フジ問題で民放労連アピール
「女性役員3割に」署名も
「しんぶん赤旗」2025年2月7日
元タレントの中居正広氏の性加害疑惑をめぐって、日本放送労働組合連合会(民放労連)はこのほど開いた臨時大会で、「単にフジテレビだけにとどまる話ではなく、放送業界全体が直面している深刻な課題である。放送業界で働く人々の権利とメディアの倫理が厳しく問われる出来事となった」とするアピールを採択しました。
アピールでは、「この問題を単なるスキャンダルとして捉えるのではなく、労働者が安心して働ける職場環境を作るための契機とし、信頼されるメディアを目指すために透明性と公平性を求める声を上げ、業界全体の改善に取り組む」と強調しました。
また、民放労連とMIC(日本マスコミ文化情報労組会議)は、「今しかない! メディアは“オールドボーイズクラブ”からの脱却を! はじめの一歩として女性役員を3割にすることを求めます」とのネット署名を開始しました。
これは、フジの問題が、「業界全体の構造的な課題であり、高齢男性が意思決定層を占める現実が多様な視点を排除し、問題を見過ごす要因」になっているとして女性管理職の比率増加を求めています。
集まった署名は3月初旬に民放キー局、民放連に提出したいとしています。
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職場のハラスメント根絶を
全労連がキャンペーン開始
「しんぶん赤旗」2025年2月6日
職場のハラスメントが問題になる中、全労連は5日、あらゆるハラスメントと性差別の根絶をめざすキャンペーンのスタート集会を参院議員会館で開きました。仕事の世界のハラスメントを禁止する国際労働機関(ILO)190号条約の批准、男女賃金格差解消につながる女性活躍推進法の改正に向けた運動強化を提起しました。
あいさつした髙木りつ副議長は、「表に出ている被害は氷山の一角だ。声に出せない仲間もいる。特に女性と性的マイノリティー、若い世代に苦しんでいる人が多い」としてハラスメントを許さない闘いの前進を訴えました。
民放労連の岩崎貞明書記次長は、放送局で適切なハラスメント対策が取られていない実態を受け、テレビ各局に対応を求める談話を出したと紹介。女性の人権が軽視される背景に意思決定層に女性が少ない実態があるとして管理職比率の調査結果などを報告しました。
群馬県医労連の古川真由美書記長は、「見て見ぬふりをしない」職場に向けた学習会や実態調査にふれ、「労働者を守り、声をあげられる仕組みを作っていく」と強調。全教の檀原毅也書記長は、「学校は差別や偏見を乗り越える力を育てる場となる可能性を持つ」として、教育にジェンダー平等を貫く取り組みを紹介しました。
角田由紀子弁護士が講演し、ハラスメントの定義も罰則もない現行制度のもとで被害者救済などの「法的対応がおざなりになっている」と指摘し、国際水準の規制確立を訴えました。
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ハラスメント根絶へ
全労連がフジ労組連帯談話
「しんぶん赤旗」2025年2月6日
全労連は4日、「フジテレビ労組及び民放労連の組合員と労働者を守り、ハラスメント根絶めざすたたかいに連帯する」との黒澤幸一事務局長の談話を発表しました。
談話は全労連が民放労連委員長の談話「安心して働ける環境の実現をすべての放送局に求めます」の支持を確認したと紹介。フジテレビで働く全ての労働者の雇用と仕事を守るための支援、メディア界全体のハラスメントと暴力などの総点検と是正措置を求めています。
フジテレビ労組組合員が急増していることに触れ、労組が強くなり、労使が対等に物を言えるようになることが、全ての労働者の力になると指摘。人権を大事にし、職場のあらゆるハラスメントと暴力を許さないたたかいに連帯すると表明しています。
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賃上げを勝ち取ろう
愛知 トヨタ総行動に600人
「しんぶん赤旗」2025年2月12日
愛知県内各所で11日、大幅賃上げと下請け単価引き上げを求めて、第46回トヨタ総行動が行われました。トヨタ総行動実行委員会、全労連、愛労連、愛知国民春闘共闘委員会の呼びかけで、集会、宣伝などが取り組まれ、全体で延べ約600人が参加。「トヨタ・大企業は社会的責任を果たせ!」の声が響きました。
トヨタなど大企業のオフィスが入る名古屋市中村区のミッドランドスクエアに近い西柳公園では、2025国民春闘勝利へ向けた決起集会が開かれました。
全労連の秋山正臣議長は、「トヨタの内部留保が増える一方で、労働分配率の低下や下請け単価の抑制が続けられるなど、大企業の内部留保は労働者の犠牲の上に成り立っている。内部留保をこれ以上積み増すのではなく、国家多数の富のために活用するよう強く求める」と話しました。
愛労連の西尾美沙子議長は、「物価高騰で実質賃金は下回り、エンゲル係数は過去最大。国民の生活は食べ物すらまともに買えない状況です。私たちの声が、『失われた30年』という経済停滞を変える力になる」と呼びかけました。
参加者は、「大企業は539兆円もの内部留保をため込んでいる。もうけを経営陣や株主だけでなく労働者と取引先に分配させ、すべての労働者の物価高騰を上回る賃上げを勝ち取ろう」と集会アピールを採択。「団結がんばろう」と拳を晴天に突き上げ、会場周辺を練り歩きました。
日本共産党の本村伸子衆院議員が参加しました。
底が抜けてしまった日本社会を取り戻すのは「労働組合」ではなかろうか!
さて、今日も1日雪が降り続いています。