ときどき晴れ

クライミングの事は書きません。
★ジェベル250CX
★Be-1
★PCやスマホ
★スキー
など限定です!

厳冬期 槍ヶ岳 3日目  隣のおじさん帰ってこない・・・・。

2006年01月02日 | バリエーション&アルパイン&登山
昨日、槍の登頂を達成したので余裕の朝寝坊しようと思ったが、さすが山屋の皆様。
4時過ぎには、準備を始めている。
仕方ないので、俺たちも起きて、雪を溶かして水を作り朝飯の準備を開始する。



■槍平冬季小屋。

朝食が終わり、出発の準備をしてると向かいのパーティの人が、隣に残置されている荷物の名前見てくれないとのこと。
どうやら、隣のおじさんは昨日山スキーの最中転倒滑落して意識不明に近い状態でヘリコプターに救助されてたらしい。
救助されたおじさんの荷物をまとめておいてあげた方がよいだろうと言う事になり、隣だった俺がやることに。
荷物を片付けだすと、コップに入った飲みかけの飲み物などあり、本当ならここに帰ってきてまた飲もうと思っていたのだろう。
他にも、帰ってきたら直ぐ食事が作れる状態だったりで、持ち主がいない荷物を見て山の恐ろしさをまじまじと感じた。
最後に荷物を、一つに縛り、おじさんの名前と事故日を書いた紙を添えてきた。

新穂高の駐車までの下りは、かなり歩きやすいトレースのおかげで、2時間19分程で到着。



■新穂高の駐車場

新穂高では、無料の温泉に入り松本IC近くの回転すしでたらふく寿司を食べて帰宅。

家に帰った今でも、槍ヶ岳の登頂成功の興奮が止まない。
これで、山屋の端くれ位にはなれたかもしれない。

ふーじんは、本当によく頑張った。
さすが、5000m峰を登っているだけある。
またパートナーをお願いします。
でも、俺はこれで今年の雪山封印だから・・・・・。

厳冬期 槍ヶ岳登頂 2日目  つらい!何もかもつらい!

2006年01月02日 | バリエーション&アルパイン&登山
12月31日 3:30起床。
天候は晴れて、星が輝いてる。
リュックにビバーグ準備と行動食2日分を入れて、5:00出発。
もう、数人は出発してしまっている。

◇つらかったこと1 「腰までのラッセル」
小屋を出て、30分程は先行パーティのトレースを歩いたが、先行パーティに追いついたとたん、道を譲られてラッセル開始。
膝から腰程度の雪の中をラッセル。つらい!
15分程ラッセルしていたら、後ろから先ほどのパーティが来てラッセルを変わってくれた。
ここからは、数パーティの7人が合同でラッセルをすることに。
ラッセルは、7人が一列の縦列に並び、先頭は疲れたら列の一番後ろにまわる方法。
でも、ふーじんの番になったら、いきなり進まなくなってしまった。
なんか、雪を足踏みしてるが全然進んでないぞ!
ふーじんの後ろの人が見かねて交代している。
ふーじんお早いお帰りで列の後ろに付く。
・ここで教訓!「ふーじんのラッセルは当てにするな!」
3時間半ほどのつらいラッセルで、「大喰岳西尾根」取付に到着。



■ラッセルつらい・・・・。

◇つらかったこと2 「突風」「寒さ」「急登」
「大喰岳西尾根」は、ものすごい突風。突風のなかに雪粒が混ざっていてこれが痛いのなんの・・・・。
あまりの強風で、敗退する人もいた。
強風にあおられて数m歩くと、斜面に横たわる状態。
これではまるで、五体倒地です。
終いには、強風で立つことも出来ずハイハイで登る状態。
かなりかっこ悪い登山です。
後で聞いたらふーじんの膝はあざだらけらしい。
数メートル登っては、3~5分横たわり休憩。
風よけになる物が何もない。
でも、ふーじんは横たわる時には、必ず俺の風下に横たわり俺を風除けにしてる。
多分本能のまま行動してるのだろう。
女の本能は恐ろしい。
でも、視界は良好なので根性で登る。
でも本当は、何度も何度も敗退を考えたことか。。
そんな状態を2時間以上やっていたと思う。
ちょっと手袋をはずすと、手がみるみる凍るのがわかる。
-20℃は軽く越えているだろう。



■「大喰岳西尾根」取付付近からみた、穂高岳

西尾根を抜けると、風は吹いていなくて最高の天気。
槍肩の小屋前(12:22)は、無風でポカポカ状態。
どうやら、西尾根だけが、風が吹いているらしい。
目の前に現れた、槍ヶ岳のピークに二人で感激。
早速、頂上へアタック。(12:54頂上)



