寝転がって気ままに想う事

 世の中ってこんなもんです・・
面白可笑しくお喋りをしましょうか ^^

天変地異だ!五

2011年04月01日 09時02分35秒 | 日記
車内は爆笑の渦に波立っています(笑)
そして車はようようの末に祇園の花川に到着することができました。
私は今までこれほど疲れた運転はなかったですよ。
それほどハラハラしたのですが、 当の本人長原部長は全くの素知らぬ顔(しらふ)でした。
四条通りから一筋入るとそこは祇園です。 ネオンピカビカの繁華街と全く趣(おもむき)の違う雰囲気が漂う町並みがありました。
琴や三味線の音色こそしません。そこがまた祇園なのでしょうか。軒を並べるお茶屋には各玄関先に灯がひとつぼんやりと灯っていました。 その明かりが細い路地を照らしながら静かにお客様を待っているのです。正に息を懲らしてと表現するしかないようなたたずまいでした。四条通りからわずかに入っただけでこんなにも違うとは信じられないくらいです。
祇園の町中は何処までも密(ひそ)やかで(つつ)慎ましく静寂に包まれています。
けっして目立たず騒がずはんなりとしているのです。 *はんなり…これは直訳できる言葉は見当たりませんが、ゆっくり、穏やかに、の哈作言葉でしょうか…

そこへ、この長原部長…ですよ(笑) 遅刻しておかみさんに追い出された方がよかったのじゃあないかい(笑) 私は厳格な祇園に長原部長の悪戯れが通用しないのじゃやいかと心配していました。
中川課長も同じ心配をしていたようで『大丈夫ですかねぇ』『なにがだよ』『はぁ…』『お金なら根本常務から御墨付きを貰っているから、心配すんなって』カラカラと笑っています。『そうですか…しかし…』『皆まで言うなよ』俺には分かっているぜ。そんな余裕で鼻をヒコヒコさせていました。確かに前回は佐川本部長が一緒にいましたね。頭(かしら)が今回は長原部長…そこを中川課長は案じていたのでした。そうと知ってか長原部長は肩に手を掛けながら『そもそも祇園に限らずこんな商売は`遊び´つまり遊ばせるのを看板にしているんだよ…』
『はぁ?』
『わかるかな…』
講釈を垂れ始めましたね(笑)
『だから…さ!』『はぁ…』
『金は会社が払う訳だし相手だって金儲けでやっているだろう』
『……』
『金を払う、金を貰う…合っているじゃあないか』
『……』とんでもない長原理論が出てきました。無論中川課長に反論の余地はありません。ただ黙しているだけでした。
『ねっ!高村さん』
おいおい私に同意を求めても困りますけど(笑)
私は曖昧にうなずくだけでした。
『確かに祇園は料金が高いよ、居酒屋なんかの何十倍と高い値段を請求して涼しい顔してさぁ』
ここで長原部長は息を吸い直して
『お~きにさんどす』
*京言葉:ありがとうの意味です

あのおかみさんの声色(こわいろ)を長原部長は真似していました。
これには中川課長もぷっ!と吹き出しましたね(笑)
『さすが落研出身だけありますね』
似てましたよ(笑)と笑顔で答えていました。
ああ…分かっていないなぁ(苦笑)
確かに長原理論は正しいかも知れません、しかし安いキャバクラやスナックとは違う…多分銀座のクラブ辺りも同じだと思うのですがそれだけじゃあない何かがあるはずです。
私には分からないし経験もありませんから。
この後長原部長は祇園の夜…大事な接待を無事済ませる事が出来るのでしょうか?
コメント
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