今日の日経新聞の社説に「仕事か生活かはもう古い」と題して、
ワークライフバランスについて書いてありました。
なかなか考えることの多いテーマゆえ、
洗濯物も干し終わりましたし、
ハゲタカがはじまるまでじっくり考えてみようと思いました。
さて、4ヶ月ほど前、私は
ワークライフバランスについて、
こんなことを語っていました。
(ちなみにこの投稿がきっかけで、けみさんと出会うことが出来ました)
2007-08-29 23:36:27のくまは書きました。
日経EW休刊の際、たまたま同業者と「女性管理職」について話した際、
一般論として
「女性の場合は、まだまだ子育てか出世かを選ばざるをえない傾向があるよね」
という話になった。
家族や周囲に恵まれ、何の制限もなく、
残業も出張もガンガンしている女性もいるが、
やはりそれはごく一部で、
ほとんどの女性は、子供を持つと、
不規則な仕事には就きづらくなり、残業や出張をしづらくなる。
モチロン、それでも登る人は登る。
どんな条件でもクリアする卓越した能力を持つ人はいるのは事実だ。
一方、以前話した米国での「
PINK」誌の成功にもあるように、
女性たち自身が
「出世だけが幸せではない」
と思うようになってきているのかな、と思った。
私の実感としては、一部の例外を別にして
「
ワークライフバランス」
などと言っていたら、いまの日本では、男女共に出世は難しい。
それがいいか悪いかは別として。
男女ともに多くの企業では、
「ワークとライフのバランスをとる」
以前に、
「ワークのみ」か「ワークとライフ」
のどちらかの働き方を選択しなければならないように私には見える。
(そうじゃない企業もあるが)
そして、男性には「ワーク中心」のライフスタイルを
生涯貫くことは選択できるが、
女性が、子供を産み、育てた場合、同じことをするのは、簡単ではない。
このような状況の中
「ほどほどでいいじゃない」「人間らしく生きたい」「家族を大切にしたい」
などと思う人が増えても不思議ではない。
個人的には、人の幸せや成功のカタチは多様であり、
○○だから成功、○○だから幸せと一概に言い切れるものではないと思う。
ただ
「社会的に成功したい」「出世したい」
と思う女性にその機会が均等に与えられるべきだと思う。
そんな中、2007年4月に改正男女雇用機会均等法が施行され、
身長、体力、転勤経験など女性が満たしにくい条件を
採用・昇進時に合理的な理由なく要求する「間接差別」が禁止された。
このことで流れは変わるのか、注目していきたい。
******** そして4ヶ月 ********
現在(12月23日)状況はどう変わったか?
日経新聞(社説)によると、
あるべき社会のグランドデザインとして今回、新たに策定された
「
仕事と生活の調和憲章」は、
多様な働き方を選べることを明記し、
国や企業などの取り組みの10年後の目標値も設定したそう。
(1)25―44歳の女性の就業率を69―72%に
(2)週に60時間以上働く雇用者の割合を半減
(3)最初の出産後も働き続ける女性の割合を55%に
などだ。
しかし、あくまでも「憲章」。
実効性に疑問が残る。
予算もあんまりないみたいだ。
それでも、
働き方の見直しについては
これまで企業の自主的な取り組みに
頼りがちだったものを
これからは、政府&地方自治体が、
それなりには、
力を入れていくのだろう。
そのことじたいは確かに進歩だ。
でも、まだまだこれからだと思う。
少し話が飛んでしまうけれど、
この1年、働き方について色々考えていたところ、
とどのつまり、
ワークライフバランスは、
「仕事を減らして遊びたい」
という
「甘え」「優しさ」
ではなく
「調和のとれた生活をすることにより、
健全な人間となり、
健康な身体と
新鮮な脳で働く」
という
「働き方の変革」
なのではないかということだ。
竹中平蔵さんのオフィスアワーでも
そんなテーマで議論していたような気がする。
そう考えると、
少し頭はすっきりするかんじ。
それでも、
仕事一筋の人が多く
自らも仕事大好きだった私は、
いまでも、
時間通りに帰ることへの
「激しい申し訳なさ」
はつきまとう。
そして、
カバーしてくれる仲間たちは
私の何倍も働いている。
正直そこいらへんの整理は
ぜんぜんついていない。
たぶん一生つかないと思う。
でも、二度と身体を壊さない為、
家族と自分を守るため、
私は帰ることに決めたから帰る。
そして、
一緒に残って働くことができない以上、
「違う視点」
「違う効率(ペース)」
で働いていくことは必要だと思う。
時間内で精一杯のことをする。
不在中のことを仲間を信じて託す。
その他さまざまな工夫をしていくこと。
それが今の私のリアルなワークライフバランスだ。
さて更に話は飛躍するが、
私が尊敬する先輩や同期、後輩で、
子育てをしながらも、いい仕事をしている人は沢山いる。
ただし、ごく一部を除き、
「ライン」になるのは難しいのかなと感じる。
でも、
明らかにリーダーの資質を有した人が
出産や子育てで
管理職になることが遅れる、
又はならないことを
私は非常に残念に思う。
単純に、
人材として勿体無いという意味で。
ハゲタカまでにはぜんぜん、
まとまりませんでしたね~。
ごめんなさい!