ちょこっと本音

自分のこと、趣味のこと、ダイエットのこと・・・
心の声をちょこっと文字に。

エリザベート 宙組公演

2016年09月19日 | 観劇徒然草

エリザベート、いつ観ても大好きな、作品の一つ。
だからと言って、誰が演っても感激するわけではない。
今まで何人ものトートに出会った。何人ものエリザベートに出会った。
その中で、私が一番「死」を具現化し人間でないものを演じたのはマリコちゃん(麻路さき)だと思う。
そしてエリザベートはなんと言ってもお花姫、花總まりさん。
でも今回は、今私の一押しの朝夏まなとクンなので期待大で行った。

さすがに演技、歌、ダンスとも定評のあるまなとクンの舞台。
魅せてくれます。安心して楽しめます。
紫を入れたシルバーの腰まである髪。
冷たい「死」の視線。
エリザベートを人間界に返す場面、最初の子供のころと結婚後との表情がまるで違う。
トートが人間でないというところを表す一番の場面は、エルマーと握手をするところ。
その冷たさに驚くのだが、今一つ驚きが足りない。
気づかなければそのまま過ぎ去ってしまう場面。
そこがちょっと残念。

ここの組は、トップがレベルが高いので、組のレベルも上がっている。
だが、今回はさらにトップがレベルアップしていたのに、ついていけなくなっているような気もした。
でも、さすがに十分に楽しませてもらった。
ひとつ感じたのは、トートが少し力強過ぎる感じを受けたのだ。
もう少し、フワッ~とした妖しさがあってもよかったのでは。

とはいうものの、やはりエリザベートは面白い。

 

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奇想天外「東海道中栗膝毛」

2016年08月17日 | 観劇徒然草

夏休みは、八月納涼歌舞伎。
8月は三部に分かれて、少し短い演目をやるのだ。
でもこれが楽しみ。
早速出かけました歌舞伎座へ。
私が観たのは二部の「東海道中膝栗毛」と「艶紅曙接拙(色もみじつなぎのふつつか」の2本。
東海道中~があまりにも面白くて、感想が上手く書けない。
とにかく弥次郎兵衛の染五郎と喜多八の猿之助コンビが面白い。
お伊勢参りに行くのだが、動機が不f純。
店賃をためて大家さんに追いかけられ、借金をして、金貸しに追いかけられ。
そして舞台は「だんまり」という暗闇の中で、皆が右往左往する様式に変わる。
そこで二人は大家さんのためた金をカメごと盗み、その金で金貸しから逃げるために、伊勢へ行こうとするのだった。
道中、お家存続の願いを、奉行大岡伊勢守忠相に届ける子どもたちと同行することになる。
この子たちは梵太郎(金之助:染五郎の長男)と政之助(團子:猿之助の従兄弟中車・香川照之の長男)で、実際の関係を知っていると、話が面白くなる。

途中の4人が泊まった宿は、五日月荘。
この宿の名前、似たのを聞いたことあるな、最近。
あの前都知事と号泣議員の名前が出てくる。
そして家族かと思われるのも、ご愛嬌。
こういう政治ネタも、昔から歌舞伎には取り入れられたのだ。

しかし、この宿は幽霊がでてー納涼歌舞伎なのでーそれに驚いて逃げだすのだが、川を渡る時、流されてしまう二人。
沖でクジラに乗って着いたところはラスベガス。
1階の桟敷席のカーテンから、ラスベガスの客たちが現れる。
舞台と客席が一体化。
ルーレットでいかさまがばれた二人は、また追われ、噴水の水に乗っかって、日本へ、旅の途中へと逆戻り。
そして、同行していた子ども二人と出会うが、金貸しにも追いつかれる。
この金貸しが、歌舞伎ワンピースに出てきたキャラそのまま。

戦いの末、梵太郎が傷つく。もはやこれまでと自害しようとするときに流れる曲が、三味線の弾く「ラ・マンチャの男/見果てぬ夢」
祖父の松本幸四郎丈のライフワークだ。
こういうところが遊び心満載。

