まちとも こころのおもむくままに

==ボランティア時々写真撮影==
日々の暮らしの中で感じたこと、時々撮る写真などを綴っていきます。

台風の脅威の伝え方

2019-10-17 18:09:31 | 天文・気象
気象庁長官が今回の台風に関して、「『狩野川台風』に匹敵すると注意喚起したことについて検証が必要だ」と述べたとの報道がありました。
台風の脅威を適切に伝えるのは難しいですが、今回の伝え方が妥当なものだったのか考えることは賛成です。

まちともは、『狩野川台風』に匹敵するものとの報道を受けて、これは大雨で大変な台風だと直感しました。
それは、まちともが小学生の時、同じ県内で甚大な被害が生じた台風との記憶がよみがえったからです。
狩野川流域では、この台風の記憶を風化させないように、毎年被害を受けた時期になるとその時の体験を伝える等の取り組みが行われています。
それがローカルニュースで伝えられるため、自分の中の記憶が風化しないで残っているのだと思います。

しかし、『狩野川台風』と言われてもピンとこない人が大半ではないでしょうか。
61年も前のことですから、知っていても70歳前後より歳の多い方になります。
報道の解説を聞いたり、ネットで調べたりしても、伊豆半島と関東地方に大きな被害があったくらいにしか受け止められないのではないでしょうか。
まちともも、まさか長野や東北地方で甚大な被害が生じるとは思いもよりませんでした。

台風の脅威を伝える時に、過去の大きな被害が生じた台風をたとえにすることはよくあります。
代表的なものとして『伊勢湾台風』『第2室戸台風』等々。
気象関係者に伝えるには適切かもしれませんが、多くの国民に危機感を伝えることができるでしょうか。
最近の災害で記憶に生々しいものでしたら危機感が伝わるでしょうが、ほとんどの人が知らないものを例示されてもなかなか危機感が伝わらないと考えます。

今後、ますます今まで経験したことのないような大雨などの災害が増えると言われています。
その脅威が具体的に伝わる方法は、直近の災害で記憶に新しいものを例示するのが適切ではないかと考えます。
今回も風については15号の被害状況や昨年の台風21号の実際の画像等で脅威が伝えられ、その効果はあったと思います。
しかし、雨については伝えきれなかったようです。
少しでも人的被害をなくすため、気象庁の検証に期待します。

遊水地脇のコスモス。
台風でなぎ倒されましたが、力強く立ち直って花をつけています。