しかし、先週は寒かったですね。雪もたくさん降って、兵庫県でも北の方はかなりでした。まあ1年間でもっとも寒い時期ですからね。学校も休校などになって大変のようです。アメリカでは、トランプさんが大統領になられ、盛んに大統領令なるものを発令するなど大変ですね。でも、メキシコとの壁で過激なことをいう反面、電話でメキシコ大統領とのお話では、それほどでもなくということ。いろんな場面で対応を使い分けているんですねえ、なんだか大変です。
さて、以前にデッカから、「デッカ・サウンド~グレート・ヴォーカル・リサイタル」というBOXものが発売されました。これは、名歌手たちによるアリア集やリサイタル・アルバムを55枚組にしたもので、シュザンヌ・ダンコやチェーザレ・シエピから、ルネ・フレミングやヨナス・カウフマンまでの歌唱が楽しめるものです。これだけの歌手のCDを集めたものは、なんともすごいです。お値段もそれほどでもなく、思わず買いました(現在は、買ったときに比べてかなり安価になっています)。難と言えば、私はこの手のアリアなどを集めたCDはそれほど好きではなく、何故かというとけっこう疲れるんですね。どの曲も歌劇の名場面を集めたものなんで、間髪入れずにそれが続くとなると大変なんです。歌劇を見ていて、自然にその場面にたどり着くというほうが実に自然でありますね。とは言っても、いいものは、やはりいいです。
それで、この中から大変月並みなんですが、レナータ・テバルディの「Operatic Arias」(1964)。オリヴィエロ・デ・ファブリティース指揮ニュー・フィルハーモニア管の演奏。テバルディは、やはり私にとってはイタリアオペラのデフォルトなんですねえ。この人の歌が一番しっぽりくるのでありました。収められている曲は、●ヴェルディ:歌劇『ドン・カルロ』より「世の空しさを知る神よ」● ヴェルディ:歌劇『仮面舞踏会』より「ここは恐ろしい場所・・・あの草を摘みとって」● ヴェルディ:歌劇『仮面舞踏会』より「死にましょう、でもその前に 」● ヴェルディ:歌劇『ジョヴァンナ・ダルコ』より「O ben s'addice...Sempre all'alba」● プッチーニ:歌劇『トゥーランドット』より「この宮殿の中で」● ポンキエッリ:歌劇『ジョコンダ』より「自殺!」● プッチーニ:歌劇『つばめ』より「ドレッタの夢の歌」● マスカーニ:歌劇『カヴァレリア・ルスティカーナ』より「ママも知るとおり」● チレア:歌劇『アルルの女』より「母は地獄にいて」。そして、● プッチーニ:歌劇『トスカ』より「歌に生き、愛に生き」● プッチーニ:歌劇『蝶々夫人』より「ある晴れた日に」● ボーイト:歌劇『メフィストーフェレ』より「あの夜、海の底に」● ザンドナイ:歌劇『フランチェスカ・ダ・リミニ』より。が加えられています。どれも有名な曲。
やはりテバルディは、声がきれいですねえ。澄んだ美声は心地よさ満点です。高音が少しきついところもあります。しかし、高音に引き上げていくところで、けっこう苦しそうに感じるときがあり、それがまた逆に妙な緊迫感となっていいのですね。そんなところと相俟って、曲の盛り上がり方なども、非常に巧いな、ほとほと感心するのでありました。また、「トゥーランドット」では、おそらくリューを歌うことが多かったし、CDでもこの役なのですが、ここではトゥーランドットを歌っていますし、「カヴァレリア・ルスティカーナ」ではメゾソプラノのを歌っています。これも興味深いのでありました。全曲聴いて、やはりトスカと蝶々夫人は、もう言葉がないくらいいいです。もうトスカと蝶々夫人になりきっています。私にはテバルディ以外のトスカと蝶々夫人はあり得ない、と言えば言い過ぎでしょうか。
しかし、このオケのニューフィルハーモニアですが、この1964年にフィルハーモニアから自主運営組織によるニュー・フィルハーモニア管弦楽団になりました。ちょうどそのころの演奏なんですかねえ。最初は別団体かな、とも思ったのですが、同じでしょうかね。