なぜかここに天照大神が現れて、すべてを救ってくれ、一気に伊勢へと行った4人。
お家存続の願いも伊勢守大岡忠相にわたし一件落着。
・・・と思いきや、野次喜多の二人がいない。
何と、花火の中に入って隠れていたのだ。
何も知らない花火師。火をつけると・・・・・
二人は打ち上げられて、宙づりに。
そのままでの引っ込みになったのだった。
今回は1階席だったので、最後の引っ込みが全部観られなかった。
(先々月は2階だったので、猿之助の宙乗りが楽しめたのに)

あり得ない話だから、奇想天外と副題がつく。
それも夏のひと時のご愛嬌。
大笑いをして、暑さを吹き飛ばそうということなのだ。

休憩時間に小倉アイスを食べる。
やはりここでしか食べられないものを食べるのが通(?)
この前は冷やし甘酒。
お土産に歌舞伎揚げも買う。
なんとなく、観劇したら、お土産買ったり、飲んだり食べたりして浮世を離れて楽しみたい。
芸達者な猿之助、染五郎の二人が、私の夏休みを盛り上げてくれた。

第二部 二本目は故中村芝翫丈の縁(ゆかり)の人々が総出演。
橋之助、勘九郎、七之助、巳之助、児太郎、彌十郎、扇雀、国生・宗生・宜生の三兄弟。
成駒屋さんと中村屋さん総出演!
中村屋贔屓の私には垂涎もの。
それぞれが、物売りの様子を踊りで表現する。
華やかな舞台だった。
それにしても巳之助クン、お父さん(故三津五郎丈)に目元がそっくり。
そんな二世、三世たちの進歩も楽しい舞踊だった。

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ME AND MY GIRL 千秋楽

2016年08月01日 | 観劇徒然草

ME AND MY GIRL 千秋楽を観てきた。
といってもライブビューイングだけど。

今回は友の会の抽選にもはずれ、パソコンの調子が悪くて一般売りでもだめで、ライブビューイングのチケットだけが、かろうじてGETできたのだ。
場所はTOHOシネマ新宿。
じつは新宿コマ劇場がなくなってから、歌舞伎町には行ったことがなかった。
電話で場所を確認すると、コマ劇場の跡地に建ったのだそうだ。
何年も、全然知らなかった。



ゴジラが顔を出しているところが映画館。
場所はすぐに分かったが、中に入るとシステムがわからない。
SCREENとかいてある入り口の前で待っていると、上映時間の近づいてきた映画の案内を始める。
中には番号があり、そこが該当映画の入り口となる。

宝塚のライブビューイングは一番奥。
380人しかはいれない、こじんまりとした劇場だった。
最近はこのライブビューイングが流行っているらしく、宝塚だけでなく、いろいろなアーチストの公演をやっている。

椅子が楽でいい。
でもなぜか、みんな飲み物とポップコーン。
ライブと言えやはり映画感覚なのだろうか。

3時半。
いよいよ始まった。
懐かしい。
初演、再演と何回も観ているので、セリフも歌も頭に入っている。
明日海りおちゃんのビルはちょっと大柄すぎるような気がする。
背が高いというのでなく、演技がそう見えるのだ。
私には、やはり初演の剣幸さんのビルが一番しっくりくる。
サリーも美人すぎる。
こだま愛さんのキュートなサリーが、下町の女の子という感じでぴったりだった。
涼風真世さんのジャッキーもきれいで、わがままで上流階級のお嬢様の感じがよくでていた。
・・・と初演ばかりが思い出されてしまう。
それでも、ミーマイは楽しい。
いつの間にか夢中になって観ていた。
だが、哀しいかな、最近の生徒さんの名前がトップの人以外出てこない。
本当に一般人になってしまったのだな。

ライブビューイングは、劇場の臨場感はないが、楽の楽しさは伝わってくる。
退団する生徒が胸に花をつけて踊っていたり、ああ、楽なんだなぁ~と改めて思う。
それにしても「楽」を見たのは何年ぶりだろう。
あまり「楽」に執着しなくなって久しい。
でもこういう観方もなかなかいいかもしれない。

