Rubber Soul

だんだん身についてきた田舎暮し。草津、小諸に出没する田舎のおばさんになりきってきた。

涙が止まらない

2007-11-07 20:29:50 | にゃん
今朝の毎日新聞投稿欄からの記事を・・・
北海道江別市56歳の女性からの投稿です

「涙が止まらない」
その子は冷たい駐車場のコンクリートの上で、眠るように死んでいた。2,3日前から姿を見せていたその子猫はたぶん生まれて数週間足らず、毛並みも汚れていなかったので生来の野良ではなく、誰かがそこにおいていったものと思われた。
環境の変化に心細げに鳴き、愛らしい顔でじっと誰かを待っているようだった。連れ帰るには少しばかりの逡巡があり、誰か心優しい人に拾ってもらえたらなどと他人を当てにして、結局手をさしのべなかった。
そして窓に水滴がつくほど冷え込んだ朝、わずかな暖を求めて車の下に身を寄せていたその子は、寒さから身を守るにはあまりに幼く、自らの体温を保てなかったのだろう。食べ物を得る術も知らなかったに違いない。力尽きてうずくまった姿のまま、短い命を終えていた。目がわずかに開いていた。命尽きる瞬間まで、その子の目は何を見ていたのだろうか。
 涙があふれてきた。バスタオルに包まれてなお、靴箱にすっぽりと納まる小ささに新たな涙が流れた。車の中で、私はほえるように泣いた。見捨てられながら懸命に生きようとした小さな命を、見殺しにしてしまった。誰にも顧みられることもなく死んでいった幼い命を、せめて最後の瞬間だけでも抱きしめてあげていたら、子猫は人のぬくもりを感じながら逝ったかもしれないのに。涙がいつまでも止まらなかった。

読んでいるうちに思わず泣けてきた
誰でもが遭遇する子猫との出会い
子猫の存在が目にも入らぬ人もいれば、多くの人はこの女性のように連れ帰ることを逡巡するであろう
野良の子猫を見るたびに可愛さ通り越して、何とか産ませない様にしなくちゃならないとの思いのほうが勝ってきている自分がいた

ついでに~こんな人をひきつける文がすらすら書けるのは羨ましい