人工股関節とともに

身体の中の異物という存在でありながら、末永く仲良くしたい人工股関節。前向きに生きよう。

パパはマイナス50点―介護うつを越えて夫、大島渚を支えた10年

2007-08-07 | 趣味生活
以前著者の介護講演を聴いたことがある。
 自分の夫も軽い脳梗塞で少々の不自由はあるが、今のところ日常生活に支障はない。
 しかし再発ということも考えられ、いつの日か現実の問題として介護のことが降りかかってくるかも知れず、身につまされながら読み進む。

 著者が介護のためにうつ病を発症し、入退院を繰り返したということは知らなかった。
 女優・監督という有名人であるだけに、マスコミから身を守り、諸々に対する神経の使い方は我々の想像を絶するほどのすさまじい戦いであったろう。

 妻が夫に対して尊敬と信頼の念を強く持ち、愛情をそそいで共に生活を送る・・・ということは、介護にかかわらず、普段愚痴ばっかり言っている我々凡人には、一喝されたような励まされたようないい意味での刺激であった。

 いつかまた読み返すことがあろう良書である。