この作品は本当に宝塚にピッタリの作品だと思う。
明るく楽しく、最後は主題歌を口ずさみながら帰れる。
私も新宿の街を、ランベスウォークを小さく歌いながら帰った。



うちわをもらえた。

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こうもり博士の愉快な復讐劇

2016年06月22日 | 観劇徒然草

オペレッタこうもりを下敷きにした星組公演を観てきた。
本当にこの舞台は安心して観ることができる。
それはトップの力量。
北翔海莉クンの芝居力、歌唱力によるものだと思う。

ストーリーは、舞踏会の後、酔って友達に、大通りにこうもりの形に結ばれていたことを復讐するという話。
ただの復讐ではない。楽しい復讐なのだ。
女好き、酒好きの友達を、見事にはめて、復讐を達成。
オペレッタが元だけに、歌がたくさん出てくる。
北翔海莉クンの歌の実力は万人の知るところ。
上手いし聞かせる。
そして何よりも芝居が上手い。
安定した演技。奥が深い。
専科に行っていただけのことはある。

ショーの方は、構成はふつうで、そんなに面白味があるわけではなかった。
ただ、宝塚の男役は、スパニッシュ(マタドール)の衣装を着ると、とても恰好よく見えるなと思った。

この組はトップか実力派だから、全体にレベルが高いと思う。
トップは何と言っても演技力、そして歌唱力。
ダンスもそこそこできればなおいい。
その3つを備えているのがこの星組のトップだと思う。
そしてやはりトップの差で、面白い舞台ができるのだなと、つくづく思った。

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1789 ~バスティーユの恋人たち~

2016年05月18日 | 観劇徒然草

久しぶりに宝塚以外のミュージカルを観てきた。
フランス革命時の名もなき恋人たちの悲劇とマリーアントワネットとフェルゼンの愛を描いたもの。
ダブルキャストなので、私が観に行ったときは、
ロナン=加藤和樹
その恋人オランプ=夢咲ねね
マリーアントワネット=鳳稀かなめ

宝塚ファンには垂涎もの。
鳳稀かなめちゃんは、退団後初舞台のはず。
それが観たくて行ったのだが。

ストーリーはフランス革命時に織りなす、マリーアントワネットとフェルゼンの愛と、ロナンとオランプの愛の話。
マリーアントワネットとフェルゼンは周知のごとく、別れるのだが、ロナンとオランプは、革命の中で愛を育む。
しかし、市民がバスティーユを攻撃する際、ロナンが撃たれ死んでしまうのだ。

今まで、ミュージカルからご無沙汰していた私は、加藤和樹クンは初めて。
でもしっかりした歌と演技で、見応えがあった。
鳳稀かなめちゃんのアントワネットは、立ち姿が綺麗。
そして今までで一番、しっとりとしたアントワネットだったと思う。
夢咲ねねちゃんは、さすが宝塚。ウィッグが素敵だった。
あと、子役の子が上手かったのだけど、やはりメイクが合わないせいか、あの時代の衣装に顔は日本人という感じで違和感がある。
大人だと、外人メイクができるけれど、子どもは無理か、それともそういう顔立ちなのか。

最後はスタンディングオベイション。
拍手の嵐。
心が満足した一日だった。



出演者の熊本への激励メッセージ。

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東京宝塚雪組公演 ~るろうに剣心~

2016年05月03日 | 観劇徒然草



東京宝塚雪組公演 ~るろうに剣心~ を観てきた。
以前、映画版をテレビで放映していた時に観たのだが、よくストーリーがわからなくて、最後まで観なかった。
だから今回は、どういうものか楽しみにしていた。

