今回のT-TRAKジオラマには実際には走らせることはできませんがトラムの線路も敷設していました。その車輛たちをご紹介しましょう。
1 現代的な3車体連接車
こちらはトミーテックの福井鉄道F1000形を塗り替えました。いったん1000番のサーフェーサーを軽く吹き、外舷22号(海軍の薄緑系迷彩色ですね)で上半分の緑色を、Mr.カラーのデイトナグリーンで下半分の色を吹きました。黄色い帯はデカールです。扉のところに赤い帯や緑の帯のデカールを貼り「ここから乗るorここからは乗り降りできない」の表示としました。
こちらは動力を入れてあり、自走もできます。
実際のローマの市電です。モデルはこの車輛です。多車体連接です。このあたりは石畳などもないアスファルト舗装のエリアです。
2 クラシカルな3車体連接車
お次はこちら。ちょっと古めの車輌です。
こちらもトミーテックの製品ですが、筑豊電鉄の2000形をベースにしています。こちらは日本の道路事情に合わせて左側通行に対応した製品ですので、扉を後尾車の方から先頭車(パンタグラフのある方)の進行方向右側に移植し、前方の窓を後方に移植しました。扉の窓ガラスのところに文字が印刷されていましたが、タミヤエナメルの溶剤を綿棒に吸わせてからこすって落としました。
切り継ぎ工作は何十年経ってもあまり得意ではないなあ。以前同じ内容の工作を行い、上の緑2色に塗り分けたものを作っています。
参考までに広電の路面電車(右側)を並べて見ました。
こちらも1000番のサーフェーサーで吹いてから彼の地の路面電車の独特なオレンジ色(私はトラフィックオレンジと勝手に命名しました)に塗りました。Mr.カラーの58番黄橙色からオレンジ、赤などを混ぜて作りました。最初は59番サファリオレンジから作ったのですが、明るすぎてあのくすんだような色が出ませんでした。なお、こちらは動力を入れず、中の椅子に人形を座らせています。
前頭部などは特にいじっていないので、筑豊電鉄そのままです。
車体にはさまざまな看板を貼りました。ネットから落としたロゴなどをラベルシールにプリントしています。切り継ぎ部を隠すという意味もあるんですけどね。
「ラ・レプブリカ」(地元・ローマの日刊紙)
「モンテ・ディ・パスキ・ディ・シエナ銀行」現存する最古の銀行だそうで、1472年創業だそうです。レオナルド・ダ・ヴィンチ20歳、マキアベッリ3歳の頃です。
「サン・ベネデット」彼の地のミネラルウォーターです。ローマでも見かけましたが、むしろフィレンツェ以北の北イタリアでよく見かけます。
反対側の車体から
「コリエレ・デッロ・スポルト」彼の地のスポーツ紙です。サッカー記事が充実している感じです。
こちらは「アウトスプリント」、日本の「オートスポーツ」のようなモータースポーツ専門誌です。イタリアに行った時に必ず買っていました。
モデルはこちらの2車体連接車です。なんとも言えない味がある車輌です。石畳などにもご注目
最後にこちらは路面電車ではありませんが、こんな編成も。
国際鉄道模型コンベンション会場では他のモジュールとつなげず、単体での展示でしたので、本線にこちらを飾っていました。
こちらも塗り分け的にはローマの路面電車風ですが、ローマの地下鉄、ということでだいぶ前にクロスポイントの営団(東京メトロ)02系を塗り替えたものです。動力車以外はクロスシートの内装を入れました。ロングシートの車輌もありますが、都市交通とは言ってもロングシートではなくプラ製のクロスシートを配置している場合もあります。
運転台の後ろにはローマ市の紋章をつけました。扉の横に丸いオレンジ色がありますが、これは扉を開けるためのボタンです。彼の地の鉄道車輛の多くは自分でドアを開けるタイプのものが多いです。外吊り扉になっているものもあり、その場合は左右の扉が合わさるあたりにノブのようなものがついていて、それをガチャガチャ動かして開ける姿をみかけます。なお、戸閉は乗務員が一斉に操作しています。
こちらは丸ノ内線の02系のイメージを崩すところまではいかず、ご覧になった方から「これ02系でしょ」とよく言われました。