山本作兵衛コレクション全国産炭地キャラバン展in長崎

2012-09-28 11:26:46 | その他
毎日新聞より(9月28日)

日本で初めてユネスコの世界記憶遺産に登録された福岡県・筑豊地方の炭坑絵師・山本作兵衛(1892~1984年)の作品を紹介する「山本作兵衛コレクション全国産炭地キャラバン展in長崎」=写真=が26日、長崎市の県美術館1階運河ギャラリーで始まった。長崎では初の展示で、登録作品のレプリカ約40点が紹介されている。
 作兵衛は筑豊炭田で炭坑夫として働く中、宿直の合間などに57年から炭坑労働の様子を広告紙やスケッチブックなどに描いた。克明に残した記録画や日記697点が昨年、貴重な古文書などを保護するユネスコの世界記憶遺産に登録された。
 展示作品の中でも夫婦が炭坑内で横になった体勢で掘削作業を進める姿を描いた「寝掘り」や笛を吹かない、頬かぶりをしないなど、当時の炭坑労働者が危険な労働に従事するうえでの縁起担ぎを表した「縁起」など、炭坑の日常を描いた作品が来場者の目を引いている。
 同展を企画した長崎の街・産業遺産ファンクラブの久遠龍史さん(49)は「産業遺産として長崎にも端島、高島、池島など他にない炭鉱の歴史が残っている。貴重な作品展を通じて、かつて産業の近代化を推進した長崎の歴史にも関心を持ってほしい」と来場を呼びかけている。
 入場無料。10月28日まで。7日には同館2階ホールで「世界遺産と世界記憶遺産」がテーマのシンポジウムも。【梅田啓祐】
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