『 サボテンの花 』
高橋 嘉子さん 撮影
梅雨らしくじめじめ暗い土曜だったが日曜は良い天気で、人流という聞き慣れない
言葉が気になってくる。明日明後日辺りの数字が気になるところだ。
飲食店にとっては本当に大変だろう。もう我慢が出来ないと言う悲痛な声を
国や自治体はどう聞いているだろうか。
尾見分科会会長が「やるなら無観客で!」と提言したが時は既に遅しなのか。
会長が何故もっと早く、もっと強く学者としてはっきりしたデータを駆使した
見通しを政府に突きつけなかったのかと悔やまれる。
「識者、専門家の意見を聞いて検討して決めます」と再三言ってはいたが、
やはり聞く耳持たずで、逆に排除又は無視して、既定の路線を押し進めた
だけの様だ。世論も何のその、粛々と政治的段取り通りになったわけだ。
記者会見でも首相をはじめ各担当大臣は質問に何も答えていない。
「国民の安全と健康を第一に……」と言うばかりで、もし大変な事態になったら
どうするのか、誰が責任を取るのかという質問には全く答えていない。
「それ程までして開催するのは何故なのですか?」という質問にも答えていない。
聞く方も答える方も互いに何故なのかは分かっているようで、どうにも禅問答にも
ならない質疑応答を繰り返している虚しさである。
いよいよ菅内閣や党三役は最後の賭けに踏み切ったのだろうか。
大多数派の政権という快い湯に漬かって国を動かしている気になると、国民の気持ちや
その力を忘れ,見誤って失敗するケースは多々あるが、今度もその轍を踏みそうだ。
それはそれでも一向に構わないけれど。この2ヶ月間の政府の所業をみていると、
我が国にも大きな変革が起きなくては、この国のためにならない、国民の真の幸福は
ないと思わざるを得ない。