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素敵な景色に遇えるかも・・・

伊勢・鳥羽への旅~神様の粋なはからい~

2012-01-29 | 小さな旅の思い出
【天に向かって伸びる大杉:外宮にて】

先日、伊勢神宮に行って来ました。

どうせなら式年遷宮を待ってと思ったのですが
母の足が年々弱くなっているので、思い立ったが吉日です。

妹や叔母達を誘うと、二つ返事で同行するとのこと。
あまり楽しみで、夜眠れないなどといわれながら
やっと出発の日を迎えました。

 
【快速みえ】
       

  今回利用したのは、こちら。


今回の旅は、母達に合わせてスローペース。
一日目は、伊勢神宮の外宮参拝のみでした。

先ずは詰め所に寄って、電動車いすを借りました。
砂利道も楽に進めるのですが、操作で両手が塞がってしまい
あまり写真を撮ることが出来ませんでした。

                    

伊勢神宮の外宮とは、正式な名称を『豊受大神宮』。

御祭神は豊受大御神(とようけのおおみかみ)です。
御饌都神(みけつかみ)とも呼ばれ、御饌、つまり
神々にたてまつる食物をつかさどられています。
このことから衣食住、ひろく産業の守護神として
崇められています。

式年遷宮を翌年に控え、橋や位の低い建物から
新しいものに建て替えられていました。

詳しくは、こちらをどうぞ → 豊受大御神宮



【新しくなったお札納所】



清々しく神聖な空気を吸いながら、静かな森を歩いてきました。

御正宮では願い事をするのではなく、日頃の感謝し
第一別宮である多賀宮で、現実的な願い事をします。



  
【亀石】               【三つ石】

天岩戸の入口にあったと言われる『亀石』と呼ばれる大きな石が
橋に架けられています。

御池の前の『三つ石』と呼ばれる三つの石が並ぶ場所では、遷宮のお祓いが行われます。
手をかざすと手のひらが温かくなり、パワーを受けることができると云われています。

実際に手をかざしてみると、何も感じない方もあるようですが
じわ~っと手のひらが温かくなりました。

周りに満ちている空気も、樹齢数百年とも云われる木々も
御池の鯉も、すべてがありがたく思えてきます。


【清盛楠】

大河ドラマで再び注目を集めている平清盛が、天皇のお遣いとして国家平安の祈願に訪れた際
冠にこの楠の枝がさわったので、枝を切らせたという話が伝えられています。

そしてその後、伊勢湾台風の際に真ん中が割れ、二本の木に見えるようになりました。
大きな被害に遭いながらも、大きく育っている楠。
この神宮の森の生き物を育てる力を改めて感じました。

                    

そして不思議なことに、いつもは直ぐに疲れてしまって始終休まないと
歩けない母の足取りは軽く、晴れやかな顔になっていました。

駅に着いたとたん気分が悪くなってしまい、真っ青な顔をしていた叔母も
すっかり元気になっていました。
(駅の方々には大変お世話になり、感謝の気持ちでいっぱいです。)

そのうえ、急な階段が上がれず待っていた母と叔母のところに戻ると
とても嬉しそうな顔をしていました。

どうしたのかと聞くと、
「今、ほらあの・・・
     歌舞伎役者じゃない中村なんとかっていう俳優さんに会ったの!」
と言うのです。

中村なんとか~?なかむら・・・・・

「背が高くって、面長のきりっとした顔の~」

え?分かった!
木枯ら紋次郎の中村敦夫さん!!

待っている母達に、神様は粋な計らいをしてくださったのでした。