こんなCDを買った!聴いた!

最近購入した、または聴いたCDについて語ります。クラシック中心です。

ブライトクランクのベートーヴェン第1番

2023年07月02日 23時59分00秒 | ベートーヴェン
7月です。もう今年も半分が終わりましたねえ。先日、もう30年以上も親しくしていただいている先輩とお会いしました。コロナでなかなか会えず久々でありました。もうリタイアされて悠々自適の毎日を送られておられる。いろんなことにチャレンジされている様子は、なかなか出来ないよなあ、と思ったり、憧憬もあったり…。仕事がなくなることは、社会との繋がりがなくなるが、それなら新しい繋がりをつくればいいこと。まあ、それがなかなか難しい。まあ、そうなったらそうなったで、いろいろとやっていけるんだろうなとも思う。頑張らねば…。

ということで、今回は、ベートーヴェンの交響曲第1番ハ長調作品21。これについては最近ふたつのことが。まずは『レコ芸』最終号。最後の特集は、「はじまりの交響曲」。いよいよ最後かあ、と思い拝読。しかしながら、なかなあ難しい。楽譜とかまったくわからない人だから、ほとんどちんぷんかんぷん。そうか、こんなのが理解できるようになれば、新しい世界が見えて、音楽も違った楽しみ方が出来るんだろうな。これもこれからの課題にできるか、と思いました。

もうひとつは、梅田の中古やさんで、フルトヴェングラー指揮VPOブライトクランク盤の第1番と第4番のCDを見つけました。お値段は100円。田園もあったので2枚購入。200円。まあ、値段はさておき、フルトヴェングラーのブライトクランク盤は、見つけたら購入しようと思っています。私、けっこう好きなんです。その昔、フルトヴェングラーの英雄と田園をLPで買いましたが、それがこのブライトクランク盤。それ以来、フルトヴェングラーのブライトクランク盤は、世間ではいろんな意見があるが、私は好きです。モノラルより、ずっと音がいい。徳に、音の広がりがあり、それによって鮮明さが加わり、とても聴きやすいのでありました。

フルトヴェングラーのブライトクランク盤ってどれだけあるのか、今もってわかりません。ベートーヴェン交響曲くらいかな、と勝手に思っていたが、ブルックナーの7、8番をかなり前に発見。最近ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲、ブラームスの4番やRシュトラウス交響詩も見つけました。EMI音源のものですが、今や中古でしか入手できないですね。フルトヴェングラーのブライトクランク盤のBOXでも発売して欲しいくらいですね。価値あると思うけどなあ。

フルトヴェングラーのベートーヴェン、数あるライブ盤に目が行きがちですが、VPOとのスタジオ録音が残されているのは周知のとおりです。1番(1952.11/23.27.28)、3番(1952.11/26.27)、4番(1962.12/1,2)、5番(1954.2.28,3/1)、6番(1952.11/24,25)、7番(1950.1.25,30.31)と6曲。残りの3曲もフルトヴェングラーが急逝しなかったら、録音されていたのでしょうね。そして1952年11月25日から12月2日に、1,3,4,6番が立て続けに録音されているんですねえ。

フルトヴェングラーのスタジオ録音、確かにライブ録音に比べると、即興性であるとかみなぎる生命力、緊張感や燃焼度の高さが物足りないところがある。しかし、楷書で乱れることなく、理路整然とした表現に、気宇壮大でベートーヴェンはかくあるべし、と自信にみちあふれた演奏は、聴き手にこれほどの説得力があろうかと思わせるのでありました。まさに、ベートーヴェンの王道であります。加えて、VPOの成熟し、安定した美音はとても心地よいですねえ。

第1楽章。ゆったりとした演奏にスケールの大きさが加わり、それにVPOがよく歌う。現在の古楽器によるものとは一線を画す古き良きベートーヴェン。第2楽章、弦管ともに密度が濃く美しい響き。緻密に厳格に、そしてゆったりと歌い上げる。実に味わい深い表情でいっぱい。第3楽章、多少ゆったりめながらも、VPOの安定した演奏がこの楽章のよさを十二分に引き出しています。そして終楽章。これまでよりは力強さも加わり、終楽章らしい高まりを感じながら、それいて、落ち着いた表情を時折見せつつも、これはこれで王道をいく、素晴らしいベートーヴェンでありました。さすがフルトヴェングラーであります。

この演奏、OTAKENからも、非売品見本盤からの復刻盤が出ています。こちらはこちらの良さがあります。私的には今回取り上げたCDの方が自然な感じがします。OTAKEN盤は、音の美しさや生々しさはとれもいいです。OTAKEN盤の方が入手し安いんでしょうかね。
(EMI TOCE-3002 1995年)

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『ダルダニュス』 | トップ | ブラームスの室内楽を聴こう! »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ベートーヴェン」カテゴリの最新記事