その昔、天草といえば木目調をし石であるリソイダイトが有名で、砥石や陶石の原料石材として知られていたのですが…
今では刃物の研ぎ手も少なくなって砥石としての需要も減ってしまいました。
いや、その前にリソイダイトって何ぞや?ってね。
それは…
むかーし、昔、その昔、地中深くから流紋岩が貫入した時に、その熱水作用によって絹雲母・電気石・石英のなどが生成されてできた石。
そして、その中でも天草のリソイダイトは別名『木目石』とも呼ばれ、岩石中の鉄分が酸化したものが年輪のように現れたもので、言い方を変えれば… 単なるシミ
で、一昨日は平日だと言うのにホテルも空きが無いし、行きつけのお店も定休日だったことから、その天草砥石を採掘している大矢野江樋戸の砕石場を訪ねてきたんてすね。
その名も澤村製砥所。
おまけに事務所に掲げられた大きな表札もリソイダイト製。
と、言うか…
このリソイダイトは加工がしやすく壁に貼る石材や、プレートを透かし彫りをしランプシェード としても利用されてたりするんだけど、砥石としての需要が無くなったがための苦肉の策 ってところでしょうか?
そして、この砥石に話を戻すと…
天草砥石には真っ白な備水(備水砥)と木目柄の天草(天草砥)があり、サンドペーパーに置き換えると800番程度。
要するに… 砥石を荒砥►中砥►仕上げ砥の3つに分けると、こちらの天草砥石は中砥ってところかな?
ただ、家庭で使う包丁とか農作業用の鎌とかであれは何の問題なく、この天草砥石一つで事足りる。
ただ、いくら時代の流れとは言え、需要の減少と安価な人工砥石(合成砥石)に押され天然の天草砥石が忘れ去られるのが惜しい気がする。