面白く、そして下らない

私は批判をして何かを為した気になっている大衆の一人に過ぎないが、何か少しでも波紋を起こす小石になれればと書いている。

ロシア軍は意外に強くないのか

2022-03-02 18:37:47 | 外交・安全保障・国際
ロシアのウクライナ侵略ははじめこそ無人の野を行くがごとしとロシア軍の快進撃だったのだが、現在ロシア軍の進軍は停滞している。この記事を書いている間にキエフが陥落する可能性もなくはないが、ウクライナ軍は予想以上に士気が高いので持ちこたえるだろう。

正直この戦争はあっという間にロシア軍がウクライナ全土を占領するなり、キエフを陥落させるなりして終結するものと考えていた。しかしそうはならなかった。プーチンが苦心惨憺して再育成したロシア軍も予算不足とこの戦争に対する熱意の低さからウクライナ軍に勝つに至らないのだ。

モスクワからウクライナないしキエフはそれほど離れていないので戦力投射はさほど苦にならないと考えたが、そうでもないようだ。補給が滞り、現地のロシア兵が略奪している動画がSNSなどに上がっている。まだ戦争は始まって一週間でしかないのにもう補給が滞っている。これで勝つのは難しいのではないか。古来より餓えた軍隊が勝った例はない。

ロシアのウクライナ侵略はロシアにはロシアの正義と立場があると書いてきたが、それはロシア国内でさえ共有されていないようだ。世界各地で戦争反対のデモが起きているが、特にロシア軍の士気を下げるのは国内での戦争反対のデモだ。1800人が拘束されたそうだからデモ参加者はその何倍になるのか。デモに参加しなかった戦争反対のロシア国民は何千万人になるのか。これでは戦争継続は難しい。ベトナム戦争のようなことになるだろう。

そして支那を除く世界各国によるロシアへの制裁だ。あの弱腰の戦後日本でさえロシアに打撃になるそれなりの経済制裁をしているのだ。米国のロシアへの制裁は凄まじいものになるだろう。アルミ輸入は継続するようだが。

ドイツはロシアにエネルギーを依存していたから戦争が始まるまでは制裁に及び腰だったのだが、ウクライナ軍が予想以上に頑強に抵抗していることから姿勢を変えた。ロシアからエネルギーを買わないことに決めたし、軍事費をGDPの2%以上に増やすことにも決めたのだ。首相がメルケルから交代していて良かった。

~~引用ここから~~

ウクライナ義勇兵に「元自衛官50人応募」のなぜ…自衛隊OBは「彼らの心情は二つに分かれる」 | デイリー新潮

ウクライナ政府が募集する義勇兵に、約70人の日本人が志願したことが大きなニュースになっている。…

デイリー新潮

 


 ウクライナ政府が募集する義勇兵に、約70人の日本人が志願したことが大きなニュースになっている。なぜ彼らは他国のために命を捧げようと思うのか――。ある自衛隊OBは「自分は家族がいるので行こうとは思わないが、義憤に駆られる気持ちはわかります」と語る。

 ***

ずっとロシアは“敵”だった
 在日ウクライナ大使館には5日間で、約20億円の募金が集まった。ウクライナ人の身に迫る危険を、他人事として考えられない人が多いことの現れだろう。とはいえ、他国のために命まで張れるかと問われれば、大抵の人が二の足を踏むに違いない。ところが、ウクライナ大使館が日本人向けに「義勇兵」を募集したところ、70人もの応募があったというのだ。うち50人が元自衛官。報酬なしのボランティアで、専門的な訓練経験があることが条件だった。

「元自衛官として、そういう人もいるだろうな、とは思いました」

 こう語るのは40代の自衛隊OBである。

「昔の隊員たちはずっと、ロシアを“敵”として叩き込まれてきたのです。いまは中国に変わりましたが、それまではずっと旧ソ連、つまりロシアが仮想敵国だった。いつ何時、ロシア軍が北海道に攻め込んでくるかもしれない。そんな想定のもと戦略を立て、訓練してきた組織こそが自衛隊なのです。20年くらい前まで、主力部隊は北海道に配置されていました。隊員はみんなロシア憎しでしたよ。当たり前の話で、“敵”だと骨の髄まで叩き込まれてきたからです。特に40代以上の元自衛官なら、冷戦時代の対ソ戦の訓練が身についているはずです」

北方領土を占領されている同じ立場
 自衛官になる人は愛国心に漲る人が多い。だからこそ、祖国のため果敢に立ち向かっているウクライナ兵に同情するのだという。

「若い日本人には実感がないでしょうが、実際、日本もロシアから領土を侵害されている。我が国の領土である北方領土はロシアに占領されたままです。同じ境遇に遭っているウクライナ人のために、自分たちが費やしてきた時間を捧げようと考える人がいてもおかしくはありません」

 一方で、「自分の力を試していたい」と志願した若者が含まれている可能性もあると指摘する。「士」と呼ばれる一兵卒として入隊した場合、3曹と呼ばれる下士官に昇進しない限りは、陸自は2年、海自と空自は3年の任期制となっている。任期終了後に契約を更新しないまま除隊する人も多く、その中には「物足りなさ」を理由とする者もいるという。

