『 サザンマークのある海岸 』
真田 幸夫さん 撮影
文科省は先日まで、濃厚接触者と認定された受験生には、受験の機会を逃すことの
ないようにと、別な日に追試験で機会を与えると発表した。
成る程それは良いことで若い人の向学心を摘んでしまわないために温かい措置だと
思った。
しかしその後、省内の知恵者がいろいろ考えたのだろうか、受験の平等性を維持する為に、
別な日でなく受験当日に、公共の乗り物(電車バス船等)は禁止で、自家用車又は認定の
タクシーかハイヤーで来れば別室で受験できると発表した。
一見、公平で親切な感じだが、考えてみると如何にも役所らしい表層的な決定だ。
何故なら、家族が自家用車で送り迎えできる家庭が何%あるだろうか。
上手くチャーター出来たとしても、遠い会場までのハイヤ代を負担できる親がどの位いる
だろうか。逆に貧富の差によって教育の不公平にはならないだろうか。
こうした現実問題を考えないのか。所詮は弱者は切り捨てなのか。
実は我が家にも受験生がいるので、他人事ではないのである。本人は無論だが家族に感染者が
出ない様に祈るばかりだ。
しかし今朝になって、不備だという声が多かったのだろうが、共通テストなしでも大学では
個別受験での合否を判断して欲しいと文科省が各大学に要請したと報じられたが、どうなることやらだ。