ビールを飲みながら考えてみた…

日常の中でふっと感じたことを、テーマもなく、つれづれなるままに断片を切り取っていく作業です。

【映画】サイボーグ009 超銀河伝説:RE:CYBORG 以前の企画倒れの作品

2012年11月05日 | 映画♪
神山健治監督の「サイボーグ009」公開されたこともあってか、ネットでサイボーグ009の第三作目「サイボーグ009 超銀河伝説」をやっていた。この映画が公開されたのは1980年末。映画の内容は覚えていないのだけど、子供の時に映画館で見たことははっきり覚えている。

そして戦慄に覚えているシーンがあって、009(島村ジョー)が神との対話をし、彼を愛した故・女王タマラと非業の死を遂げた仲間である004(ハインリヒ)のどちらを復活させるかを問うシーン。どちらか一方しか許されない中で、009は004を選ぶのだった…

しかし実際にネットで見てみるとこのシーンはなかった。はて、記憶違いなのだろうか。

いずれにしてもこの作品、作られた年代(宇宙戦艦ヤマトや銀河鉄道333、スターウォーズなど)のせいもあるのかもしれないが、大きな構想に挑みながら見事に収拾できなかった作品という印象。1つ1つのシーンをとると、あぁ、もっと深堀りすればいいのにというところが多数ある。

石ノ森章太郎の作品ということもあって、本来であればあっけらかんとした冒険活劇というよりは、サイボーグという立場での葛藤や苦しみ、「暗い部分」があってしかるべき話しなのだろう。しかし004の「生き残ってしまった」苦悩も再びサイボーグの道を選ぶまでの心象もあまりにも浅い。

009と003の想いもそうだし、そこに絡むタマラとの恋愛も何故かあまりにも唐突で、ちょっと観客の想像力で補足するにも無理がありすぎる。

イデオンなどでもそうなのだけど、その時期のアニメって海外のSFの影響が大きすぎて、構想自体が大きくなりすぎて実際の限られた時間、製作コスト、そういった制約の中にうまく納まっていないものが多い気がする。

まぁ、神山健治監督の作品はそうした構想力を含めて結構、リアルに追いかけたりするので、あまり心配もないのだろう。「009 RE:CYBORG」は期待したい。

【本予告編】 映画『009 RE:CYBORG』(サイボーグ009)


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