政府は反対
「『銃を持って戦いたい』というモチベーションで自衛隊に入る人もいる。けれど、実際に経験できるのは訓練だけ。そういう不満を持った一部の人たちが、『実戦を経験したい』と数年で除隊してフランス外人部隊などを目指すのです。除隊後の生活が満たされない中で、この募集をチャンスと捉えて志願した人もいるのでは。もちろん、そういう気持ちでの志願には賛成できません。自衛隊員の多くは、基本的には戦争なんて望んでいません」

 今回の動きに日本政府は困り顔だ。林芳正外相は1日の記者会見で、「ウクライナ全土に退避勧告を発しており、目的のいかんを問わず同国への渡航をやめていただきたい」と発言。一方、2日に開かれた自民党の外交部会では「出たい人がいれば出すべきだ」という意見も出たという。

 果たして、日本人義勇兵は実現するのか。そんな事態になる前に、一刻も早く戦争が終わることを願うばかりである。
~~引用ここまで~~


ウクライナ政府が義勇兵を募集しており、元自衛官など70人が志願しているそうだ。政府は義勇兵に反対しているが、私などは義勇兵にウクライナに行って欲しいと思うのだ。70人程度で戦況が変わることはあるまい。しかしウクライナ支援にこれ以上のものはないし、元自衛官であるが、実戦を経験することは自衛隊に良い影響を与えると考えるからだ。岸田文雄以下政府は頭が固い。

~~引用ここから~~

根室沖でヘリ1機が領空侵犯、ロシア機か

防衛省は2日、北海道根室市の南東沖の領海上空で同日午前10時23分ごろ、北方領土方面から飛来したヘリコプター1機が日本の領空内に侵入したと発...

産経ニュース

 


防衛省は2日、北海道根室市の南東沖の領海上空で同日午前10時23分ごろ、北方領土方面から飛来したヘリコプター1機が日本の領空内に侵入したと発表した。航空自衛隊の戦闘機が緊急発進(スクランブル)し、領空外へ出るよう警告したところ、ヘリは北方領土方面へ戻っていった。防衛省は飛行経路などからロシア機とみて調べている。外務省は外交ルートでロシアに抗議するとともに再発防止を求めた。

防衛省によると、ヘリが領空侵犯した時間は数十秒程度。空自機からヘリに対し、領空に近づいていると通告した上で侵入後には領空に入ったと無線などで警告したが応答はなかった。軍用機かどうかは不明。

ロシア海軍はウクライナ侵攻前からオホーツク海を含め地中海や北海など周辺海域で艦艇計140隻以上が参加する軍事演習を行うと発表。オホーツク海南部や日本海で多数の艦艇が確認された。今回の領空侵犯との関連は不明。
~~引用ここまで~~


ウクライナに注力したいロシアの牽制だろう。だからこそ北海道で自衛隊の「演習」をすべきなのだが、岸田文雄以下政府、自民党にその考えはないようだ。ロシアの動揺を誘えてウクライナに対する側面支援になるのだが、頭が固いというか、弱腰なのかもしれない。

各国の経済制裁でロシア経済は破綻するかもしれない。核兵器が流出しては困るが、ロシアには意趣返ししてやりたいと考えていた。良い方向かもしれない。

大きな声では言えないが、何か起こるのではないかと少しワクワクしている。


(参考記事)

ウクライナ攻略に苦戦するロシア : 世界のニュース トトメス5世

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あてが外れたプーチン、仲間は増えず敵は増えた : 世界のニュース トトメス5世

思惑が外れ始めたプーチン書いている時点でロシアのウクライナ侵攻は首都キエフ直前で止まっていて、公開される時には攻略されている可能性がある。仮...

世界のニュース トトメス5世

 


冷戦後体制が終わる時 : 世界のニュース トトメス5世

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2 コメント

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Unknown (sekoisyougioyaji)
2022-03-07 07:50:04
ウクライナ軍が善戦しているのではなく、反則技を使うシリア等から転勤してきた会社員の方々が次の顧客にPRするため暴れている。タダそれだけですからねえ。
世界第2位の軍事国家(ロシア)プラス間もなく世界一の経済大国になる中共が全面バックアップ。といくら最強の傭兵部隊が付いたテロ集団(ウクライナ)でもNATO軍の支援無しでは戦争となると、所詮は傭兵頼みで地上戦で多少の勝利はあっても最終的に戦術核を使われて、NATO軍も手を出せずジーエンドじゃないでしょうか?
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sekoisyougioyajiさんへ (ぬくぬく)
2022-03-07 22:08:22
コメントありがとうございます。

ウクライナ軍に傭兵などいるのですか?

ロシア軍の強さは云われるほどのものではなかったということではないでしょうか。ロシアのGDPは韓国にも劣るのですから国家予算から軍事費にかなり割いても限度があります。支那もあまり積極的に支援しているわけではないようですから。

戦術核であろうとも核兵器を使うことは流石にないでしょう。プーチン政権が吹き飛びかねません。
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