うちの双子は両親が経営している個人商店を受け継いでいるのですが、群馬に戻って来たばかりの頃一年ほどワタリは働いていました。
全くの未経験じゃなかったので即戦力の出戻りになるわけなのですが、双子の失敗はこの一年間の間にワタリに対してブラック企業ごっこを仕掛けたことでした。
ワタリは双子がやっていたブラック企業ごっこを全部弾き飛ばしましたが、今考えると双子はこの時ある程度ワタリに対してブラック企業ごっこをやると宣言していました。
でも当時のワタリは双子がそんな風に宣言しているなんて気が付くわけがない。
元々物凄くおしゃべりな男だったんで、どうせたわごとの一つだろうと思って全力で聞き流すばっかりなんですよ。
そういえばビルゲイツだったかな?この路線の有名人が色々訳分からないことを発信している時がありますが、あれは今から君たちに対して不幸なことをする。と宣言して死んでから生じる罪を軽くしているのだ。という話を聞いた事があります。
これがマジならばブラック企業ごっこをやると宣言してから始めた双子は死んでからの罪が軽くなるはずなのですが、双子はこれがやりたくてワタリにブラック企業ごっこをしていたのでしょうか?
仮にそうだったとしてもすでに遅いことなんですよね。
双子は小さな頃ワタリを裏切ってクズ男だった弟と結託していたんで、すでに罪はあるんですよ。
昔一緒に仕事をしていた時だって、ワタリに何回も不愉快な思いをさせていますし、当時それを改善することもなかった。
仮にブラック企業経営者の罪を被ることがあの世で経営者だったことを証明する箔になったとしても、ワタリはすでに罪10倍の呪いの中にいますから双子の罪は通常の10倍になっているんです。
仮に宣言したことで軽くなったとしても通常の5倍ですから重いに変わりはないんですよね。
今双子とは仕事を一緒にするという縁は完全に切っています。
親が死んだ後は今以上に交流することもないんでしょうけど、お互いに相続権はありますから人間が決めたことの都合で親が死んだ後の遺品整理はワタリの担当で、その他行政担当が双子。
相続に関しては親が資料が揃えば二人だけで相談したって一日で解決する予想は立っていても果たして生きている間に幼少期から重ねて来た罪をどれだけ償えることか。
罪十倍の呪いを回避できるのは早々滅多にはいません。
どれけ生きている間にチャラにできるのか、見ものだと思っています。