カッコーの歌
フランシス・ハーディング著
児玉敦子訳
東京創元社
トリスという少女は水の事故の後
高熱でうなされていたが家族に囲まれて
回復に向かっていた。しかし、妹のペン
だけは違っていた。トリスのことを「偽物
だよ!」と言い放ち背を向けていた。熱が
下がり起き上がれるようになったトリスは、
異常なほどの食欲に襲われた。人並みに
夕食を食べたのに空腹はおさまらなかった。
夜中、外のリンゴをもいで食べた。リンゴの
木が枝だけになっても満足しなかった。
空腹が続き、トリスは、あり得ないことをして
しまう。一体トリスの体にいったい何が起こっ
ているのか!
長編小説ですが、前半から衝撃的な展開に目が
離せなくなります。友情や愛情というものは
年数に比例しない、今からでも作り出せる
という勇気をもらえる物語でした。