江戸時代の美意識とは、どのようなものでしょうか?
現代の職人がぶつかる壁の一つが、この「江戸時代の美意識」です。
今回の拵えは、そんな江戸文化を復古する試みでもあります。
日本刀にとって、柄前は拵えの顔です。
拵え全体のバランス・刀身とのバランス・色のコントラスト・使用感、どこを取ってもバッチリという拵えを作ることは、非常に難しい作業です。
そこにきて、柄前が如何に重要なポイントであるか・・・は、説明の必要が無いほど一目瞭然です。
そのため、柄前の制作には細心の注意が必要になるわけですが、江戸時代の刀剣職人は、現代の職人が難しいと感じることをいともたやすく成し遂げています。
例えば、柄成などは、絶妙なバランス加減で仕上げています。
そんな江戸時代の職人たちに、一歩でも近づくためには「実用の美」を意識しないことには、どのような技法も意味を成さないと感じています。
この拵えでは、まさに「実用の美」を具現化することを目指して制作しました。
既に鞘に潤み塗りが施してあったため、鞘の色やイメージ・バランスに合わせて柄前を作りました。
特に鮫皮の着色・柄糸の染色に、今までの研究成果をこれでもかあ~とつぎ込みました。
鮫皮の漆塗り時の投稿は、拵師(柄巻師)のサブブログ「伝統工芸職人って…」の下記リンクより:
「鮫皮着色」(2012年06月01日)
柄糸の染色時の投稿は、拵師(柄巻師)のサブブログ「伝統工芸職人って…」の下記リンクより:
「柄糸の染色」(2012年05月16日)
だいぶ、江戸時代の粋な仕事に近づけましたでしょうか?
昨今の「美術刀剣」という風潮が、職人の目を曇らせていることは間違えありません。
本来、刀剣の外装とは、民芸運動にも通ずる実用美の集大成なのです!
完成直後のコメントは、拵師(柄巻師)のサブブログ「伝統工芸職人って…」の下記リンクより:
「江戸拵」(2012年06月03日)
ちなみにこのお刀は、刀剣業界の大恩人にして、日本を代表する武道家の方の差料です。
今回、そんな大先生にご納得いただける仕事ができたことは、私の人生において1つのターニングポイントになると思います。
現代の職人がぶつかる壁の一つが、この「江戸時代の美意識」です。
今回の拵えは、そんな江戸文化を復古する試みでもあります。
日本刀にとって、柄前は拵えの顔です。
拵え全体のバランス・刀身とのバランス・色のコントラスト・使用感、どこを取ってもバッチリという拵えを作ることは、非常に難しい作業です。
そこにきて、柄前が如何に重要なポイントであるか・・・は、説明の必要が無いほど一目瞭然です。
そのため、柄前の制作には細心の注意が必要になるわけですが、江戸時代の刀剣職人は、現代の職人が難しいと感じることをいともたやすく成し遂げています。
例えば、柄成などは、絶妙なバランス加減で仕上げています。
そんな江戸時代の職人たちに、一歩でも近づくためには「実用の美」を意識しないことには、どのような技法も意味を成さないと感じています。
この拵えでは、まさに「実用の美」を具現化することを目指して制作しました。
既に鞘に潤み塗りが施してあったため、鞘の色やイメージ・バランスに合わせて柄前を作りました。
特に鮫皮の着色・柄糸の染色に、今までの研究成果をこれでもかあ~とつぎ込みました。
鮫皮の漆塗り時の投稿は、拵師(柄巻師)のサブブログ「伝統工芸職人って…」の下記リンクより:
「鮫皮着色」(2012年06月01日)
柄糸の染色時の投稿は、拵師(柄巻師)のサブブログ「伝統工芸職人って…」の下記リンクより:
「柄糸の染色」(2012年05月16日)
だいぶ、江戸時代の粋な仕事に近づけましたでしょうか?
昨今の「美術刀剣」という風潮が、職人の目を曇らせていることは間違えありません。
本来、刀剣の外装とは、民芸運動にも通ずる実用美の集大成なのです!
完成直後のコメントは、拵師(柄巻師)のサブブログ「伝統工芸職人って…」の下記リンクより:
「江戸拵」(2012年06月03日)
ちなみにこのお刀は、刀剣業界の大恩人にして、日本を代表する武道家の方の差料です。
今回、そんな大先生にご納得いただける仕事ができたことは、私の人生において1つのターニングポイントになると思います。