2022/09/25
降り続いた雨もあがり、空はあくまでも青く澄みきっている。
毎年のことだが、季節の変わり目はどうも身体が萎えてしまう。
さらに眼の病が進んでいるのか、しばらく活字を見ていると字が霞んでしまう。
萩、珠沙華、ほととぎす、秋海棠、秋明菊も盛りを過ぎてしまった。
写真に撮ろう、撮ろうと思いつつ、綺麗に咲いている時季を逃がしてしまった。
初句作作意語りし夜長哉
初めて句作し、興奮冷めやらず夫に作意をかたり、夜も更けていく。
畦道に炎のごとく彼岸花
遠鐘を聞けば荒れ野に彼岸花
褒められてはにかみ伏し目秋海棠
紅色に頬染めている秋海棠
乙女のように薄っすらと頬を染めているような秋海棠色。
秋海棠雨に叩かれ地に伏しぬ
雨に打たれか細い茎が今にも折れそうに花が地に伏せている。
梔子(くちなし)の葉を食む(はむ)虫の青さかな
梔子の葉を無心に食べている青虫、芭蕉の句「胡蝶にもならで秋経る菜虫哉」を思いだし、蝶にならずこののまま死んでいくのは哀れに思った。
何処へか梔子の葉を食べつくし
葉を綺麗に食べつくした青虫は何処へ行ったのか。