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こんなCDを買った!聴いた!

最近購入した、または聴いたCDについて語ります。クラシック中心です。

カイルベルトのCDを買わなければいけません! 3

2011年07月02日 01時42分57秒 | ベートーヴェン
先日、マリーンズの「つなぎの4番」と言われたサブロー選手が、ジャイアンツにトレードされました。一部ではその噂はいろんなところから聞こえていました。でも、まさかという思いはあったんですね。サブローは、17年間マリーンズに在籍し、生え抜きの選手でした。チームの若返りとか、キャンプときの醜聞、赤字の球団経営などなど、いろんな理由はあるでしょうね。でも、これまでも、不可解なトレードは多く、そのたびにファンは落胆していったわけです。理由はともかく、勝ち負けも大事ですが、ファンの気持ちを大事にしてもらいたい、という思いは一杯であります。しかし、ジャイアンツも多くの飼い殺しの選手を集めて、実に不愉快であります。しかし、早速の試合で大村(サブロー)選手、初打席でHRを打ちました。してやったり、ってことでしょうねえ。

というわけで、あまり気分が優れない昨今なんですが、今回は、ベートーヴェン。ベートーヴェンの熱い精神で、うっとおしさを吹き飛ばしたいものです。曲目は、何度も取り上げた、交響曲第7番イ長調作品92です。演奏は、ヨーゼフ・カイルベルト指揮のBPOであります。録音は、1959年。カイルベルトの演奏については、ワーナーから発売された「巨匠カイルベルトの芸術」のシリーズを二回ほど取り上げました。ベートーヴェン2、モーツァルト1,ブルックナー1ということで、計4回。そして、これはドイツ伝統を響きを駆使しての熱い演奏が展開されています。このシリーズは、一枚1000円だったので、買える限り買いました。そして、うーんやはりこれは価値のある演奏ですねえ。ほんとに素晴らしいのです。でも、もうあまり出回っていないところが、難点ですね。

ベートーヴェンの7番というのは、最近思うのは、最もベートーヴェンの中で好きな曲かな、ってことです。9曲ある中で、異なる演奏があれば、ついつい聴いてしまうのです。もともと曲が素晴らしいな、って思いますから、どれもいい演奏なんです。この曲、初めて聴いたのは、カラヤンが1960年代に録音した全集の1枚でした。当然LPです。まったくいい記憶がなく、それは今も同じです。しかし、いいかげんなもんで、これもたまにはいい演奏よなあ、と思うこともアルのです。その回数は少ないですが…(笑)。

カラヤンがBPOと録音したのは、1962年。カイルベルトが録音する約3年前のこと。同じBPOなのに、なんともこの違う音楽。うーん、なんなんでしょうねえ。まず、カイルベルトの指揮するBPOですが、豪快で力強い音色がまず聴かれ、このころのBPOはこうだったんだ!と思うことしきりでありました。質実剛健とでもいうのでしょうか。ここではBPOを振っていることが、オケの実力を発揮してくれています。カイルベルトの指揮も、どこの部分でも生き生きとし、活力にあふれた指揮を展開してくれていますねえ。そして、派手さは見られず、非常にオーソドックスな演奏に終始しているところが最大の聴かせどころではないかと思います。きれいな音を出そうとか、そんなところは微塵も見せず、ただただ真摯に音楽を再現する心が感じられ、そこが快感でもあります。

第1楽章から、弦や木管の音色は渋く、派手さがないが、堅実な音楽が繰り広げられます。インテンポで、固め、そして生真面目なところも見られる。また熱い主張も見ることができる。そして第2楽章、ここでも甘い旋律などはほとんどなく、大げさな悲しみもない。淡々とした語り口だが、思わず聴き入ってしまうところがいいですね。第3楽章スケルツオ。まず透明感ある音色が聴かれ、ここに来てBPOは絶好調になっていく。その充実振りには脅かせる。そして、第4楽章。終楽章にふさわしく前楽章からの盛り上がりが一層高潮して、軽快な中にも緊張感にあふれる展開。そしてBPOの渋い音色が最高潮に達していくところもいいです。

BPOは、1960年代から1980年代までカラヤンが独占していました。他の指揮者の演奏というのは、それほどあるわけではないので、カラヤン以外の指揮者によるBPOの録音としうのは興味深いものですねえ。
(ワーナーミュージック WPCS12158 巨匠カイルベルトの芸術8 2009年)

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