■槍肩の小屋前



■槍頂上にて!最高の景色。

すぐに下山開始。
西尾根は、相変わらず強風。でも、多少は弱まったようだ。
下山は、かなりいい感じで飛ばし14:48頃には、西尾根の取付上部までおりてきた。



■西尾根取付付近。 もう少し雪が積もったら雪崩れるな!あぶない。あぶない。

そして、朝のラッセルのトレース後を快適に飛ばし、槍平冬期小屋に15時過ぎに到着。



■中崎尾根をバックに!

小屋では、敗退した人たちや今日登ってきた人たちに、激励を受けチョットいい気分。
少し早い夕飯を食べて、早々に就寝。
冬の槍ヶ岳は、天候や雪の状況、他のパーティの状況等次第では、登れない山だな。
今日は、視界は良かったので、西尾根の強風の中でも登れたが、あれで視界を利かないと絶対に敗退決定だね。
つらかったが、登れてよかった。

槍平冬季小屋 5:00~西尾根取付 8:30~槍肩の小屋 12:22~槍が岳山頂 12:54~西尾根取付上部付近 14:48~槍平冬季小屋 15:50

厳冬期 槍ヶ岳登頂 1日目  ふーじんいい加減にして・・。極小ちちあてなんか残置だ!

2006年01月02日 | バリエーション&アルパイン&登山
山屋の一つの目標である、「冬の槍ヶ岳登頂」をふーじんと行ってきました。

初めは、さかもと、木田、ふーじんの3人パーティの計画だったけど、木田ちゃんがドタキャンになったので、急遽ふーじんと2人パーティで行くことに。
(木田ちゃん攻めてませんからね。

ふーじんとの待ち合わせは、12月29日相模大野駅に20:00の約束。
ふーじんからは、毎度の「遅刻します。」メール。
遅刻メールがきたが、でも今回は、ふーじん時間通り相模大野駅に登場。
やれば出来るじゃない。ふーじんと思いきや・・・・。
電車の中に、荷物忘れただって!
荷物は、電車に残置させて槍ヶ岳に行こうと思ったが、駅員に「しょーぶパンツと極小ちちあて」を見られたくないとのことなので、駅で調べてもらうことに。
でも、ふーじんいわく、JRの湘南新宿ラインの国府津行きの電車に忘れたとのこと。しかし、調べてみると、小田急線の藤沢駅で荷物発見。
早速電車で取りに行かせたので、出発は21:30になってしまった。


■12月30日 新穂高の駐車場(8:30)~槍平冬期小屋(13:00)
新穂高の駐車場に着いたのは、翌日の3:30。
直ぐに車泊で就寝。

次の日、寝坊してしまい起きたのが7時過ぎ・・・・。
ばたばた用意したが、歩き出したのは、8:30。
槍平の冬季小屋までは、しっかりラッセルされていた。
小雪が降っていたが快適な道のりでした。
林道の積雪は、1.5~2m程度。



■槍平までの登り。後ろは滝谷。

寝坊した分飛ばして、先行パーティをドンドン抜いた。
槍平の冬期小屋をのぞいたら、停滞組が数人居ただけだったのでがらがら状態。
飛ばしすぎで疲れたので、今日はテント張らずに冬期小屋に逃げ込むことに。



■快適な非難小屋

停滞組の人から情報収集すると、今日は途中まで行ったが、天候悪くて引き返してきたとのこと。
我々が予定していた、「中崎尾根」は、全然トレースも無いし人も入ってないとのこと。
「大喰岳西尾根」は、人も入っているし下山してきた人もいるとの情報。
下山してきた人がいるということは、雪が安定してるはず。
予定変更して、明日は「大喰岳西尾根」から登頂することに。

18時過ぎに、雪まみれの二人組が冬期小屋に飛び込んできた。
二人は今日の悪天候の中、槍に登頂したが「大喰岳西尾根」を下山中雪崩に巻き込まれたとのこと。
軽い雪だったので自力で這い出てやっとの思いで帰ってきたらしいが、小屋の人たちに雪崩衝撃がはしる!
しかし、雪崩にあつた場所をよく聞くと、「大喰岳西尾根」下山していたが、視界不良でだいぶ左にそれて、沢すじに入ってしまった為雪崩に遭ったとのことなので、明日は予定通り「大喰岳西尾根」で行くことに。