損保協会の会長が変わったという記事が出ておりましたので、損保協会のHPを見てみましたら、会長の所信表明の全文が出ていました。
所信表明では、「はじめに」ということで、実にあたりまえですが、大事なことを述べています。
損害保険は、日常生活をとりまく危険に備えてご契約いただき、万一の際に保険金をお支払いする機能を持つものです。このため、損害保険会社は、契約の引受にあたっては、お客さまのご意向を正確にお伺いし、保険商品の内容を分かりやすく説明し、十分にご理解いただいたうえでご契約いただくことを基本としております。また、お客さまが事故に遭われた場合、損害保険会社は迅速に対応し、漏れなく保険金をお支払いする役割を担っております。
この中で、「お客さまが事故に遭われた場合、損害保険会社は迅速に対応し、漏れなく保険金をお支払いする役割を担っております」というのは、交通事故の被害者に対する支払いも当然含まれるのではないかと思いますが、残念ながら、あれだけ金融庁の処分を受け、あれだけマスコミにたたかれておきながら、損保業界の現場を担う方々の意識の多くは変わっていないのではないかと思われてなりません。
最近の業務に、交通事故被害者の方の3,4年前の保険契約の内容を確認するというものがありました。
加害者側にも任意保険が存在し、損害賠償としてはそちらで対応可能なのですが、被害者側にも弁護士費用特約などの特約がついていれば、そちらから支払われることも可能ですので、その前提として保険契約の内容を確認したかったのです。
被害者の方は、3,4年前の話しでもありますし、既に保険証券は紛失してしまっており、保険会社側から情報を開示してもらうほかはありませんでした。
おそらくそのような内容はコンピューターに入力されているだろうから、数日もあれば結果を知ることは可能だろうと思っていましたが、なんと結果が返ってくるまで1ヶ月近くもかかりました。
担当の部署にたどり着くまでも一苦労でしたが、担当部署に届いてからも「ある程度時間をほしい」と言われ、具体的にどのくらいかかるのかもよくわからないような状態でした。
3,4年前のことということで、「大分以前のことですし・・・」というようなことを担当部署も述べていました。
しかし、重度の後遺障害が残るケースは、3~4年前の事故であることが当たり前なのです。家族としてはそれまで看病、介護に負われており、そろそろ損害賠償のことを考えなければと気が付いたときには3~4年は経っているのです。
そのようなケースを全く念頭に置いておらず、数年前のこともたちどころにわかるようなシステムになっていないのであれば、被害者は自分で自分のことを守るほかはないと思います。
今、年金の支払記録の不備が問題となっていますが、損害保険でも同様な問題が生じてもおかしくはありません。
さきほどの、損保協会の協会長就任にあたっての挨拶の題は
「信頼回復に向けた着実な歩み」
~お客さまと確かな絆(きずな)で結ばれる損害保険へ~
というものでした(全文を読みたい方はこちら)
今、必要なのは「着実」ではなく、迅速な改革であると思うのですが、どうもそこまでの認識は損保側にはないようです。
所信表明では、「はじめに」ということで、実にあたりまえですが、大事なことを述べています。
損害保険は、日常生活をとりまく危険に備えてご契約いただき、万一の際に保険金をお支払いする機能を持つものです。このため、損害保険会社は、契約の引受にあたっては、お客さまのご意向を正確にお伺いし、保険商品の内容を分かりやすく説明し、十分にご理解いただいたうえでご契約いただくことを基本としております。また、お客さまが事故に遭われた場合、損害保険会社は迅速に対応し、漏れなく保険金をお支払いする役割を担っております。
この中で、「お客さまが事故に遭われた場合、損害保険会社は迅速に対応し、漏れなく保険金をお支払いする役割を担っております」というのは、交通事故の被害者に対する支払いも当然含まれるのではないかと思いますが、残念ながら、あれだけ金融庁の処分を受け、あれだけマスコミにたたかれておきながら、損保業界の現場を担う方々の意識の多くは変わっていないのではないかと思われてなりません。
最近の業務に、交通事故被害者の方の3,4年前の保険契約の内容を確認するというものがありました。
加害者側にも任意保険が存在し、損害賠償としてはそちらで対応可能なのですが、被害者側にも弁護士費用特約などの特約がついていれば、そちらから支払われることも可能ですので、その前提として保険契約の内容を確認したかったのです。
被害者の方は、3,4年前の話しでもありますし、既に保険証券は紛失してしまっており、保険会社側から情報を開示してもらうほかはありませんでした。
おそらくそのような内容はコンピューターに入力されているだろうから、数日もあれば結果を知ることは可能だろうと思っていましたが、なんと結果が返ってくるまで1ヶ月近くもかかりました。
担当の部署にたどり着くまでも一苦労でしたが、担当部署に届いてからも「ある程度時間をほしい」と言われ、具体的にどのくらいかかるのかもよくわからないような状態でした。
3,4年前のことということで、「大分以前のことですし・・・」というようなことを担当部署も述べていました。
しかし、重度の後遺障害が残るケースは、3~4年前の事故であることが当たり前なのです。家族としてはそれまで看病、介護に負われており、そろそろ損害賠償のことを考えなければと気が付いたときには3~4年は経っているのです。
そのようなケースを全く念頭に置いておらず、数年前のこともたちどころにわかるようなシステムになっていないのであれば、被害者は自分で自分のことを守るほかはないと思います。
今、年金の支払記録の不備が問題となっていますが、損害保険でも同様な問題が生じてもおかしくはありません。
さきほどの、損保協会の協会長就任にあたっての挨拶の題は
「信頼回復に向けた着実な歩み」
~お客さまと確かな絆(きずな)で結ばれる損害保険へ~
というものでした(全文を読みたい方はこちら)
今、必要なのは「着実」ではなく、迅速な改革であると思うのですが、どうもそこまでの認識は損保側にはないようです。