1970年代末から1980年代前半に流行したAC(Adult Contemporary music)
当時、日本ではAOR(Adult Oriented Rock)なんて呼称で呼ばれ人気のジャンルでした。
僕はちょうどAmericanTOP40のヒットチャートをラジオでよく聴いていた時期と重なり
トミー・ジェイムスの『3つの恋のメロディー(邦題)』"Three Times In Love"を
カセット・テープにエアチェック(死語!)してました。1979年末リリースで1980年の春
アダルト・コンテンポラリー・チャートでは1位(HOT100は19位)久々の ヒットでした。
当時、突如ソロでの復活だと知り彼の1960年代の音楽活動をディグった事がありました。
Tommy James & the Shondells / ANTHOLOGY(2007)
これは彼の全盛期ルーレット・レコードに残したシングルヒット曲集。古いロックファンなら
1966年から1971年に次々ヒットを飛ばしたトミー・ジェイムス&ザ・ションデルス
(当時の表記は、シャンデルズ!)のウキウキするロック・チューンを想い出すのかな。
何故か多くのヒット曲を飛ばしたにもかかわらずグループは忘れ去られたものになっている。
しかし、当時子供だった頃に彼らの曲を聴いて育ったアーティスト達が、大人になり
カバー曲を大ヒットさせている。原曲がいいのは言わずもがなでその影響力は絶大なのだ!!
Hanky Panky (日本のTV番組のBGMとしてもお馴染み)→ニール・ダイアモンドのカバー
I Think We're Alone Now(邦題:君と僕の世界)→ティファニーのカバー(ふたりの世界)
Mony Mony→ビリー・アイドルのカバー
Crimson And Clover→ジョーン・ジェット&ザ・ブラックハーツのカバー
→プリンスのカバー
他に重要ないわくつきの素晴らしいヒット曲(薬物の影響もありなのかしら?)
Crystal Blue PersuasionとDraggin' The Line
これらの曲は、薬物使用に関連付けられた曲と当時評判になったようだ。
トミー・ジェイムス本人は否定してますが、自身も薬物乱用していたのでした。
Roulette Record
ルーレット・レコード社長の裏の顔はギャングで悪辣な奴。ジョン・レノンを権利絡みで
恐喝したり、著作権搾取やギャラ未払い、暴力沙汰も絶えないなどブラック企業だった。
またシングル曲中心の彼のキャリアはアルバムも重きを置く時代となり時代遅れとなった。
そんなことはさて置き、ロックの黄金時代に放ったヒット曲満載の魅力的なアンソロジーで
素敵な時を過ごそう、凄く楽しいよ。さあ、Rouletteを廻せ!