時は幕末、新撰組との出会いから始まる。
これがストーリーのベースになっているとは、後から気づいた。
すぐに明治になってしまい、人斬りをやめた剣心が、薫と出会う。
薫の道場に住み込む剣心。
そしてまわりでは、アヘンで人を操ろうとするものがでてきたり。
その悪を倒してハッピーエンド。
・・・なのだが、あらすじさえもはっきり書けない。
つまり、よくわからないし、あまり宝塚的でもないので、面白くなかったのだ。
そのうえ1本立て。
ショーがちょっとついているだけ。
芝居の中でもダンスシーンがなくて、私的には不消化だった。

なぜ「るろうに剣心」?
宝塚は宝塚にしかできない作品を演ってほしい。
そして、歌と芝居とダンスを堪能させてほしい。
そう思わせる作品だった。

この日は、宝塚友の会の貸切公演。
抽選でサイン入り写真が当たるというのがあった。
私は今までで最高はVISA貸切公演で1万円の商品券が当たった。
ときどきサイン入り色紙とかが当たったが、どちらかというと、もらっても困るというもの。
そういう時、その場で欲しい人にあげてしまうのだった。
そして、なぜか、いつも隣の席の人が当たる確率が多い。
今回も、隣の人が当たっていた。
あまりの確率に、友人と二人、やっぱりねと言い合ったのだった。

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歌舞伎で大笑い

2016年04月05日 | 観劇徒然草

歌舞伎で大笑いすることはあまりないのだが、今回は笑いっぱなしだった。
それは、「身替座禅」
山蔭右京(仁左衛門)が浮気相手のところに行きたいのだが、奥方・山の神(左團次)の監視が厳しい。
そこで一晩お堂にこもって座禅を組み修行をすると嘘をつく。
身替りに太郎冠者をあてて、座禅をくんでいるふうを装い、浮気相手のところに行く算段なのだ。
これが上手くいって、右京は浮気相手のところへ。
太郎冠者は身替りの座禅を。
ところがそこへ、奥方が様子を見に来てしまう。
あっという間に太郎冠者は見破られ、代わりに奥方が座禅をくむふりをして、右京の帰りを待つ。
そんな事とは知らず、いい気分で帰ってきた右京。楽しかった夜の話を、太郎冠者だと思い、奥方に話してしまう。
さあ、一大事。
すべてが暴露されてからの、修羅場。
奥方が話を聞きながら、悲しそうな顔をするのも、メークのすごさが気にならず、可愛そうになってくる。
結局、謝り倒して許しを請うのだが、二人のやりとりが面白い。
最初から最後まで大爆笑の舞台だった。

「操り三番叟」
操り人形が三番叟を踊る面白い振りの舞踊劇。
三番叟は舞台を清める、と言われていて、江戸時代は舞台が始まる前に、踊られていたという踊りだ。
この人形に染五郎、後見に松也。
操り人形なので、足元はふらふら。
音を立てるところは後見の役目。
この二人の息がぴったりあっている。
人形振りも面白く、これも楽しかった。

「不知火検校」
盲人の最上位の階級のことを検校という。
富之助(幸四郎)は、盲人だが悪事を働くことを何とも思っていない。
自分の欲のために師匠の不知火検校を殺し、大金を自分のものとし、二代目の不知火検校を名乗る。
その後も悪行は止まるところをしらず、自分の意中の女を殺し、その愛人も殺し・・・。
しかし、その悪事を手伝っていた玉太郎(松也)があまりの恐ろしさに、番屋に注進したため、つかまってしまう。
悪事の数々、それを淡々と演じているのが凄味があった。

今月は三作ともたっぷり楽しめた。
さて、次回は何を観ようか。



歌舞伎座は端午の節句。

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宝塚宙組公演を観て

2016年03月16日 | 観劇徒然草

このシーンだけで、このソロダンスだけで、この公演は元をとったと思った。
元を取ったといういい方は、少々下品かもしれないが、芝居が面白くなかったので、ついそういう表現になってしまった。
それほど、朝夏まなとクンのソロダンスは素晴らしかった。
裸足で軽やかに、爽やかに、艶めかしく踊るダンスは絶品だった。
昨今、これほど踊れる人に出会ったことがない。
出来る人には、やはり、ちゃんとしたシーンを作ってくれるのだなと思う。

