気ままな思いを

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「友情」平尾誠二と山中伸弥「最後の一年」を読んで

2018-03-23 | 読書


病院の待ち時間に読むくらいですので、読み終わるまでに時間が
かかりますが、この本は読みやすく、意外と早く読めました。

著者=山中伸弥・平尾誠二・恵子



「まえがき」にかえて
40代半ばを過ぎてから男同士の友情を育むというのは、滅多にないことです。
なんの利害関係もなく、一緒にいて心から楽しいと感じられる人と巡り会えた
僕は幸せでした。と書かれている。

2人の出会いは2010年九月、「週刊現代」の対談がきっかけでした。
出会ってすぐ、古くからの友人のように打ち解けたといいます。
出会いから別れまで、わずか六年という短い期間でした。
それがいかに濃密な時間だったか。   この部分は編集部より。

私は平尾誠二さんという方を知りませんでした。
ラグビーをやっていて、ヒーロー的な存在だったそうです。
平尾さんが癌を告知されたのは2015年9月に、癌はびっくりするほど
肝臓の中に広がっていた。

その夜、僕は家族に気づかれないように、風呂場でシャワーを流したまま
声を上げて泣いた山中先生です。

平尾さんの奥さんとも、家族ぐるみのお付き合いが続きましたが、
2016年10月20日に、眠ったまま主人は息を引き取りました。
「頑張る」これが平尾誠二が最期に残した言葉です。
平尾誠二の13か月に及んだ闘病生活に、山中伸弥先生は最初から最後まで
寄り添ってくださいました。

彼と交わした会話で最も心に残っているのは、
「人を叱る時の四つの心得」ですと、山中先生。

▲ プレーは叱っても人格は責めない
▲ あとで必ずフォローする
▲ 他人と比較しない
▲ 長時間叱らない

素晴らしい男同士の友情です。
山中先生の優しさを感じる本でした。