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古賀茂明 日本大脱出!「エクソダス」元年 

2023年01月10日 | 生活

AERAdotより

政官財の罪と罰

筆者:古賀茂明

 2022年は、日本の賃金が先進国の中でも異常に安いということが一般の人に広く理解された年だった。これはとても良いことだ。政府も経営者も労働者や世論の賃上げを求める声に真剣に対応せざるを得なくなるからだ。現に、「今年の春闘」では、例年以上の賃上げ実現が予想されている。

 だが、こうした動きは、「too little, too late」でしかない。年数%の賃上げでは、若者の日本離れを止められないからだ。

 最近、ワーキングホリデーで海外移住する若者が急増中というニュースが溢れている。

 22年12月24日の日経朝刊によれば、豪州のワーキングホリデーのビザ申請件数で日本人は21年7月~22年6月で前年比2.4倍の約4600人。この傾向は今もなお加速しているという。

 日本では非正規雇用で働いても貯金などできないという人が多い。豪州やカナダで働けば、時給2500円から3000円で、十分貯金できるし、英語の勉強にもなるのだから、普通の人なら、自分もと考えるのは当然だ。

 特に、昨年の急激な円安でさらに多くの人の関心を集めている。日経の12月17日付記事によれば、20年3月の1豪ドル=64円程度から22年10月下旬には94円まで下落。円の価値が4割以上も下がった。

 1月3日の朝日新聞デジタルにも「29歳すし職人、海外で夢見る普通の暮らし 時給2倍以上に託す希望」という見出しの記事が出ていた。こちらもカナダや豪州を目指す若者の話で、そこでは、海外を選ぶ理由として、単におカネの問題だけでなく、「仕事中に雑談する余裕もあり、日本よりもずっと働きやすい」とか、日本と違って非正規労働者の差別を感じないというような非金銭的理由も挙げられている。

 海外留学も円安で諦める人が増えたが、ここにきて、ワーキングホリデーで現地で働いて貯金し、それから留学に切り替えるというケースも増えているようだ。

 これまでは、IT技術者など高度人材でないと簡単には先進国への移住はできないと思われていたが、最近は、看護師などはもちろん、運転手などの職種でも日本人への求人が増えている。低賃金で文句を言わずに働く日本人は使いやすいからだろう。雇う側と働く側の相思相愛関係が生まれているのだ。

 これでは、「誰でも脱日本」の時代が始まると見るのが自然だろう。

 実は、21年12月10日号で書いたとおり、日本の教育より海外の教育を選ぶ「教育エクソダス(大量の国外脱出)」の動きは既に始まっていたが、それはまだ一部の人たちに限定されていた。そこでも紹介した著名な投資家ジム・ロジャーズ氏の「私がもし10歳の日本人なら、直ちに日本を去るだろう」という言葉は、当時はやや過激に聞こえたが、あれからわずか1年で、今や、ごく普通のこととして理解され始めた。

 低賃金でパワハラ・セクハラ当たり前、非正規差別にジェンダー差別、年金は崩壊必至、そもそも日本経済に明日はないと考える若者たち。それでも日本に残って、高齢者を支えるために一生懸命働くのが賢明なのか。「日本脱出のリスク」より「日本に残るリスク」の方がはるかに大きいのは明らかだ。今年は、本物の「エクソダス元年」になるような気がしてならない。

※週刊朝日  2023年1月20日号

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2 コメント

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Unknown (nerotch9055)
2023-01-11 23:25:57
こんばんは!
古賀氏の言うとおりだと思います。
日本で未来が見えないのであれば、海外に若い力が行っても文句は言えません。
最近、いろいろと資格を取得する私でさえ、行こうかな?と、考えてしまいました。
妹が、ジョージア州にいますしね。
本当に、日本人が日本を見捨てないように、今の政治家たちにはご退場いただかなくては!
(・・;)
返信する
本当に残念ですが・・・ (mooru)
2023-01-12 00:25:44
 ネトウヨみたいのばかりが残ってしまう。
返信する

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