(DECCA 478 9679 DECCA SOUND~55Great Vocal Recitals 2016年)
さて、以前にデッカから、「デッカ・サウンド~グレート・ヴォーカル・リサイタル」というBOXものが発売されました。これは、名歌手たちによるアリア集やリサイタル・アルバムを55枚組にしたもので、シュザンヌ・ダンコやチェーザレ・シエピから、ルネ・フレミングやヨナス・カウフマンまでの歌唱が楽しめるものです。これだけの歌手のCDを集めたものは、なんともすごいです。お値段もそれほどでもなく、思わず買いました(現在は、買ったときに比べてかなり安価になっています)。難と言えば、私はこの手のアリアなどを集めたCDはそれほど好きではなく、何故かというとけっこう疲れるんですね。どの曲も歌劇の名場面を集めたものなんで、間髪入れずにそれが続くとなると大変なんです。歌劇を見ていて、自然にその場面にたどり着くというほうが実に自然でありますね。とは言っても、いいものは、やはりいいです。
それで、この中から大変月並みなんですが、レナータ・テバルディの「Operatic Arias」(1964)。オリヴィエロ・デ・ファブリティース指揮ニュー・フィルハーモニア管の演奏。テバルディは、やはり私にとってはイタリアオペラのデフォルトなんですねえ。この人の歌が一番しっぽりくるのでありました。収められている曲は、●ヴェルディ:歌劇『ドン・カルロ』より「世の空しさを知る神よ」● ヴェルディ:歌劇『仮面舞踏会』より「ここは恐ろしい場所・・・あの草を摘みとって」● ヴェルディ:歌劇『仮面舞踏会』より「死にましょう、でもその前に 」● ヴェルディ:歌劇『ジョヴァンナ・ダルコ』より「O ben s'addice...Sempre all'alba」● プッチーニ:歌劇『トゥーランドット』より「この宮殿の中で」● ポンキエッリ:歌劇『ジョコンダ』より「自殺!」● プッチーニ:歌劇『つばめ』より「ドレッタの夢の歌」● マスカーニ:歌劇『カヴァレリア・ルスティカーナ』より「ママも知るとおり」● チレア:歌劇『アルルの女』より「母は地獄にいて」。そして、● プッチーニ:歌劇『トスカ』より「歌に生き、愛に生き」● プッチーニ:歌劇『蝶々夫人』より「ある晴れた日に」● ボーイト:歌劇『メフィストーフェレ』より「あの夜、海の底に」● ザンドナイ:歌劇『フランチェスカ・ダ・リミニ』より。が加えられています。どれも有名な曲。
やはりテバルディは、声がきれいですねえ。澄んだ美声は心地よさ満点です。高音が少しきついところもあります。しかし、高音に引き上げていくところで、けっこう苦しそうに感じるときがあり、それがまた逆に妙な緊迫感となっていいのですね。そんなところと相俟って、曲の盛り上がり方なども、非常に巧いな、ほとほと感心するのでありました。また、「トゥーランドット」では、おそらくリューを歌うことが多かったし、CDでもこの役なのですが、ここではトゥーランドットを歌っていますし、「カヴァレリア・ルスティカーナ」ではメゾソプラノのを歌っています。これも興味深いのでありました。全曲聴いて、やはりトスカと蝶々夫人は、もう言葉がないくらいいいです。もうトスカと蝶々夫人になりきっています。私にはテバルディ以外のトスカと蝶々夫人はあり得ない、と言えば言い過ぎでしょうか。
しかし、このオケのニューフィルハーモニアですが、この1964年にフィルハーモニアから自主運営組織によるニュー・フィルハーモニア管弦楽団になりました。ちょうどそのころの演奏なんですかねえ。最初は別団体かな、とも思ったのですが、同じでしょうかね。
(DECCA 478 9679 DECCA SOUND~55Great Vocal Recitals 2016年)
真・善・美のすべてが見事に揃い、調和していますね。
カラスとテバルディは周りからライバル視されていましたし本人同志もそうだったようですが、歌唱の安定性と水準の高さでは断然、テバルディですね。