錯乱坊の彷徨える日々

フィールドでの出会いに癒しを求めて…

翅の欠損と修理 Part 2

2020年01月24日 | 昆虫・植物
はーい こんにちは。
大変お待たせをしましたが、翅の欠損と修理 の Part 2 をUPしてみました。
尚、本件に関しては前記事を合わせてご覧いただければ幸いです。
それでは、どうぞー


先ずは欠損した前翅先端から取りかかりましょう。
欠損したコノハチョウの翅の裏側にプライマーを浸透させるのですが、これは市販の接着材を有機溶剤で薄めたCherryオリジナルのプライマーです。
ただ接着材の商品名や溶剤の希釈率については・・・ ごめんなさい、秘密です。
どうしても知りたい人はCherryに直接聞いて。


そして次は修理するための部分を展翅に使えないような個体や破損してしまった標本などから切り取ってきます。
画像では塗布したプライマーで変色したように見えますが、完全に乾燥すると元の色へと戻ります。


そして欠損部分を補う翅の“のりしろ”部分にもプライマーを塗布。
何となくテカっているので分かるかと思います。
で、このプライマーは翅膜と鱗粉を固着させるだけでなく、この後に使う接着材のハジキを抑えて接着力を上げるために使っています。


後は翅の先端を展翅針で浮かせ、そこへ酢酸ビニル樹脂系の接着材を“のりしろ”部分に薄く塗ったパーツを差し込んで接着。
ただ、この時に接着材が多いと圧着した時に外へ押しだされるので、使用する接着材は少なめにし場合によっては切ったティッシュを敷いておくのも一つの方法かと・・・
そうやって修理を終えたものが上にUPした画像です。
欠損した際にできたと思われる5mmほどの引掻きキズが残っていますが、そこはご愛敬って事でお願いしますね。


で、次は後翅の修理。
前翅の時と同様に補修る部分の翅を展翅針で浮かせ“のりしろ”部分に接着材を薄く塗ったパーツを差し込んで圧着。


そうやって仕上がったものが、👆これ。
そして、ここでの注意点は余分な接着材がハミ出して翅と展翅板が接着されていないか確認が必要です。
で、この後は通常の展翅作業を行い修理部分を固定したら全ての作業は終わりです。


先にも言ってましたが前翅先端が欠損した際にできたと思われる5mmほどの引掻きキズが気になるところではありますが、そこそこイケた修理ができたと思うのですが・・・ どうですかねぇ?
そして、これにて2回に分けてUPした『翅の欠損と修理 Part 2』の記事を終えたいと思います。

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とうとう 咲いちゃった

2020年01月24日 | 昆虫・植物
福岡県南部の筑後地方は停滞している前線に向って南からの暖かい空気が流れ込んで暖かい。
それが証拠に現在の気温は13.5℃で、今日の最高気温は17℃まで上がると予想されている。
と言うか、昨日の最高気温は20.5℃でしたからねぇ。


だから・・・・
とうとう梅の花が咲いちゃいましたよ。
それも風の当たらない比較的に暖かい場所では8分咲きなんてところまである。
で、今日も雨に濡れながら白い花を誇らしげに咲かせています。
しっかし、こんな1月の半ばに20.5℃ですかぁ・・・・
この先、大丈夫なのかなぁ?

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翅の欠損と修理

2020年01月24日 | 昆虫・植物

チョウの標本で最も厄介なのが翅の欠損。
ネットして取り込むまでは気付かないけれど、いざ展翅をしようとすると欠損があることが発覚。
例えば上にUPしたコノハチョウの左前翅の先端の欠損。


そして、こちらは同じ個体に見られる右後翅の尾突欠損。
いやぁ・・・
こんな欠損はマジで展翅意欲が失せるんですよねぇ。
でも、命を頂いた以上は簡単にポイなんて事もできないので、こんな時は欠損部分を補うしか方法がない。
要するに修理ってやつですね。
そこで、このコノハチョウを展翅するにあたって、Cherryが行っている修理の一例を参考までにUPしてみました。

つづく・・・・

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侵入経路はエビ? それともアジ?