芝居はシェークスピアを題材にしたもの。
劇中劇もあり面白くなるはずなのだが、起伏に乏しい脚本のため、つまらなくなっている。
シェークスピアに詳しい友達は、怒りまくる。
「アンとシェークスピアは、本当は仲が悪かったのよ」
「衣装もこの時代のものではない!」
と手厳しい。

だから、ショーでソロダンスを見たときは、これがこの公演のすべてだと思ったのだ。
この場面だけでも、もう一度観たいと思う。
やはり、この組、朝夏まなとクンからは目が離せない。

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宝塚月組公演「舞音」

2016年02月08日 | 観劇徒然草

予備知識もなく、期待もなく観に行ったこの公演。
いい意味で裏切られた。
最近、がっかりして帰ることの方が多かったのだが、この「舞音」は久しぶりによくできていた。
予備知識もなかったので、「真実の心」が最初わからなかったが、これがあるために、より一層芝居に深みが出たと思う。

原作は、いわずとしれた「マノン・レスコー」。その舞台を、20世紀初頭のフランス領インドシナに舞台を置き換え、ベトナムの独立戦争と、主人公シャルルとマノンの悲恋物語をアジアを舞台に繰り広げる。

今回はシャルルの「真実の心」を演じたコがよかった。
ダンスが素晴らしい。表現力もいい。
この組は、歌もいい、ダンスもいい。それぞれが自分の役割をよく理解して演じているのがいい。
トップ娘役も最初は娼婦っぽくみえるのだが、愛を知ってからの雰囲気が少女のようで初々しかった。
そのため、最後のシーンには涙さえ出てくる。

植田先生の演出がそこここで光り、楽しませてもらった。

ショーも期待しなかったのだけど、久しぶりに楽しいショーだった。
客席にタンバリンをくばり、ショーのところどころで、観客も参加する形が新しい。
本当に、歌もダンスもよく、衣装も素晴らしく、昨今、近未来的なものが多い中、私にもわかるショーでこちらも十分に楽しませてもらった。
最後のエトワールは男役だったが、1公演1回しか観ない私は初めてだった。
久しぶりの歌える男役に、また楽しみが増えた。

だから宝塚は(観るのを)やめられない。



宝塚のお雛様

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正月は歌舞伎座で

2016年01月05日 | 観劇徒然草



1月4日は初歌舞伎。
やはり正月は歌舞伎で始まらなくちゃ。



演しものはおめでたく「廓三番叟」で始まる。
「義経千本桜(鳥居前)」「梶原平三誉石切」と続く。
義経千本桜の静御前は児太郎クン。
私が歌舞伎にのめりこんだのは父上の福助丈と今は亡き十八代目勘三郎丈の二人の立ち姿が美しくて、それからファンになった。
あんなにきれいな立ち雛はないとその時おもった。
福助丈はもう舞台に立てないのだろうか。残念だ。
児太郎クンもまだまだ若い。若さが勝ってしまうところだが、よく頑張っていた。

休憩時間に二階に上がってみる。
上から見るお正月もいいものだ。



このにぎにぎしいなかでの最後の演目は「茨木」ツナ

伯母真柴実は茨木童子(鬼)に玉三郎丈。
渡辺の源次綱(甥)に松緑丈の発顔合わせ。
切り取られた腕をとり返しに伯母に化けて鬼が綱のところにくる。
だましてとり返したとたんに本性を現す。
老婆姿だが、ときおり鬼の姿を見せる、細かい演出。
鬼になった途端の隈どりのすごさと、口をカーッと開いた時の真っ赤な口の中。
そのコントラストがホラーを思わせて、びくっとしてしまう。
圧巻の最後の綱と鬼との戦いの舞。
どちらもすさまじい戦いをみせる。
最後は鬼が腕を取り返し、幕外での片手六方での引っ込みはさすが・・・という感じで、本当に堪能できた。

いい気持ちで家路につく。
やはり正月は歌舞伎だな。

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