廣島玲子 作
minoru 絵
東京創元社
江戸時代、目の見えない青年と、物いわぬ子が長屋に越してきた。千弥は、森の中で一人ぼっちの弥助と出会い、共に暮らすことにしたのだった。千弥は、弥助に生きるためのものを与え、弥助は、食事の支度や、千弥生の身の回りの世話をしてやった。そんな暮らしの中、あることがきっかけで、弥助は妖怪の子を預かる仕事を課せられた。それは逃れられない仕事だった。
千弥と弥助の温かみのある会話や、江戸時代のおいしそうな食べ物の描写が読み手の心をほっこりさせます。昆布をまぜたおにぎりや、甘い豆など、とても美味しそうに感じます。