2020年01月24日 | 魚(海・淡水)
オオウナギの給餌を終えて、先ほど飼育棟から帰ってきました。
で、餌は足りたのかって?
ん・・・・
何となくだけど、1612-TRと1612-TLだけは満足はしてないようでした。
いや、そんな事よりも1710-T/Wwの水槽の中で蠢く白くて怪しき生き物を2匹発見。


そう、見ると回虫のようなのですが Cherry の“ぼんくら頭”では種の同定はできない。
でも・・・・
水槽の中で漂っていたのが2匹たげと言えども、もしかするとオオウナギの消化器内にはウヨウヨと潜んでいる可能性が十分にあることは理解できる。
そんでもって、この事はオオウナギにとって決して良き事ではない。
だからトレマゾルを主成分とする駆虫薬を餌と一緒に口径投与してみました。
そして、この投薬を1週間後に再び行うのですが、こいつらは何処から入り込んだの?
それを考えると餌に使っているバナメイエビか豆アジの何れかだと思うんだけど、可能性が高いのはバナメイエビの方なのかなぁ?
ただ、そうなると飼育している全てのオオウナギに駆虫薬を投与した方が良いのかもしれない。
ちなみにマス目は5mmでアニサキスほど硬くはない。

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次はオオウナギ・・・

2020年01月24日 | 魚(海・淡水)
こんな朝っぱらから何をジジイが血迷ったのかウナギを捌いて鰻丼を作った。
そして・・・ 食った。
と言うことで、次はオオウナギの番。
でも、こいつは流石に食べませんよ。


早く言えば、今日はオオウナギの給餌日なのです。
だからバナメイエビを3パックと豆アジを1パック買ってきた。
これで足りるかなぁ?
と、言うのも・・・・
前回の給餌ではバナメイエビが足りずにオオウナギたちが、もっとよこせと暴れてたんですよね。
まぁ、そんなこんなで今朝は豆アジを1パック追加してみたのですが、停滞している前線の影響で気圧が低いこともあってか我が家のオオウナギたちは本当に良く食べるんですよ。

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こんな夜中にウナギかよ!

2020年01月24日 | 雑記(ひまつぶし)
先日のこと・・・
水郷、柳川まで鰻を食べに出かけた。
が!
が!ですよ・・・・
お店の都合で食べられなかった。
まぁ、何かしらの事情があるとは思うのですが、それをだけを目的として遠路遥々やってきたというのに・・・・ なんでやねん


だからCherryはお店で食えないのであれば自分で作れと、こんな夜中・・・
いや朝方だけど、ウナギを調理して食べることにしたのです。
と言うか・・・
そこらのお店で提供されている安い鰻よりも、自分で味付けした鰻の方が断然美味いですからね。


そして、ここからが仕上げです。
串を打って焼く・・・
でもって正月の屠蘇に使った“赤酒”が残っていたので、これを味醂の代わりにして醤油など入れたタレを何度も塗りながら焼き上げる。
くぅ~ イイ香り。
これだけでメシが食えるってもんですよ。


で、そうやって出来上がったものが、👆これ。
と、いうことで・・・・
こんな朝っぱらから鰻丼を、いっただっきまーーーーす。
ん~ 
うえめぇ~

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アナプチクス(顎器)

2020年01月24日 | 石ころ
いやぁ・・・・ 
先の記事である【コウイカの顎器(顎板)】の続きを直ぐにUPするつもりでしたが、一昨日の夜から体調が思わしくなくて今になっちゃいました。
すんません

と言うことで、早速お話へ・・・


👆これは北海道から産出したアンモナイトの顎器でアナプチクス。
以前にゾルンフォーヘンの顎器をUPしたことがありましたが、あちらはアプチクス。
えっ!?
何が違うのかって?
ですよねぇ・・・
先の顎器はアプチクスで、こちらはアナプチクス。
はい、アとプチクスの間にが入るのです。
ただ、それだけ・・・
あははは、冗談ですよ。


確かに呼び方も違いますが顎器の形状が違います。
見てのとおり上のアナプチクスは一枚ですが、アプチクスの方は2枚の貝殻が合わさったような構造になっています。
要するに、ここに引いた黄色い線の部分で二つに分かれているのです。
※以前にUPした画像を参考に・・・
ただ、これだけを見ていると何がなんだか全く分からないと思うんですよね。
だから・・・・


コウイカの顎板(顎器)をアナプチクス風に加工して、このアナプチクスに重ねると・・・
これがアンモナイトのカラストンビなのです。
ただ、アンモナイトが持つ顎器にはアナプチクスやアプチクスの他にコレオイドとか、いろんなタイプがあります。
だから、この顎器に限らず化石を割りだしたとして得体が知れないモノだからと直ぐにポイせずに保管しておくことをオススメします。
と、言うか・・・
それが何時の日が大きな発見に繋がるかもしれないのですから。


そして最後に・・・
もう一度、コウイカの顎板(顎器)と見比べると、アンモナイトもイカと同じ仲間なのですから基本的に同じ形をしているということが理解いただけたかと。
今の生き物から昔の生き物を知る。
そして、逆に昔の生き物から今の生き物を知る。
視野を広く持つことで小さな石ころであっても大きな情報を提供してくれるものです。

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