屋根まで接着しないようにね
このようになる訳です。
これを屋根を取り付けずに接着すると、あとで屋根が嵌らなくなりますね。
この設計では、結局塗装後に屋根を接着するようになっています。
これでは面白く無いので、屋根をはめ込むだけでよいようにしてみたいと思います。
屋根を一度はめて
カッターでケガキ
屋根だけ取り出してケガキを確認し
0.5mm×1mmのプラ片を
このように立てて
返し爪を取り付けました。
爪の浮き具合は0.7mmです。
つまり0.3mm厚さのプラ片を上ツラに張ると、良い感じの爪になります。
このように勘合します。
これで屋根は接着しないでよくなります。
組まさった前面。
随分・・・層状になっております。
また内前面の上ツラがそのまま屋根の外板になる構造です。
ここは何ともスッキリしません。
実車です。
内前面の断面はやはり若干オーバー表現です。
無いわけではありませんが、これは本当は屋根側にツバ状にモールドしてくれるともっと良かったかな。
よっぽど修正してみようと思ったのですが、屋根には薄い筋状のモールドがありまして
このように良く目立ちます。
これをインレタでやるのも良いんでしょうが、余りに設計思想から離れるので取りやめ、とりあえずは目立たぬように出来る限りの修正をします。
内前面と側板の隙間を瞬間接着剤を慎重に盛って埋めていきます。
透明なものですからまだ傷はありように見えますが、埋まりました。
その後もう一度屋根板を嵌めると、まだしっくり来ません。
屋根が若干とびだしてしまいます。
強引ですが、屋根を若干沈めて馴染ませることとし、屋根板裏を金ヤスリで削りました。
また、先端部分も削ります。
かなり隙間というか段差がなくなってきました。
これでよいのです。
これを続けて、ツライチにします。
削る前
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