せっかく一緒に写真に納まって下さったのにオーナーの名前を忘れてしまった。1967年(だったと思う)型のランドクルーザーFJ45VL、オリジナルペイントにオリジナルエンジンである。誰もが無関心で通り過ぎる事が出来ない程にその存在は際立っていた。本来のボディカラーは緑で下地の朱色がサフェースラストと混ざっているがそこを上手に磨いて独特の雰囲気をかもし出している。ボディに艶や光沢はないのであるがその存在は輝いている様に感じた。
室内は白にペイントされシートにはカバーがかぶせられ詳細な部品それぞれがきちんと取り付けてあった。 綺麗にされた室内からは、使っています、という空気が感じられた。レストレーションというと外観は塗装を剥離して新車の様に再塗装するイメージが強いがこのスリーパー的なレストレーションのセンスには好感が持てる。当時の車体は鉄板も厚く丈夫である。現在のクルマはいくら古くなっても残念ながらこの味は出せない。
兄弟の息子さんもFJ55で参加していました。ランクルを愛する姿勢と言うのは特に近い身内には感染しやすいのであろう。一度古いランクルに乗せてもらうと、その臭い、軋み音、エンジンの吹きあがり、風切り音、トラックライクな乗り心地、そして、楽しそうに気持ちを静めてクラッチやマニュアルシフトを操作する運転手の姿が心に残るのであろう。大人になって自分が乗るクルマを選択する機会がやってきた時に記憶の奥に仕舞われたランドクルーザーに乗った時の感覚が甦って来る。この思いに素直に従うと縁が生まれて古いランドクルーザーのオーナーになってランクルを楽しむ様になる、なんて事を妄想しました。
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