まさにクリスマス寒波ですね。クリスマスイブの昨日は、岡山で伯母の49日忌がありました。また亡父の命日だったので、お墓参りもしてきました。雪が心配でしたが、なんとか無事帰れました。先週は、5回目のワクチン接種しました。こんなに接種して大丈夫なんですかね。なんだか少し心配です。そしていよいよ正月休みに入ります。もう忘年会も終わりましたし、家でゆっくり正月を迎えようと思います。いろいろありますが、なんとか無事年越しをしたいものです。
と言うことで、今年もあとわずかになりました。年末と言えば、やはり第九でしょうかねえ。世間一般にならって、今回はベートーヴェンの交響曲第9番ニ短調作品125『合唱』ということにしましょうか。それで、数ある演奏の中からどれにしようか、ということですが、今回は、アルトゥーロ・トスカニーニ指揮NBC響の演奏。1952年3月31,4月1日ニューヨーク、カーネギーホールでのライブ録音です。合唱はロバート・ショウ合唱団。アイリ-ン・ファーレル(S),ナン・メリマン(Ms),ジャン・ピアース(T),ノーマン・スコット(B)であります。
トスカニーニの合唱は、RCAの全集にも含まれているこの1952年の演奏の他に、1939年のライブの全集のものもあります。また、その他にライブがいくつか残っていますね。それらは、フルトヴェングラーの演奏ほど有名ではありません。私もフルトヴェングラーはよく聴きますが、トスカニーニとなると、それほど聴きません。録音もそんなに悪くはないし、演奏についても聴けば、やはり凄いなあ、と思うのですがねえ。CDについてもそんなに入手し難いわけでもないですしねえ…。もっと聴かねばいけませんね。
それで今回は、GRANDSLAM盤であります。1950年代のオープンリール・テープ(2トラック19センチ)からの復刻です。雑音もほとんどなく、音が非常に明確であり、生き生きとして迫ってきます。このGRANDSLAM盤の復刻、ソースはいろいろありますが、オープンリールからのものが最近よく目にするし、よく買っているのです。雑音も少なくなかなか聴きやすいですよね。オープンりールって、LPよりもいい音だったのでしょうか。この原盤となったものをオープンリールデッキで聴いてみたらどんな音がするんでしょうかね。
まあ、それはそれとしてトスカニーニの演奏ですが、やはり快速。①13'41,②13'16,③14'26,④23'28。ちなみにフルトヴェングラーのバイロイトライブは、①18'01,②11,46,③19,13,④24'56ですから、トータルでは10分も短い。特に、第1楽章と第3楽章が約5分ほど早いのです。確かに第3楽章はこんなに短かったか、と思うほどです。第4楽章でもその速さは体感でき、快速で駈け抜ける印象なのであります。
それにしても客観的というか即物的というか、余分な感情を感じさせませんねえ。その分ベートーヴェンの曲作りが非常にわかりやすい。トスカニーニの演奏の透明度の高さも加わり、いろんなことがわかるような気がする、NBC響の演奏も、最初から最後まで実に明快で、また切れ味鋭く、壮絶な大迫力に満ちており、そしてライブゆえの緊張感が加わり、それにも耳が奪われます。確かに、この曲を取り巻く様々な主観的な感情などはどうでもよく、どう音楽として楽譜に書かれていることを最高かつ極上に演奏するか、ということに尽きるし、その意味では最高の演奏ではないかと思います。
第1楽章、冒頭からぶち切れそうな演奏が非常に心地よい。大変な力で迫ってきます。壮絶な切れ味。第2楽章でも声高に旋律が歌い上げられ、わかりやすい演奏であります。第3楽章、テンポが速く、演奏時間も短い。そえゆえこの楽章のよさが凝縮しているよう。他では聴けない、歌うように明るく旋律が演奏されているのも特徴。戸惑いながらも聴く度に引き込まれていくのでした。そして終楽章、スケールの大きな歌の世界。旋律が明快に歌われ、それが歓喜の世界に発展していく。ロバートショウ合唱団も、また4人の独唱者も力一杯の歌。最後まで演奏に引き込まれていくのでありました。
