先月に続き、日本第2位の高峰北岳の東面に展開する岩場バットレスに行ってきました。
今回の山行は、所属する山岳会「club 8.5φ」の8月の会山行です。
メンバーは、「ゴールデン・スリー・トリオ」の伊藤、さかもと、近藤と新人の福井の4人です。
リーダーは伊藤、サブはさかもとのエロ体制です。
※「ゴールデン・スリー・トリオ」とは、伊藤、さかもと、近藤の3人には、全員子供が3人いるのです。故に、この3人がパーティを組んで事故を起こすと一気に9人の子供が路頭に迷うのです。
clbu8.5φの代表の山本氏も子供が3人いますので、club8.5φはこの少子化時代に素晴らしく社会貢献してる山岳会なのです。
■7月18日
伊藤家までさかもとがバイクでいき、22:00調布駅で近藤・福井をピックアックし一路北岳へ。
芦安の駐車場には、12時過ぎに到着。即就寝。
■7月19日 広河原~C・D下沢取付(7:15~9:20)
少し寝坊してしまい、6時頃の広河原行きのバスになってしまった。
広河原からは、空いてる登山道を快調にとばし、2時間程でC・D沢の取付までくる。
◆C・D沢取付付近(左側D沢・右側C沢)
■C・D下沢~5尾根取付(9:35~10:10)
C・D沢取付でクライミングギアを付け、5尾根取付へ向かう。
C・D沢の間の樹林帯の踏み後をたどり下部岩壁へ。
5尾根取付は、下部フランケンとピラミッドフェースの取付と同じ場所からスタートです。Dガリー大滝の左側尾根を登ると「5尾根」大滝を登ると「下部フランケン」少し右側を登ると「ピラミッドファース」です。
今回は、福井さんが初心者ということと、幕営装備全て持ってのクライミングなので、一番簡単な「5尾根」を登り4尾根取付に行くことに。
一番最初に、伊藤・福井パーティが登り、待つこと25分後にさかもと・近藤パーティが登攀開始。
◆やさしく下ネタなしで、ロープワークを教える伊藤リーダー。
■バンドトラバース~4尾根取付(12:01~14:24)
5尾根を1ピッチ登ると、伊藤・福井パーティはブッシュ帯をCガリーの方にトラバースを始めた。
さかもと・近藤パーティは、5尾根からさらにもう1ピッチ岩を登り、ピラミッドフェースの崩壊したハング下のバンドを通りCガリーへ。
崩壊したハング下は少し道が悪いが、後は踏み後がしっかりしていて簡単にCガリーに出れました。
伊藤パーティは、少しルートを間違ってしまったらしく、Cガリーへ遅れること20分。
この頃から、雨が強くなってきた。
Cガリー横に幕営可能箇所もあったので、幕営しようかこのまま雨の中登るか悩んだが・・・・。伊藤リーダーが「登りましょう」の一言で登攀続行することに。
雲が下がってきたCガリーは、視界不良の為、4尾根のテラスに登る場所が分からずかなり時間ロス。
うろうろしてると、近藤さんが、岩にマークされていた4尾根テラスへの印(Cガリーの右の岩に数箇所)を見つけ、印の通り10分ほど歩くとテラス下のヒドンテラス(Ⅳ)。しかし、ヒドンテラスは雨だったせいか出だしがチョットよくなかった。
■今日のメインイベント『4尾根主稜』(14:24~18:24)
いよいよ、バットレス中央に位置する4尾根主稜の登攀開始である。
本来なら、開放的で素晴らしい眺望のルートなのだが、今日は霧で全然風景が見えない。さらに、荷物が・・・・・・・重たい。
ここからは、伊藤、さかもと、近藤がトップを交互に登り、福井さんを最後に登らせるとうい変則の登攀。
効率良くトップを入れ替える為に、ロープはカン付カナビラでハーネスに止めるというシステム。
●1ピッチ 40m Ⅴ-(伊藤)
出だしのみ、つるりとしたフェースであとはスラブ。
雨で重い荷物という悪条件だったので、出だしのクラックからの部分は全員迷わずA0。後は全然問題なし。
◆取付テラスの近藤さん
●2~4ピッチ
全然問題無さ過ぎて、特徴が思い出せない。
◆ピラミッドフェースの頭をバックに頑張るリーダー。
●5ピッチ 30m Ⅴ(伊藤)
何故か、核心部に順番がくる伊藤リーダー。
リッジに出る手前の5m程の核心がある。しかし、ホールドをよく探せば問題なし。
この頃から、天気も回復してきて快適なクライミング。
◆クライミングのシステムは全然理解してないが、登攀力は凄い福井さん。さらに、天候不順とか重い荷物に全然めげないところがエライ
●マッチ箱のピークから20mの懸垂下降
支点もしっかりしてるし、全然問題なし。
ここは、高度感がありアルパインクライミングて感じ。
福井さんは、高度感への恐怖も無いみたい?なんか、常に明るい。もしかして、少しいっちゃっている娘かも?
●6ピッチ 45m Ⅳ(さかもと)
コーナーからリッジ上のクラック。
段々荷物が重たくなりスタートのクラックが辛くなりだしてきた。
多分空荷なら高度感を楽しめただろうけど・・・。
スラブもあまり斜度もなく問題ない。
トポに枯れ木テラスまで1ピッチでも登れるとのことだったので、突っ込んで行ったら、ロープが足りず途中で支点を作る事に!
●7ピッチ 10m Ⅲ+(伊藤)
荷物持っての凹角部の乗り越えが・・・・。
でも、全員問題なくサクット。
●8ピッチ 40m Ⅲ(近藤)
最後は、近藤さんにリードしてもらうことに。
要塞ハングも問題なくサクット終わらす。
しかし終了点がなく、榛松で終了点を作る。
◆4尾根終了点上の広いテラス。辛うじてまだ日没前。
■草付き~山頂~肩の小屋
疲れた体に、重い荷物を背負って山頂へ。
なのに、福井さんは何故か元気?
疲れた皆を励ましてくれる。なんと、いい子が入会してくれたのだろう。
◆北岳山頂看板前に浮かぶ生首!
山頂から小屋へは、日も暮れて踏み後を探すのも大変状態。
小屋に着いたのは、19時過ぎ。
全員もうヘロヘロでテント張る体力が無いので、小屋に素泊まりすることに。
食当番が用意してくれた夕食を食べたら、とっとと睡眠。
《今日のメニュー》
伊藤さんが、スープマカロニ。
近藤さんが、レトルトの牛丼と中華丼。