江戸時代の脇差拵えの柄糸を巻き直しました。
柄糸を巻き直すと、どうしても拵えの雰囲気が変わってしまいます。
そこで、時代の雰囲気を損なわない様に、同じ色の柄糸に染色します。
全く同じ柄糸で巻き直せば良いかというと、実はそうとも限りません。
特に、江戸時代の柄糸は、鮫を多く見せるために若干幅広の柄糸を用いるケースが多いのですが、拵え全体のバランスや雰囲気を活かすためには、柄糸の選択に細心の注意が必要です。
今回は、拵えとしての美しさを強調するために、本歌の柄糸よりも若干幅の狭い柄糸を選択しました。これにより菱の大きさが小さくなり、柄前がしまって見えるようになります。
単純に巻き直すといっても、柄糸がここまで朽ちているのですから、柄下地・鮫皮の状態を確認しなければなりません。
そのためには柄糸を外すだけではなく、鮫皮も剥がします。
案の定、柄下地は虫食いによってボロボロでした。しかしながら、鮫皮は見事な一枚物でした。ここまで健全な鮫皮は、よほどの高位な武士でなければ考えられません。
柄下地修復時の投稿は、下記のリンクより:
「柄前の修復」(2012年06月07日)
鮫着せの作業では、時代を経た鮫皮は縮んでしまって合わせ目が開いているので、しっかりと合うように調整します。
よほど近くまで寄らないと、合わせ目が確認できないように仕上げます。
脇差の修復ですと、大刀よりも短いのだから簡単だろうと思われるかもしれませんが、工程が同じため、修復に要する時間はほぼ同じくらいかかってしまいます。
柄糸を巻き直すと、どうしても拵えの雰囲気が変わってしまいます。
そこで、時代の雰囲気を損なわない様に、同じ色の柄糸に染色します。
全く同じ柄糸で巻き直せば良いかというと、実はそうとも限りません。
特に、江戸時代の柄糸は、鮫を多く見せるために若干幅広の柄糸を用いるケースが多いのですが、拵え全体のバランスや雰囲気を活かすためには、柄糸の選択に細心の注意が必要です。
今回は、拵えとしての美しさを強調するために、本歌の柄糸よりも若干幅の狭い柄糸を選択しました。これにより菱の大きさが小さくなり、柄前がしまって見えるようになります。
単純に巻き直すといっても、柄糸がここまで朽ちているのですから、柄下地・鮫皮の状態を確認しなければなりません。
そのためには柄糸を外すだけではなく、鮫皮も剥がします。
案の定、柄下地は虫食いによってボロボロでした。しかしながら、鮫皮は見事な一枚物でした。ここまで健全な鮫皮は、よほどの高位な武士でなければ考えられません。
柄下地修復時の投稿は、下記のリンクより:
「柄前の修復」(2012年06月07日)
鮫着せの作業では、時代を経た鮫皮は縮んでしまって合わせ目が開いているので、しっかりと合うように調整します。
よほど近くまで寄らないと、合わせ目が確認できないように仕上げます。
脇差の修復ですと、大刀よりも短いのだから簡単だろうと思われるかもしれませんが、工程が同じため、修復に要する時間はほぼ同じくらいかかってしまいます。