今日はクリスマス。今年もあと6日になりました。いろんなことがありましたが、なんとか無事に新年を迎えたいものですねえ。
(GRANDSLAM GS-2114 2014年)
と言うことで、今年もあとわずかになりました。年末と言えば、やはり第九でしょうかねえ。世間一般にならって、今回はベートーヴェンの交響曲第9番ニ短調作品125『合唱』ということにしましょうか。それで、数ある演奏の中からどれにしようか、ということですが、今回は、アルトゥーロ・トスカニーニ指揮NBC響の演奏。1952年3月31,4月1日ニューヨーク、カーネギーホールでのライブ録音です。合唱はロバート・ショウ合唱団。アイリ-ン・ファーレル(S),ナン・メリマン(Ms),ジャン・ピアース(T),ノーマン・スコット(B)であります。
トスカニーニの合唱は、RCAの全集にも含まれているこの1952年の演奏の他に、1939年のライブの全集のものもあります。また、その他にライブがいくつか残っていますね。それらは、フルトヴェングラーの演奏ほど有名ではありません。私もフルトヴェングラーはよく聴きますが、トスカニーニとなると、それほど聴きません。録音もそんなに悪くはないし、演奏についても聴けば、やはり凄いなあ、と思うのですがねえ。CDについてもそんなに入手し難いわけでもないですしねえ…。もっと聴かねばいけませんね。
それで今回は、GRANDSLAM盤であります。1950年代のオープンリール・テープ(2トラック19センチ)からの復刻です。雑音もほとんどなく、音が非常に明確であり、生き生きとして迫ってきます。このGRANDSLAM盤の復刻、ソースはいろいろありますが、オープンリールからのものが最近よく目にするし、よく買っているのです。雑音も少なくなかなか聴きやすいですよね。オープンりールって、LPよりもいい音だったのでしょうか。この原盤となったものをオープンリールデッキで聴いてみたらどんな音がするんでしょうかね。
まあ、それはそれとしてトスカニーニの演奏ですが、やはり快速。①13'41,②13'16,③14'26,④23'28。ちなみにフルトヴェングラーのバイロイトライブは、①18'01,②11,46,③19,13,④24'56ですから、トータルでは10分も短い。特に、第1楽章と第3楽章が約5分ほど早いのです。確かに第3楽章はこんなに短かったか、と思うほどです。第4楽章でもその速さは体感でき、快速で駈け抜ける印象なのであります。
それにしても客観的というか即物的というか、余分な感情を感じさせませんねえ。その分ベートーヴェンの曲作りが非常にわかりやすい。トスカニーニの演奏の透明度の高さも加わり、いろんなことがわかるような気がする、NBC響の演奏も、最初から最後まで実に明快で、また切れ味鋭く、壮絶な大迫力に満ちており、そしてライブゆえの緊張感が加わり、それにも耳が奪われます。確かに、この曲を取り巻く様々な主観的な感情などはどうでもよく、どう音楽として楽譜に書かれていることを最高かつ極上に演奏するか、ということに尽きるし、その意味では最高の演奏ではないかと思います。
第1楽章、冒頭からぶち切れそうな演奏が非常に心地よい。大変な力で迫ってきます。壮絶な切れ味。第2楽章でも声高に旋律が歌い上げられ、わかりやすい演奏であります。第3楽章、テンポが速く、演奏時間も短い。そえゆえこの楽章のよさが凝縮しているよう。他では聴けない、歌うように明るく旋律が演奏されているのも特徴。戸惑いながらも聴く度に引き込まれていくのでした。そして終楽章、スケールの大きな歌の世界。旋律が明快に歌われ、それが歓喜の世界に発展していく。ロバートショウ合唱団も、また4人の独唱者も力一杯の歌。最後まで演奏に引き込まれていくのでありました。
今日はクリスマス。今年もあと6日になりました。いろんなことがありましたが、なんとか無事に新年を迎えたいものですねえ。
(GRANDSLAM GS-2114 2014年)