食品ロスは削減されるべきである。そして若者の挑戦は推奨されるべきである。正しいと思われる命題を合成したらそれは正しくあって欲しいのだが、現時点では試す勇気が無い。埼玉県のとうがらし生産農家の「出荷しない作物は廃棄している」と云う悩みを聞いた芝浦工大の学生が、入浴剤としての利用を思い付き、県内の温泉運営会社がそれに乗っかった結果、「唐辛子風呂」と云う字面が極めて不穏なソリューションが爆誕したそうである。唐辛子をお風呂に浮かべる、程度しか情報が手に入らないので推測の域を出ないが、湯船で顔を洗ったら悶絶するのではないか心配である。体中のあらゆる粘膜が無防備になるのが入浴施設である。ホカホカあったまるのは間違いないが、その代償が大き過ぎるのではないか。芝浦工大の名に懸けて安全対策を講じていると信じるが、「押してはいけないボタンは設置しない」と云う老人の経験則も頭の片隅に置いておいて欲しいのである。