横山大観

2010-09-01 14:17:37 | 透明水彩画
富士山の絵: 富士の名画というものは、昔からあまりない。それは形ばかりうつすからだ。・・・・・富士を描くということは、富士にうつる自分の心を描くことで、
心とは、ひっきょう、人格にほかならぬ。それはまた、気品であり、気迫である。

富士を描くということは、つまり己を描くことである。己が貧しければ、そこに描かれた富士も貧しい。富士を描くには、理想をもって描かねばならぬ。

私の富士も、けっして名画とは思わぬが、しかし、描くかぎり、全身全霊を打ち込んで描いている。・・・・・

富士の美しさは、季節も、時間もえらばぬ。春夏秋冬、富士は、その時々で、姿を変えるが、いつ、いかなる時でも、美しい。いわば無窮の姿だからだ。

私の芸術もその無窮を追う。

      「私の富士観」 昭和29年5月6日朝日新聞 横山大観

この内容の話しを先日ラジオで聞き、すぐに横山大観をネットで調べてみました。同じ内容をすぐに見つけることが出来、あらためて嬉しくなりました。

ちなみに大観の絵を展示している足立美術館の日本庭園は 日本一に輝いているそうです。